豪ドルが堅調、対円で約36年ぶり、対NZドルで約13年ぶり高値
2026/02/26 09:08
【ポイント】
・政府の日銀審議委員人事案を受けて追加利上げ観測が後退
・豪CPIで市場ではRBA(豪中銀)による利上げ観測が高まる
(欧米市場レビュー)
25日、欧米時間の外為市場では円が軟調に推移。一時米ドル/円は156.775円、ユーロ/円は184.746円、英ポンド/円は212.093円、NZドル/円は93.819円へと上昇しました。政府は、日銀の野口審議委員(任期は3/31まで)の後任に浅田統一郎氏を、中川審議委員(同6/29まで)の後任に佐藤綾野氏を起用する人事案を衆参両院に提示。市場では、浅田氏と佐藤氏はいずれも金融緩和と積極財政を志向するリフレ派とされていることから、市場では日銀による早期の追加利上げ観測が後退し、円安圧力が加わりました。
※日銀人事案について詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[高市首相の日銀包囲網!?]をご覧ください。
豪ドルは堅調。一時豪ドル/円は111.419円、豪ドル/米ドルは0.71203米ドル、豪ドル/NZドルは1.18869NZドルへと上昇し。豪ドル/円は90年10月以来35年4カ月ぶり、豪ドル/円は13年6月以来12年8カ月ぶりの高値をつけました。豪州の1月CPI(消費者物価指数)は総合が前年比3.8%、コアインフレ率のトリム平均値が同3.4%となり、いずれも市場予想(3.7%と3.3%)を上回りました。その結果を受けてRBA(豪中銀)による追加利上げ観測が高まり、豪ドルの上昇要因となりました。
※豪ドル/NZドルについては、25日の『M2TV 資源・新興国マーケットView』[豪ドル/NZドルが12年8カ月ぶり高値 上昇要因と今後どうなる!?]にて解説していますので、ご覧ください。
(本日の相場見通し)
毎日新聞は24日に複数の関係者の話として「高市首相は16日に植田日銀総裁と会談した際、追加利上げに難色を示した」と報じました。昨日25日は上述のとおり、政府が日銀の審議委員にリフレ派とされる浅田氏と佐藤氏を起用する人事案を提示しました。それらのことが本日も市場で意識されれば、円は引き続き軟調に推移しそうです。
足もとの“円安”への本邦当局の反応にも注目です。高市首相は25日の参院代表質問で「為替市場の動向を高い緊張感を持って注視している」と述べました。片山財務相や三村財務官などが“円安”をけん制するトーンを強めるようなら、米ドル/円やユーロ/円など対円の通貨ペアはいったん下落する可能性があります。
日銀の高田審議委員が京都府金融経済懇談会に出席します。高田審議委員は午前10時30分から懇談会で挨拶し、午後2時から会見する予定です。
高田審議委員は9人の政策委員の中でタカ派とされており、前回1月22-23日の政策会合では「物価安定の目標は概ね達成されており、海外経済が回復局面にあるもとで国内物価の上振れリスクが高い」として、0.25%の利上げを支持。唯一、政策金利の据え置きに反対しました。
本日の懇談会での挨拶や会見は、早期の追加利上げに前向きな姿勢を示すなどタカ派的な内容になると考えられます。
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米国とイランは本日、スイスのジュネーブでイランの核開発問題をめぐる閣僚級協議を開催します。
仮に協議が不調に終わった場合、両国の緊張が一段と高まるとともに、原油価格が上昇する可能性があります。原油価格の上昇は、産油国の通貨であるカナダドルやノルウェークローネ、メキシコペソの上昇要因と考えられます。
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