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原油価格の動向に一喜一憂するマーケット

2026/03/25 08:57

【ポイント】
・足もとで原油価格と株価・為替・金利は高い相関
・上記の分析は原油価格が市場動向を左右していることを示唆
・今後も中東情勢を注視し、情報・報道を精査する必要がありそう

市場の関心が中東情勢に集中しています。とりわけ、原油価格と各金融資産の連動性が高まっています。今週も、23日にトランプ大統領がイランへの攻撃を5日間延期すると発表すると、原油価格が急落、株価が大幅に回復し、米ドル/円が下落しました。24日も、原油価格が「サウジアラビアやUAE(アラブ首長国連邦)がイランへの攻撃を検討」との報道を受けて上昇した後、米国とイランの交渉が水面下で進展していることを示唆する報道で下落するなど、価格変動が大きく、市場もそれに一喜一憂したようです。

WTI原油先物価格と、日経平均株価米ドル/円米10年物国債利回りとの相関を調べました。各相関係数を20日間のローリングで25年11月3日から直近3月24日まで示したものが下図です。ただし、比較しやすいように、原油価格と日経平均の相関係数はマイナス1.0をかけて正負の符号を逆転させています。

原油と株ドル金利

足もとで3つの相関係数が0.80を超えて強い相関を示しています。それが示すのは「原油価格が上昇(下落)すれば、株価が下落(上昇)し、米ドル/円が上昇(下落)し、長期金利が上昇(下落)するという関係です。当たり前のように聞こえますが、3つの相関係数が同時に高い相関を示しているのは、原油価格が市場動向を左右しているからでしょう。

そうした場面は今年2月以前にはあまり見られませんでした。例えば、今年1月(図中のシャドウ部分)では、「原油価格が上昇、株価が上昇、米ドル/円が上昇、長期金利が上昇」という関係でした。これは、米経済の予想外の堅調を受けて、いずれもが上昇したと考えるべきでしょう。

中東情勢に関しては様々な報道や観測が錯綜しており、原油価格の変動も大きくなっています。引き続き状況を注意深くモニターして情報・報道を精査する必要がありそうです。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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