エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※10月3日更新
2025/10/03 11:55
宮田レポート(短期アップデート) 251003_miyata.pdf
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 40,000~47,600円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 40,000~46,700ドル
(S&P500) 5000~6700
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 21,000~25,000
(ナスダック総合) 19,000~23,000
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
今年4月7日安値(30,792.74円)からインターミディエイト級第(5)波の上昇にあり、この第(5)波完成を以て、コロナショック底(16,358.19円、20年3月)からのプライマリー第➂波は完成します。
「9~10月に日経平均が4万5000円~4万9000円」という筆者の従来予想は(控えめにみても)達成されています。波動構成上からも、強気相場は最終局面にあります。
日経新聞によると、2025年度上期(4~9月) の日経平均の上げ幅は9315円(半期として最大)。その内、5257円分(全体の56%)は、わずか3銘柄(ソフトバンクグループ(寄与度2312円)、アドバンテスト(同2257円)、東京エレクトロン(同688円))によりもたらされたものでした。このような物色の偏り(AI関連株への集中投資)は、強気相場の最終局面という見方を裏付けています。
4月7日週から今週は25週目、そして来週はちょうど半年後の絶対期日迎えです。過去を振り返ると、週次トレンドは半年(26週)程度で一巡することが珍しくなく、この観点からいうと、第➂波の終了は秒読み段階、といえるかもしれません。
なお、21年2月高値から引かれた上昇チャネルラインは第➂波高値の参考になりそうです。
10月を通じ、チャネル上限の水準は以下に示す通りです。
算術尺度…[46,711円]
対数尺度…[47,660円](掲載チャート)

[TOPIX]
既にフィボナッチ比率からの目標価格➀[3164]を達成し、次の主たる目標価格➁[3323]を目指す可能性があります。
ただし、25日MAを2日続けて(10/1~10/2)下回ったことは、トレンド転換の最初の兆しかもしれません。今後3042(9/3安値)を終値で下回るケースでは、9月26日に付けた高値(3205)が第(5)波ピークだった、という見方を検討する必要があります。


[日経平均]
39,850円(8/4安値)以来、マイナー級・第5波の上昇が展開中です。
フィボナッチ比率などから得られる(マイナー級)第5波の目標価格は[48,568円][48,896円][48,964円][49,074円]などです(ただし必然性はありません)。
45,852円(9/19高値)からの第5波中マルiv波の調整局面は「フラット」を形成し、44,357円(10/1安値)で完成した可能性があります。
そうであれば、44,357円から第5波中マルv波による上昇が始まったことになります。
なお10月2日も、AI関連株3銘柄(既述)が日経平均の上昇をけん引しました。これら3銘柄の寄与度は509円に達し、日経平均の上げ幅(385円高)を上回りました。このような極端な集中物色は、日経平均が➂波天井を付けるまで続く可能性があります。
[予想PER別の日経平均水準]
10月2日の日経平均予想PERは17.77倍・予想EPSは2528円。
予想EPSは7月下旬以来の水準に上昇しました。2月13日に付けた過去最高水準(2564円)にどこまで迫れるか(あるいは上回るか)を注目しましょう。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)からの上昇は、プライマリー級の第➄波です。今年4月安値からの上昇はインターミディエイト級第(5)波に当たり、それを以て第➄波は終了します。
第➄波完了後に訪れる弱気相場は、控えめにみても高値から20%安となるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「ランニング・トライアングル」におけるⓑ波とカウントされます。このシナリオでは、近々訪れるであろう下げ局面でも4月安値(36,611ドル)は維持されるでしょう。その後1~2年程度のもみ合いが続いた後に、新たな高値へ向かう展開があるでしょう。
NYダウは9月23日の「スパイク・ハイ」示現後、25日には一時45,785ドルに下げました。その後はじり高となっており、当面は46,714ドル(9/23高値)を上抜き高値更新となるかを注目してみましょう。高値更新が不発なら(他主要指数との「未確認」)、それはトレンド転換の兆候です。
46,714ドルを割ると弱気トリガー。調整局面入りが示唆されます。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
10月2日に一時6731まで上昇、最高値を更新しました。しかし、この高値更新は、NYダウによってゃ確認されていません。
今年5月安値(5767)からの上昇第5波は延長し、さらには、第5波中マルv波も延長を起こしています(5th wave extension of 5th wave extension)。しかし、それも最終局面とみられます。
今後6569を終値で下回ると弱気トリガー、大きな調整入りが示唆されます。
【S&P500 長期エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(4835) からの上昇は、インターミディエイト級第5波に位置付けられ、それが終わると長期にわたる調整スタートとなります。それは4月安値を大きく下回ることが予想されます。

