【株価指数】新たなトランプ関税に対する株価の反応は?
2026/01/19 08:04
【ポイント】
・グリーンランドに絡んでトランプ大統領は欧州8カ国に新たな関税を発表
・欧州は対抗措置を打ち出すか、株価の反応は?
・総選挙に向けた各党の対応や日銀金融政策決定会合にも注目
(先週のレビュー)
主要株価指数は総じて堅調ながら、米株はやや頭の重い展開でした。
日経平均は高市首相が衆院解散・総選挙を決断したことで13日に前週末比1,600円超の急騰。財政出動への期待が高まったことが背景です。米ドル/円が14日に一時159円台に乗せるなど円安基調だったことも日経平均の上昇に寄与しました。日経平均は14日に高値を更新した後も高値圏で推移しました。
米株も高値圏で推移しましたが、NYダウは50,000ドル、S&P500は7,000ポイント、ナスダック100は26,000ポイントの大台を前に足踏みしました(ナスダックは昨年10-11月に一時大台に乗せていますが)。イラン情勢が緊迫化し、米国によるイラン政府攻撃が現実味を帯びて、WTI原油先物価格は14日に昨年10月以来となる1バレル=62ドル台に一時乗せました。ただ、イラン政府が反政府デモ参加者を処刑しないと発表したことで、トランプ大統領は攻撃を見送る意向を示しました。VIX指数、別名「恐怖指数」をみる限り、市場でリスクオフはあまり強まらなかったようです。
FTSE100は上昇が続き15日に高値を更新しました。15日に発表された11月GDPは前月比0.3%と、前月(マイナス0.1%)や市場予想(0.1%)を上回り、株価の支援材料となりました。
(今週の相場材料)
イランではインターネットの遮断が続いている模様で、反政府デモへの弾圧が続いている証左とみることもできます。米国の対応を含めて引き続き予断を許さない状況です。
トランプ大統領は17日、米国のグリーンランド領有に反対する欧州8カ国(※)に新たな関税を課すと発表しました。2月1日付けで10%とし、交渉に進展がなければ6月に25%に引き上げるとのこと。
※デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、英国、オランダ、フィンランド
これに対して欧州各国は強く反発しており、昨年7月に合意した貿易協議の見直しや「反威圧手段(ACI)」発動への動きが出てくるかもしれません。ACIには関税や貿易制限、金融市場へのアクセス制限などが含まれます。新たな関税の対象は8カ国に限定されていますが、トランプ大統領が相互関税を発表した昨年4月2日の「解放の日」とそれに続く株価の大幅な調整場面が想起されます。
19日から23日までスイスのダボスで世界経済フォーラムが開催されます。21日にはトランプ大統領の演説が予定されており、自ら名付けた「ドンロー主義」について詳細に踏み込むかが注目されます。同フォーラムでは同じ日にラガルドECB総裁やナーゲルドイツ連銀総裁らがパネル討論を行う予定です。
21日には米最高裁でクックFRB理事の解任に関する口頭弁論があります。トランプ大統領がFRBに新たな理事を送り込むことができるかの重要な材料になります。また、20日は最高裁の意見公表日にあたり、トランプ関税に関する判断が示される可能性はあるようです。
23日には通常国会が召集されて、衆院冒頭解散となる見込みです。総選挙の日程やそれに向けての減税公約など各党の動きが相場材料になりそうです。同じ日に日銀の金融政策決定会合が開催されます。政策金利は据え置きが予想されています。ただ、「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」で経済・物価見通しや先行きの金融政策についてどのような見解が示されるか。植田総裁の記者会見やそれを受けた欧米市場の動きも注目されるところでしょう。
企業決算では、20日にネットフリックス、22日にインテルの発表があります。
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