ノルウェーとトルコの中銀会合開催!
2026/01/22 08:50
【ポイント】
・ノルゲバンクは先行きの金融政策についてどのようなヒントを示すか
・TCMBはどの程度利下げするか、さらなる利下げを示唆するか
・豪雇用統計で市場のRBA金融政策見通しが変化するか
(欧米市場レビュー)
21日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は158.485円、米ドル/シンガポールドルは1.28489シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.16727ドル、英ポンド/米ドルは1.34022ドルへと下落しました。トランプ米大統領が欧州8カ国(※1)に対する追加関税の発動を見送ると表明し、そのことが米ドルにとってのプラス材料となりました。
トランプ大統領は17日、米国のグリーンランド領有に反対する8カ国からの輸入品に10%の追加関税を2月1日から課すと表明していました。
(※1)デンマーク、英国、ドイツ、フランス、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド
※本日の『ファンダメ・ポイント』は[グリーンランド問題:米国領土拡大の歴史]です。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の25年11月PCE(個人消費支出)デフレーターや7-9月期GDP(国内総生産)改定値、先週分の新規失業保険申請件数が発表されます。
市場予想は以下のとおりです。
・PCEデフレーター(前月比):0.2%
・PCEデフレーター(前年比):2.8%
・PCEコアデフレーター(前月比):0.2%
・PCEコアデフレーター(前年比):2.8%
・GDP改定値(前期比年率):4.3%
・新規失業保険申請件数:21.0万件
PCEデフレーターなど米経済指標が市場予想と比べて強い結果になれば、FRBによる追加利下げ観測が後退しそう。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは軟調に推移すると考えられます。米ドル/シンガポールドルは、200日移動平均線(22日時点で1.29042シンガポールドル)が上値メドです。
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豪州の25年12月雇用統計が本日発表されます(日本時間09:30)。その結果に豪ドルが反応しそうです。
雇用統計の市場予想は、失業率が4.3%、雇用者数が前月比2.70万人増。失業率は前月と同じとなり、雇用者数は2.13万人減だった前月からプラスに転じるとみられています。
市場では、RBA(豪中銀)は26年前半、早ければ次回2月2-3日の会合で利上げを行うとの観測があります。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、21日時点で市場が織り込む2月会合での利上げ確率は約3割です。
雇用統計が市場予想と比べて強い結果になれば、RBAによる利上げ観測が高まる可能性があります。その場合、豪ドル/円や豪ドル/米ドル、豪ドル/NZドルは堅調に推移しそうです。
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ノルゲバンク(ノルウェー中銀)とTCMB(トルコ中銀)の政策会合が本日開かれます。会合の結果にノルウェークローネやトルコリラが反応する可能性があります。
<ノルゲバンク>会合の結果は日本時間18時に判明。
ノルゲバンクは25年9月の会合で0.25%の利下げを実施し、その後11月・12月と2会合連続で政策金利を据え置きました。ノルゲバンクの現在の政策金利は4.00%です。
ノルウェーの25年12月CPI(消費者物価指数)は総合が前年比3.2%、コアインフレ率であるCPI-ATE(税制改革の影響やエネルギーを除いた基礎)が同3.1%でした。上昇率はCPI総合とCPI-ATEのいずれも前月(それぞれ3.0%)から高まり、ノルゲバンクのインフレ目標である2%をさらに上振れました。ノルゲバンクは本日の会合で政策金利を据え置くと市場は予想しています。
そのとおりの結果になれば、ノルゲバンクの声明、特に先行きの金融政策に関する文言に注目です。前回会合は「経済情勢が現在想定している通りに展開すれば、今後1年のうちに政策金利は引き下げられる」とされました。ただし、「インフレ率は依然として高過ぎる」とし、「引き続き(景気)抑制的な金融政策が必要だ」と指摘。「われわれは利下げを急いでいない」とも表明されました。
市場では、ノルゲバンクは6月に追加利下げを行うとの観測があります(市場は次回3月と次々回5月の会合も政策金利の据え置きを予想)。ノルゲバンクが追加利下げに慎重な姿勢を改めて示せば、同中銀による追加利下げ観測が後退するとともに、ノルウェークローネが堅調に推移しそうです。
<TCMB>会合の結果は日本時間20時に判明。
TCMBは前回25年12月11日の会合で1.50%の利下げを行うことを決定。政策金利を39.50%から38.00%へと引き下げました。
トルコの25年12月CPIは前年比30.89%と、上昇率は前月の31.07%から鈍化し、21年11月以来の低い伸びでした。市場では、本日の会合で追加利下げが行われると予想されており、利下げ幅は1.50%になるとの見方が有力です。
そのとおりの結果になれば、TCMBの声明で先行きの金融政策についてどのようなヒントが示されるのかに注目です。前々回25年10月と前回会合の時は「中間目標(※)に沿ったディスインフレの道筋に必要な引き締め度合いを確保するように政策金利を決定する」、「(政策)措置の規模は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に見直す」などとされました。
※TCMBのインフレ目標は5%です。ただし、TCMBは中間目標として、CPI上昇率を26年末までに16%、27年末までに9%へと鈍化させることを掲げています。
先行きの金融政策に関する文言が前回と同じならば、市場は今後さらに利下げが行われる可能性があると受け止めそうです。その場合、トルコリラが軟調に推移すると考えられます。
※21日収録の『M2TV 資源・新興国マーケットView』は[中銀会合でトルコリラ安&カナダドル高も!?]ではTCMB会合をとりあげています。ぜひご覧ください。
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