(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は、トライアングル中ⓑ波のリバウンドに位置付けられます。
近々ⓒ波の下げがスタートし、それはⓐ波(2月~4月)下げ幅に対し62%~66%の大きさ(813~866ポイント)になるでしょう。このⓒ波によりS&P500は、5400を下回る展開になりそうです。

[ダウ輸送株平均] (直近で最高値を更新した)ダウ工業株平均と「未確認」続く

[マグニフィセント7] 4月から5波構成による上昇

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(16,542)からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波の上昇に相当するとみられ、それはいつ終わってもおかしくありません。もう間もなく調整局面が始まるとみられ、それは数年間ターム続く、長く大きなものになるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「(ランニング)トライアングル」中B波に当たります。これはS&P500のオルタナティブ・カウントと同様であり、遠からずC波の下落に入る見通しです。これによると今後の調整規模は、想定されるシナリオではもっとも小さいと想定されます。それでもC波の下げ幅はA波のそれに対し62%~66%となり、B波の高値からは3500~3750ポイントの下げになるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
4月安値16,542からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波か、第(4)波「トライアングル」中ⓑ波とみられます。
22,977(9/2安値)からの上昇はマイナー級の第5波に位置付けられます。
10月2日、最高値を更新。この日は一時24,944まで上昇しました。
24,186(9/25安値)を終値で下回ると、それは第5波終了の最初のシグナル点灯になるでしょう。
この場合、まずは50日MA─5月以降でサポートラインとなっている─を目指す可能性があります。今のところ50日MAは23,789です(10/2終値時点)。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
16年半サイクルによれば、米ドル/円(ドル/円)は2028年4月頃まで「円高の時間帯」が続きます。この時間帯においてドル/円の上値は抑えられるでしょう。筆者は28年4月頃までのどこかの時点で、1ドル=125円~120円へのドル安・円高になる可能性をみています。
年内のドル/円は、じり高の展開を予想しています。
しかし、おそらく26年前半にもドル/円は、139円処のネックラインを明確に割り込むでしょう。
それをきっかけに、「サード・オブ・サード」の強いドル安・円高トレンドが鮮明になるでしょう。

【週足 エリオット波動分析】
今年1月から、第3波によるドル安・円高が進行中。
これによれば、来年にも1ドル=120円試しが視野に入ります。
第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。ヘッド・アンド・ショルダーズに基づく垂直目標値は1ドル=120円割れです。
第3波を構成する副次波のうち、139.877円(4/22)からはマルii波に相当します。それは年内1ドル=151円~154円を試すとみられます。このような、多くの参加者にとって意外な円安は、2026年の「サード・オブ・サード」急落(ドル安・円高)という大きな変動を前にした、「嵐の前の静けさ」と思われます。

【日足 エリオット波動分析】
4月からのマルii波によるドル高・円安は、「トリプル・ジグザグ(w)-(x)-(y)-(x)-(z)」で展開中です。
9月17日以来のドル/円上昇は(z)波に当たり、この(z)波はa-b-c編成です。
149.944円(9/26)からの下げは(z)波中b波と思われます。この見方によれば、b波は145.473円を一時的にも下回ることはなく、近々c波により149.944円を上回る展開となるでしょう。
目先オルタナティブ・カウントとしては、150.869円(8/1)からの(x)波が「フラット」にて展開しており、149.944円からの下落を以て(x)波が完成する、というものです。この見方だと、ジグザグ(z)波が始まるのはこれからです(チャート上 Alt:1)。
マルii波の上値目標は[151.586円](1月からの円高の61.8%戻り水準)や[154.353円](同76.4%戻り)などです。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[140.272円]です。

