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【株価指数】原油価格100ドル超!? 主要株価に大きな下押し圧力も

2026/03/09 08:12

【ポイント】
・「イラン戦争」長期化の兆し、トランプ大統領の目標は?
・原油価格は100ドル超も⁉
・今週もイラン情勢・原油価格の動向が重要なカギ

(先週のレビュー)

主要株価指数は総じて下落、いずれも前週末から値を下げて週を終えました。それまで一本調子で上昇していたFTSE100の下落幅が大きく、逆にナスダック100の下げは限定的でした。

前週末に米国とイスラエルがイランを攻撃。核施設だけでなく、軍事施設やその他テヘラン市内も空爆し、最高指導者ハメネイ師や政府幹部を殺害しました。これに対して、イランは、中東周辺国の米軍基地や石油関連施設にミサイルやドローンで攻撃。石油輸送の要衝であるホルムズ海峡を事実上封鎖しました。

イラン戦争」が早期に集結するとの期待や米経済指標の堅調などから株価が反発する場面はありました。しかし、それも一時的で、戦争やホルムズ海峡封鎖の長期化、産油国の原油生産・出荷の縮小観測などからWTI原油価格が週末にかけて1バレル=90ドル超に上昇し、株価の下落要因となりました(日本時間9日早朝にWTI原油価格は一時110ドル超)。


(今週の相場材料)

引き続きイラン情勢や原油価格が大きな相場材料となりそうです。

トランプ大統領はイラン攻撃の初期成果に自信を深めたようで、イランに対して無条件降伏を要求しています。イランの最高指導者にハメネイ師の息子モジタバ師が就任するとの報道があります。しかし、トランプ大統領は、モジタバ師は相応しくない、自身が後継者選びに関与するなどと発言しています。目的達成まで戦争の長期化も辞さない構えをみせていますが、目的が不透明なこともあって(無条件降伏?)、終わりの見えない戦争になりつつあります。

原油価格が一段と上昇する可能性も否定できません。その場合、インフレ懸念から利下げ観測が後退、あるいは利上げ観測が浮上。また、景気への打撃も懸念されて、株価にさらなる下押し圧力が加わりそうです。逆に、可能性は低そうですが、戦争の早期終結期待が高まれば、原油価格が下落するなどして株価は反発するでしょう。

今週は、米国の2月CPIや1月PCEデフレーターなどの物価指標が発表されます。6日発表の2月雇用統計が非常に弱い内容だったため、インフレの落ち着きが示されれば、利下げ観測が高まって株価にプラスになるかもしれません。

■3月7日付け「2月米雇用統計は9.2万人減、失業率は上昇、6月利下げ観測復活⁉」

ただ、重要なのは、上述した通り、イラン情勢であり、原油価格の動向でしょう。直接関係はなさそうですが、今週は、米韓軍事演習「Freedom Shield」(3/9-19)、NATOの北極圏軍事演習「Cold Response 2026」(3/9-19)、EU防衛相非公式会合(3/11)などが予定されており、イラン情勢に影響するイベントや発表などがあるかもしれません。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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