原油価格の動向が相場材料に⁉
2026/03/20 09:00
【ポイント】
・原油価格が上昇する場合、産油国の通貨が堅調に推移か
・日本の祝日で外為市場では流動性が低下、値動きが増幅する可能性も
(欧米市場レビュー)
19日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は157.442円、米ドル/カナダドルは1.37024カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27490シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.16109ドル、英ポンド/米ドルは1.336881ドル、豪ドル/米ドルは0.71029米ドルへと上昇しました。原油価格が下落し、米国株が下げ幅を縮小するなか、リスクオフ(リスク回避)が後退したことが、安全資産と位置付けられる米ドルの重石となりました。
日銀の植田総裁は政策会合後の会見で、「(日本の)景気が減速しても、それが一時的なもので基調的物価の軌道にあまり影響しないのであれば当然利上げは可能だ」と述べました。米ドル/円については、その発言も下押し圧力(円にとってのプラス材料)になったと考えられます。
日銀やECB(欧州中銀)、BOE(英中銀)、リクスバンク(スウェーデン中銀)はそれぞれ政策会合を開き、いずれも政策金利を据え置くことを決定しました。
※各中銀会合については、本日の『ファンダメ・ポイント』[米FRB以外はみんな利上げへ?]にて詳しく解説していますので、ご覧ください。
(本日の相場見通し)
本日は日本が祝日で外為市場では流動性が低下します。中東情勢を含めて突発的なニュースが出てきた場合には値動きが増幅する可能性があり、注意は必要です。
原油価格が引き続き大きく変動しています。米WTI原油先物の中心限月4月物は19日、前日比0.18ドル安(-0.2%)安の1バレル=96.14ドルで取引を終了。WTI原油先物は一時101ドル台へと上昇する場面があったものの、その後下落に転じました。米国のトランプ大統領やベッセント財務長官の発言がWTI原油先物への下押し圧力になったようです。
トランプ大統領は「イスラエルのネタニヤフ首相にイランのエネルギー施設を攻撃しないよう要請した」と述べました。ベッセント財務長官は米メディアとのインタビューで「今後数日のうちに、海上輸送中のイラン産原油の制裁を解除する可能性がある」と語りました。
外為市場は依然として原油価格に反応しやすい状況になっており、本日も引き続き原油価格の動向に注目する必要がありそうです。原油価格が堅調に推移すれば、産油国の通貨であるノルウェークローネやカナダドル、メキシコペソは上値を試す展開になるとみられます。また、原油価格が上昇するようなら主要国の株価が軟調に推移するかもしれません。その場合にはリスクオフが強まって米ドルが堅調に推移する可能性があります。
※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[米ドル/円、24年7月以来の高値示現後に一旦頭打ち!今後の注目点は?]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
本日発表される経済指標では、カナダの1月小売売上高に注目です。最近の原油などエネルギー価格上昇を受けて市場ではBOC(カナダ中銀)による利上げ観測が浮上しており、OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、7月に利上げを行うとの見方が優勢です(次回4月と次々回6月の会合については、政策金利の据え置きを予想)。
カナダの小売売上高の市場予想は前月比1.5%、自動車を除いた小売売上高は同1.2%。市場予想を上回る結果になれば、BOCの利上げ観測が高まるとともに、カナダドルにとってプラスになると考えられます。
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