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米ドル安・円安が進行、豪ドル/円やNZドル/円は1年半ぶりの高値

2026/01/21 08:55

【ポイント】
・グリーンランドをめぐる問題が米ドルの重石
・ダボス会議でグリーランドの問題について新たなニュースが出てくるか
・日本の財政状況悪化への懸念から円安圧力が加わる
・英CPIの結果を受けて市場のBOE金融政策見通しが変化するか

(欧米市場レビュー)

20日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/カナダドルは1.38135カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28141シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.17631ドル、英ポンド/米ドルは1.34867ドル、豪ドル/米ドルは0.67439米ドルへと上昇しました。デンマーク自治領グリーンランドをめぐる問題が米ドルの重石となるなか、「デンマークの年金基金のアカデミカーペンションは、米国債の投資から撤退する方針」と報じられたことが、米ドルに対するさらなる下押し圧力となりました。

も軟調。一時ユーロ/円は185.415円、英ポンド/円は213.425円、豪ドル/円は106.754円、NZドル/円は92.445円へと上昇し、豪ドル/円とNZドル/円は24年7月以来の高値をつけました。与野党は衆院選の公約として消費税減税などを掲げています。日本の財政状況が悪化するとの懸念が一段と強まり、円安圧力となりました。

米ドル/は157円台半ば~158円台半ばで推移し、方向感のない展開でした。

本日の『ファンダメ・ポイント』は[ドンとサナエでマーケットは大荒れ!?]です。

米連邦最高裁は、トランプ政権がIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づいて発動した関税(※)の合法性についての判断を示しませんでした。

※「相互関税」と「フェンタニル関税(合成麻薬フェンタニルの米国への流入を理由としたカナダやメキシコ、中国に対する追加関税)」

(本日の相場見通し)

トランプ米大統領は17日、米国のグリーンランド領有に反対する欧州の8カ国(※)からの輸入品に10%の追加関税を2月1日から課すと表明。追加関税の税率は6月1日に25%へと引き上げて、デンマーク自治領グリーンランドの全面的かつ完全な買収の合意に達するまで継続するとしました。

それをきっかけに米ドルに対して下押し圧力が加わっており、その状況は本日も続く可能性があります。その場合、米ドル/カナダドルや米ドル/カナダドルは軟調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは堅調に推移しそうです。米ドル/シンガポールドルの下値メドとして、1月6日安値の1.27912シンガポールドルが挙げられます。

※デンマーク、英国、ドイツ、フランス、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド

トランプ大統領が本日、ダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)で演説します。トランプ大統領の演説を含め、グリーンランドの問題について新たなニュースが出てくれば、相場材料になりそうです。

も日本の財政状況悪化への懸念から引き続き軟調に推移するかもしれません。ユーロ/円や豪ドル/円、NZドル/円など対円の通貨ペアは上値を試す展開になる可能性があります。豪ドル/は、24年7月高値の109.329が上値メドです。

米ドル/円については、20日と同様に方向感のない展開になりそうです。

***

英国の25年12月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間16:00)。その結果に英ポンドが反応しそうです。

英CPIの市場予想は以下のとおり。( )は前月の実績です。総合とコアのいずれも、前月の3.2%から上昇率が高まるとみられています。BOE(英中銀)のインフレ目標は2%です。

・総合(前年比):3.3%(3.2%)
・コア(前年比):3.3%(3.2%)

市場では、BOEは次回2月5日の会合で政策金利を現行の3.75%に据え置くとの見方が大勢。その後、6月までに0.25%の追加利下げが行われると市場は予想しています。

CPIが市場予想を上回る結果になれば、BOEによる追加利下げ観測が後退するとともに、英ポンドにとってのプラス材料になりそう。ユーロ/英ポンドは、200日移動平均線(21日時点で0.86429ポンド)が下値メドです。

※英ポンド/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[英ポンド/円、下値しっかりのチャート形状!英CPI結果が相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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