マネースクエア マーケット情報

トランプ大統領の発言で米ドルが軟調、原油価格は上げ幅縮小

2026/04/14 08:56

【ポイント】
・米国とイランの協議継続への期待が高まる
・新たなニュースによって米イラン協議への期待が一段と高まるか
・中銀当局者の発言で市場の金融政策見通しがどのように変化するか

(欧米市場レビュー)

13日、欧米時間の外為市場では米ドルが反落。一時米ドル/円は159.279円、米ドル/カナダドルは1.37847カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27231シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.17603ドル、英ポンド/米ドルは1.35049ドル、豪ドル/米ドルは0.70949米ドルへと上昇しました。米国のトランプ大統領がホワイトハウスで記者団に「イランから連絡があった。彼らは合意したいと強く考えている」と発言。それを受けて米国とイランの協議継続への期待が高まり、安全資産とされる米ドルに対して下押し圧力が加わりました。

ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時0.97063スウェーデンクローナへと下落。原油価格が上げ幅を縮小したことが、ノルウェークローネの重石となりました。米WTI原油先物の中心限月5月物は、前営業日比2.51ドル高(2.6%)の1バレル=99.08ドルで取引を終了。トランプ大統領が12日に自身のSNSで「米海軍はホルムズ海峡に出入りしようとする全ての船舶の封鎖をただちに開始する」と表明したことなどを受け、5月物は日本時間13日午前の時間外取引で一時105ドル台半ばをつける場面があったものの、その後上げ幅を縮小しました。

(本日の相場見通し)

11日と12日にかけてパキスタンの首都イスラマバードで開催された米国とイランの和平協議は物別れに終わりました。イランの核開発などをめぐり意見の相違があったようです。

ただ、13日にはトランプ大統領の上述の発言のほか、「米当局者は、米国とイランの協議は引き続き行われており、合意に向けた取り組みで前進していると述べた」と報じられました。バンス副大統領は米FOXニュースのインタビューで「イランとの協議で大きな進展があった」と述べ、今後さらに協議が行われるかについては「ボールはイラン側にある」とし、「イランがホルムズ海峡の開放に向けて前進すると期待している」と語りました。

引き続きイラン情勢を注視する必要があります。新たなニュースによって米国とイランの和平協議への期待が一段と高まれば、米ドルが軟調に推移しそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは下値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す展開になると考えられます。

また、和平協議への期待が高まるようなら原油価格が下落するとみられ、その場合にはノックセックが軟調に推移しそうです。

※ノックセックのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ノックセック、レンジワークが継続しそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

***

本日は以下のようにIMF・世銀総会に関連して各中銀当局者の発言機会が多くあり、それらに市場が反応するかもしれません。

バーFRB(米連邦準備制度理事会)理事
ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁
コリンズ・ボストン連銀総裁
バーキン・リッチモンド連銀総裁
グールズビー・シカゴ連銀総裁

ラガルドECB(欧州中銀)総裁
レーンECB専務理事兼チーフエコノミスト
マクルーフ・アイルランド中銀総裁
レーン・フィンランド中銀総裁

ベイリーBOE(英中銀)総裁
グリーンBOE政策委員

FRBについては、市場では利下げ含みではあるものの、少なくとも26年末まで政策金利は現行の3.50~3.75%に据え置かれるとの見方が優勢です。

ECBについては、市場では早ければ次回4月30日の理事会で0.25%の利上げが行われるとの観測があります。

BOEについては、市場では次々回6月の会合で0.25%の利上げが行われるとの観測があります。

各中銀当局者の発言を受けて、市場の金融政策見通しが変化するかどうかに注目です。

***

米国の3月PPI(生産者物価指数)が本日発表されます(日本時間21:30)。

PPIの市場予想は総合が前年比4.6%、食品やエネルギーを除いたコアが同4.1%。総合とコアのいずれも、前月(それぞれ3.4%と3.9%)から上昇率が高まるとみられています。市場予想からかい離する結果になれば、相場材料になる可能性があります。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