トルコ中銀会合開催、トルコリラが反応!?
2025/10/23 09:17
【ポイント】
・トルコ中銀の政策金利がどうなるか
・米政府がロシアの石油大手2社に制裁を科すと発表、原油価格が急伸
(欧米市場レビュー)
22日、欧米時間の外為市場では英ポンドが軟調に推移。一時英ポンド/円は201.91円、英ポンド/米ドルは1.33067ポンドへと下落し、ユーロ/英ポンドは0.87074ポンドへと上昇しました。英国の9月CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回る結果だったことを受け、BOE(英中銀)による利下げ観測が高まったことが、英ポンドに対する下押し圧力となりました。
英CPIの結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
・総合(前年比):3.8%(4.0%)
・コア(前年比):3.5%(3.7%)
・サービス(前年比):4.7%(4.8%)
※本日の『ファンダメ・ポイント』は、[英CPIは市場予想より弱め、BOEの利下げはどうなる?]です。
一部メディアはホワイトハウス当局者や関係筋の話として、「トランプ政権は米国製ソフトウェアを使用した製品の中国への輸出制限を検討している」と報じました。中国によるレアアース(希土類)の輸出規制強化への報復措置とのことです。それを受けて市場では米中対立が激化するとの懸念が強まりました。
(本日の相場見通し)
本日はTCMB(トルコ中銀)の政策会合が開かれます。会合の結果は日本時間20時に判明する予定。カラハン総裁の会見は予定されていません。
TCMBは前々回7月に3.00%、前回9月の会合で2.50%の利下げをそれぞれ実施。現在の政策金利は40.50%です。
本日の会合では、利下げ幅がさらに縮小されそうです。トルコの9月CPI(消費者物価指数)は前年比33.29%と、8月の32.95%から上昇率が高まりました。CPI上昇率が前月から高まったのは、24年5月以来16カ月ぶりです。また、TCMBのカラハン総裁は先週開催された外国投資家との会合で「これまでの物価安定に向けた進展は非常に顕著で心強い」としつつも、「インフレ率の低下傾向は最近やや鈍化しており、我々はそれを重要なことと考えている」と語りました。
市場では本日の会合で1.00%の利下げが行われるとの見方が優勢。仮に利下げ幅がそれよりも小さければ、トルコリラにとってのプラス材料になりそうです。
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米政府は22日(日本時間23日午前)、ロシアの石油大手ロスネフチとルクオイルに制裁を科すと発表。また、トランプ大統領はプーチン・ロシア大統領との会談をキャンセルしました。
原油価格の代表的な指標である米WTI原油先物は時間外取引で急伸、1バレル=60ドル近辺へと上昇しています。22日の清算値(終値に相当)は58.50ドルでした。
原油価格が一段と上昇する場合、ノルウェークローネやカナダドル、メキシコペソが堅調に推移する可能性があります。
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