米FOMCの注目点②:票決はいかに? 地区連銀総裁は?
2025/12/05 07:09
【ポイント】
・FOMCでの0.25%利下げは確実!?
・票決は割れるか 大幅利下げや据え置きは?
・投票権を持たない地区連銀総裁の見解はどうか
12月9-10日の米FOMCでは0.25%の利下げが確実視されています。それでも、FOMCには興味深い点がいくつかあります。数回にわたってFOMCの注目点を考察します。
■12/4付け「米FOMCの注目点①:景気・物価判断とADP」
*******
仮に0.25%の利下げが決定されるとして、それは全会一致なのか、それとも票が割れるのか。
前回10月28-29日のFOMCは10対2で0.25%の利下げを決定。ミラン理事が0.50%の利下げ、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁が据え置きを求めて、それぞれ反対票を投じました。
FOMCで投票権を持つのは、議長・副議長を含めた7人の理事、NY連銀総裁(常任)、残り11地区連銀総裁のうち1年ごとの輪番で4人の計12人です。投票権を持たない7人の地区連銀総裁もFOMCの議論に参加しますが、どのような意見を持つのか判断するのは簡単ではありません。

ただ、年に一度だけ12月に彼らの見解を知ることができます。昨年12月のFOMCは11対1で0.25%利下げを決定しました。ハマック・クリーブランド連銀総裁が据え置きを主張して反対しました。FOMCの結果と同時に発表された政策金利見通し、いわゆるドット・プロットによれば、24年末の政策金利をFOMC直前より下(=利下げ)と予想したのが15人、FOMC直前と同じ(=据え置き)と予想したのが4人でした。つまり、投票権のない7人の総裁のうち3人が据え置きを支持したことになります。投票権のない7人の総裁のうち、4人は翌年の投票メンバーになるため、彼らの考えを知ることには意味があるでしょう。

今回のFOMCで0.25%利下げが決定されると仮定して、ミラン理事は0.50%利下げを主張して反対票を投じる可能性が高そうです。他にも大幅利下げを主張する参加者はいるでしょうか(それも新しいドット・プロットから類推することは可能)。逆に据え置き主張での反対票は出るでしょうか。また、投票権を持たない参加者を含めて何人が据え置きを予想するか。今後の金融政策を考えるうえで参考になりそうです。
・FOMCでの0.25%利下げは確実!?
・票決は割れるか 大幅利下げや据え置きは?
・投票権を持たない地区連銀総裁の見解はどうか
12月9-10日の米FOMCでは0.25%の利下げが確実視されています。それでも、FOMCには興味深い点がいくつかあります。数回にわたってFOMCの注目点を考察します。
■12/4付け「米FOMCの注目点①:景気・物価判断とADP」
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仮に0.25%の利下げが決定されるとして、それは全会一致なのか、それとも票が割れるのか。
前回10月28-29日のFOMCは10対2で0.25%の利下げを決定。ミラン理事が0.50%の利下げ、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁が据え置きを求めて、それぞれ反対票を投じました。
FOMCで投票権を持つのは、議長・副議長を含めた7人の理事、NY連銀総裁(常任)、残り11地区連銀総裁のうち1年ごとの輪番で4人の計12人です。投票権を持たない7人の地区連銀総裁もFOMCの議論に参加しますが、どのような意見を持つのか判断するのは簡単ではありません。

ただ、年に一度だけ12月に彼らの見解を知ることができます。昨年12月のFOMCは11対1で0.25%利下げを決定しました。ハマック・クリーブランド連銀総裁が据え置きを主張して反対しました。FOMCの結果と同時に発表された政策金利見通し、いわゆるドット・プロットによれば、24年末の政策金利をFOMC直前より下(=利下げ)と予想したのが15人、FOMC直前と同じ(=据え置き)と予想したのが4人でした。つまり、投票権のない7人の総裁のうち3人が据え置きを支持したことになります。投票権のない7人の総裁のうち、4人は翌年の投票メンバーになるため、彼らの考えを知ることには意味があるでしょう。

今回のFOMCで0.25%利下げが決定されると仮定して、ミラン理事は0.50%利下げを主張して反対票を投じる可能性が高そうです。他にも大幅利下げを主張する参加者はいるでしょうか(それも新しいドット・プロットから類推することは可能)。逆に据え置き主張での反対票は出るでしょうか。また、投票権を持たない参加者を含めて何人が据え置きを予想するか。今後の金融政策を考えるうえで参考になりそうです。
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