マネースクエア マーケット情報

中東情勢やCPIに注目

2026/03/25 08:45

【ポイント】
・原油価格がどのように推移するか
・英国と豪州のCPIで中銀の金融政策に対する市場の見方が変化するか

(欧米市場レビュー)

24日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は159.146円、米ドル/カナダドルは1.37809カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28126シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15470ドル、英ポンド/米ドルは1.33532ドル、豪ドル/米ドルは0.69370米ドルへと下落しました。米紙WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)が関係者の話として「トランプ政権は空挺部隊数千人を中東に派遣する計画だ」と報道。それを受けて中東情勢をめぐる懸念が再び高まったことが、安全資産とされる米ドルの支援材料になったようです。

ノルウェークローネも堅調に推移し、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時0.96386スウェーデンクローナへと上昇しました。中東情勢をめぐる懸念から原油価格が上昇し、そのことが産油国の通貨であるノルウェークローネにとってプラスになりました。米WTI原油先物の中心限月5月物は、前日比4.22ドル高(4.8%)の1バレル=92.35ドルで通常取引を終えました。

(本日の相場見通し)

米WTI原油先物の5月物は24日の通常取引終了後の時間外取引(日本時間25日午前)で下落し、一時87ドル台後半をつけました。関係筋の話として「米国は戦争終結に向けた15項目の計画をイランに送付した」と伝わり、そのことがWTI原油先物への下押し圧力となったようです。

WTI原油先物などの原油価格は中東情勢に関するニュースに影響を受けやすい状態が続いています。中東情勢をめぐる懸念が後退すれば、原油価格には下押し圧力が加わりそう。その場合、ノルウェークローネカナダドルメキシコペソが軟調に推移すると考えられます。

※原油価格と株価・為替などについては、本日の『ファンダメ・ポイント』[原油価格の動向に一喜一憂するマーケット]をご覧ください。

中東情勢への懸念が後退した場合、リスクオフ(リスク回避)も和らぐとみられます。その場合には米ドルが軟調に推移して、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは下値を試し、ユーロ/米ドルやNZドル/米ドルは上値を試す展開になりそうです。

***

英国の2月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間16:00)。その結果に英ポンド/英ポンド/米ドルユーロ/英ポンドが反応する可能性があります。

英CPIの市場予想は総合が前年比3.0%、エネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアが同3.1%。上昇率は総合とコアのいずれも前月と同じとなり、BOE(英中銀)のインフレ目標である2%を引き続き上回るとみられています。

足もとの原油価格高騰を受け、市場ではBOEによる利上げ観測が浮上しました。CPIが市場予想を上回る結果になれば、利上げ観測が高まるとともに、英ポンドにとってのプラス材料になりそう。ユーロ/英ポンドは、200週移動平均線(本日時点で0.85899ポンド)が下値メドです。

***

豪州の2月CPIが本日発表されます(日本時間09:30)。その結果に豪ドル/円豪ドル/米ドル豪ドル/NZドルが反応しそうです。

豪CPIの市場予想は総合が前年比3.8%、コアインフレ率であるトリム平均値が同3.4%。上昇率は総合とトリム平均値のいずれも前月と同じとなり、RBA(豪中銀)のインフレ目標である2~3%を引き続き上回るとみられています。

RBAは3月16-17日の政策会合で0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を3.85%から4.10%へと引き上げました。RBAが利上げしたのは2会合連続です。

次回5月4-5日の会合について市場の見方は分かれており、OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、24日時点で市場が織り込む確率は“政策金利の据え置き”と“0.25%の追加利上げ”でほぼ五分五分です。

RBAはCPIについて、月次データは四半期データよりも変動が大きく、(歴史が浅いため)一部の構成品目は月次ベースで季節調整を行うことが難しいとして、今のところインフレ統計において四半期のCPIをより重視する姿勢を示しています。

それでも本日発表の2月CPIが市場予想を上回る結果になれば、RBAによる追加利上げ観測が市場で高まるとみられます。その場合、豪ドル/豪ドル/米ドル豪ドル/NZドルが堅調に推移しそうです。

※豪ドル/NZドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[豪ドル/NZドル、下値固め模索のチャート形状]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