【株価指数】中東情勢の緊迫化によりリスクオフは強まるか
2026/03/02 06:49
【ポイント】
・先週は日経平均、FTSE100が高値更新して越週。米株は揉み合い
・米国ではAIの負の側面が意識された
・今週は中東情勢や原油価格の動向に要注意
(先週のレビュー)
主要株価指数はマチマチ。
日経平均は上昇基調で高値を更新して週を終えました。最高裁の違憲判断後に示された新たなトランプ関税は不透明要因ながら、AIへの期待、政府の日銀人事案提示を受けた利上げ観測の後退などが株高材料となりました。
NYダウ、S&P500、ナスダック100は揉み合い。エヌビディアが好決算を発表したものの、既存ビジネスモデルへの打撃というAIの負の側面が引き続き意識されました。米国とイランが核協議を行ったことで、中東情勢の不透明感も原油価格上昇を招き株価の重石となったようです。また、英住宅ローン会社が破たんし、プライベート・クレジット市場に関する懸念が強まりました。
FTSE100は上昇し、3日連続で高値を更新して週を終えました。インフレ鈍化によるBOE(英中銀)利下げ観測の高まり、長期金利の大幅な低下、ウェイトの大きい金属やエネルギー関連株の堅調、米国株からの資金シフトなどが背景でしょう。
(今週の相場材料)
米国とイスラエルによるイラン攻撃、そしてイランの報復攻撃を受けて、市場のリスクオフがどれだけ強まるか。とりわけ、世界の石油輸送の2割が通過するというホルムズ海峡が事実上封鎖されたことで、原油価格が高騰すれば、世界経済への打撃が懸念されます。
イラン情勢は引き続き不透明です。米国とイスラエルによる軍事行動は継続しているものとみられます。イラン政府は最高指導者ハメネイ師の死亡を確認、暫定的な指導体制として「臨時評議会」を設置するとしています。新たな体制が国内を落ち着かせるのか、革命防衛隊による軍事政権が生まれるのか、あるいは反政府勢力が台頭して内戦になるのか、予断を許しません。イラン情勢の混迷は他の中東諸国にも影響を与える可能性があります。今後の展開を注意深く見守る必要があるでしょう。
今週の予定は、3日のリーブス英財務相の春季予算案、4日の米ベージュブック(地区連銀経済報告)、6日の2月米雇用統計など。
英国の長期金利(10年物国債利回り)は足もとで急低下しています。インフレの鈍化、BOE(英中銀)の利下げ観測、国債発行額の減少や財政収支改善期待などが背景です。英政府にとって良好な環境であり、予算案も市場を動揺させるような内容にはならないでしょう。
米FRBは景気が改善傾向にあるとみており、市場の利下げ観測もやや後退しています。ベージュブックや雇用統計がそうした見方を補強するかどうか。2月27日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は3月と4月の利下げ確率を2割程度しか織り込んでいません。新しいFRB議長就任(予定)後の6月FOMCまでを含めても6割強です(=市場のメインシナリオは6月FOMCで0.25%の利下げ決定)。景気の改善それ自体は株価のプラス材料ですが、利下げ観測の後退により市場金利、とりわけ長期金利が上昇するようなら、株価にはトータルでマイナスとなるかもしれません。
いずれにせよ、中東情勢や原油価格の動向が株式市場のトーンを決めるかもしれません。
・先週は日経平均、FTSE100が高値更新して越週。米株は揉み合い
・米国ではAIの負の側面が意識された
・今週は中東情勢や原油価格の動向に要注意
(先週のレビュー)
主要株価指数はマチマチ。
日経平均は上昇基調で高値を更新して週を終えました。最高裁の違憲判断後に示された新たなトランプ関税は不透明要因ながら、AIへの期待、政府の日銀人事案提示を受けた利上げ観測の後退などが株高材料となりました。
NYダウ、S&P500、ナスダック100は揉み合い。エヌビディアが好決算を発表したものの、既存ビジネスモデルへの打撃というAIの負の側面が引き続き意識されました。米国とイランが核協議を行ったことで、中東情勢の不透明感も原油価格上昇を招き株価の重石となったようです。また、英住宅ローン会社が破たんし、プライベート・クレジット市場に関する懸念が強まりました。
FTSE100は上昇し、3日連続で高値を更新して週を終えました。インフレ鈍化によるBOE(英中銀)利下げ観測の高まり、長期金利の大幅な低下、ウェイトの大きい金属やエネルギー関連株の堅調、米国株からの資金シフトなどが背景でしょう。
(今週の相場材料)
米国とイスラエルによるイラン攻撃、そしてイランの報復攻撃を受けて、市場のリスクオフがどれだけ強まるか。とりわけ、世界の石油輸送の2割が通過するというホルムズ海峡が事実上封鎖されたことで、原油価格が高騰すれば、世界経済への打撃が懸念されます。
イラン情勢は引き続き不透明です。米国とイスラエルによる軍事行動は継続しているものとみられます。イラン政府は最高指導者ハメネイ師の死亡を確認、暫定的な指導体制として「臨時評議会」を設置するとしています。新たな体制が国内を落ち着かせるのか、革命防衛隊による軍事政権が生まれるのか、あるいは反政府勢力が台頭して内戦になるのか、予断を許しません。イラン情勢の混迷は他の中東諸国にも影響を与える可能性があります。今後の展開を注意深く見守る必要があるでしょう。
今週の予定は、3日のリーブス英財務相の春季予算案、4日の米ベージュブック(地区連銀経済報告)、6日の2月米雇用統計など。
英国の長期金利(10年物国債利回り)は足もとで急低下しています。インフレの鈍化、BOE(英中銀)の利下げ観測、国債発行額の減少や財政収支改善期待などが背景です。英政府にとって良好な環境であり、予算案も市場を動揺させるような内容にはならないでしょう。
米FRBは景気が改善傾向にあるとみており、市場の利下げ観測もやや後退しています。ベージュブックや雇用統計がそうした見方を補強するかどうか。2月27日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は3月と4月の利下げ確率を2割程度しか織り込んでいません。新しいFRB議長就任(予定)後の6月FOMCまでを含めても6割強です(=市場のメインシナリオは6月FOMCで0.25%の利下げ決定)。景気の改善それ自体は株価のプラス材料ですが、利下げ観測の後退により市場金利、とりわけ長期金利が上昇するようなら、株価にはトータルでマイナスとなるかもしれません。
いずれにせよ、中東情勢や原油価格の動向が株式市場のトーンを決めるかもしれません。
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