原油価格が急伸、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは約8カ月ぶり高値
2026/03/02 08:59
【ポイント】
・米国とイスラエルのイラン攻撃で中東情勢が緊迫化
・中東情勢には引き続き要注意
・日銀副総裁は次の利上げのタイミングについて新たな手掛かりを提供するか
(欧米市場レビュー)
2月27日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は155円台後半、米ドル/シンガポールドルは1.26シンガポールドル台前半へと下落し、ユーロ/米ドルは1.28200ドル近辺、英ポンド/米ドルは1.35000ドル近辺へと上昇しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が低下したことが、米ドルの重石となりました。
米長期金利は一時3.94%へと低下し、25年10月以来およそ4カ月ぶりの低水準をつけました。中東情勢をめぐる懸念が米長期金利への下押し圧力となりました。
ノルウェークローネやカナダドルは堅調。一時ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時0.95239スウェーデンクローナへ、カナダドル/円は114.476円へと上昇し、米ドル/カナダドルは1.36245カナダドルへと下落しました。原油価格が上昇したことがノルウェークローネやカナダドルの上昇要因となりました。
原油価格の代表的な指標である米WTI原油先物の中心限月4月物は、前日比1.81ドル高(2.8%)の1バレル=67.02ドルで取引を終了。中東情勢をめぐる懸念が原油価格を押し上げました。
(本日の相場見通し)
米国とイスラエルは2月28日にイランへの攻撃を実施し、それに対してイランはイスラエルや中東各国の米軍基地などへの報復攻撃を開始しました。中東情勢が緊迫化しています。
本日のオセアニア・東京時間の外為市場では米ドルが堅調に推移しています。中東情勢の緊迫化によるリスクオフ(リスク回避)が、米ドル堅調の要因と考えられます。
また、中東地域からの原油供給への懸念から原油価格が急伸しており、米WTI原油先物は時間外取引で一時75ドル台前半をつけました。原油高を受けて、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時0.95300スウェーデンクローナ近辺へと上昇し、25年6月下旬以来およそ8カ月ぶりの高値をつけました(日本時間08:40時点)。
中東情勢には引き続き要注意です。中東情勢が一段と緊迫化する場合、リスクオフがさらに強まり、原油価格は一段と上昇する可能性があります。
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日銀の氷見野副総裁が和歌山県金融経済懇談会に出席します。氷見野副総裁は懇談会で午前10時30分から挨拶し、午後2時から会見する予定です。
植田総裁は読売新聞とのインタビューで「展望レポートで示した見通しが実現する可能性が高まったと判断されれば、緩和度合いを調整するのが基本スタンスだ」と述べました。また、市場で4月の追加利上げ観測があることについて問われると、3月と4月に金融政策決定会合が開かれるとし、「それまでに得られる情報を丹念に点検したうえで意思決定したい」と語りました。植田総裁のインタビューは24日に行われ、26日付の読売新聞に掲載されました。
本日の氷見野副総裁の挨拶や会見では、日銀の次の利上げのタイミングについて新たなヒントが提供されるかどうかに注目。日銀による早期の追加利上げ観測が高まる場合、円にとってのプラス材料となりそうです。
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米国の2月ISM製造業景況指数が本日発表されます(日本時間24:00)。ISM製造業景況指数の市場予想は51.7と、前月の52.6から低下するものの、業況判断の分かれ目である50は引き続き上回るとみられています。市場予想からかい離する結果になれば、相場材料になる可能性があります。
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