投機筋の円買い持ち高が拡大(2025年9月23日時点)
IMM通貨先物市場では、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高が前週の51.9億ドルから66.47億ドルへ拡大しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
週足チャートに□で示した箇所、A波の最終局面(マルiv波-マルv波)と、C波の最終局面は、互いに似ているようにみえます。このフラクタル性に着目すると、A波完了後の持続的なドル高(当時は23年7月中旬~10月上旬まで12週間のドル高でした)が、今回も繰り返されるでしょう。
96.218(9/17)を以て、22年高値からのジグザグ(A-B-C)は終わった可能性があります。
そうであれば、当面はC波のドル安に対する38.2%戻り水準[101.550]を目指すでしょう。
なおA波終了後にみられた持続的ドル高(ⓐ波)は、A波のちょうど半分を戻しました。今回も同様なら、数カ月後にはC波の半値戻り水準[103.197]を目指すことでしょう。
もっとも長期的にはドル安(Ⓑ波)基調は継続し、2026年には一段とドル安が強まるでしょう。
筆者は、ドル安Ⓑ波は短くとも2028年頃まで続くとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 40,000~47,600円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 40,000~46,700ドル
(S&P500) 5000~6700
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 21,000~25,000
(ナスダック総合) 19,000~23,000
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
今年4月7日安値(30,792.74円)からインターミディエイト級第(5)波の上昇にあり、この第(5)波完成を以て、コロナショック底(16,358.19円、20年3月)からのプライマリー第➂波は完成します。
「9~10月に日経平均が4万5000円~4万9000円」という筆者の従来予想は(控えめにみても)達成されています。波動構成上からも、強気相場は最終局面にあります。
日経新聞によると、2025年度上期(4~9月) の日経平均の上げ幅は9315円(半期として最大)。その内、5257円分(全体の56%)は、わずか3銘柄(ソフトバンクグループ(寄与度2312円)、アドバンテスト(同2257円)、東京エレクトロン(同688円))によりもたらされたものでした。このような物色の偏り(AI関連株への集中投資)は、強気相場の最終局面という見方を裏付けています。
4月7日週から今週は25週目、そして来週はちょうど半年後の絶対期日迎えです。過去を振り返ると、週次トレンドは半年(26週)程度で一巡することが珍しくなく、この観点からいうと、第➂波の終了は秒読み段階、といえるかもしれません。
なお、21年2月高値から引かれた上昇チャネルラインは第➂波高値の参考になりそうです。
10月を通じ、チャネル上限の水準は以下に示す通りです。
算術尺度…[46,711円]
対数尺度…[47,660円](掲載チャート)

[TOPIX]
既にフィボナッチ比率からの目標価格➀[3164]を達成し、次の主たる目標価格➁[3323]を目指す可能性があります。
ただし、25日MAを2日続けて(10/1~10/2)下回ったことは、トレンド転換の最初の兆しかもしれません。今後3042(9/3安値)を終値で下回るケースでは、9月26日に付けた高値(3205)が第(5)波ピークだった、という見方を検討する必要があります。


[日経平均]
39,850円(8/4安値)以来、マイナー級・第5波の上昇が展開中です。
フィボナッチ比率などから得られる(マイナー級)第5波の目標価格は[48,568円][48,896円][48,964円][49,074円]などです(ただし必然性はありません)。
45,852円(9/19高値)からの第5波中マルiv波の調整局面は「フラット」を形成し、44,357円(10/1安値)で完成した可能性があります。
そうであれば、44,357円から第5波中マルv波による上昇が始まったことになります。
なお10月2日も、AI関連株3銘柄(既述)が日経平均の上昇をけん引しました。これら3銘柄の寄与度は509円に達し、日経平均の上げ幅(385円高)を上回りました。このような極端な集中物色は、日経平均が➂波天井を付けるまで続く可能性があります。
[予想PER別の日経平均水準]
10月2日の日経平均予想PERは17.77倍・予想EPSは2528円。
予想EPSは7月下旬以来の水準に上昇しました。2月13日に付けた過去最高水準(2564円)にどこまで迫れるか(あるいは上回るか)を注目しましょう。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)からの上昇は、プライマリー級の第➄波です。今年4月安値からの上昇はインターミディエイト級第(5)波に当たり、それを以て第➄波は終了します。
第➄波完了後に訪れる弱気相場は、控えめにみても高値から20%安となるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「ランニング・トライアングル」におけるⓑ波とカウントされます。このシナリオでは、近々訪れるであろう下げ局面でも4月安値(36,611ドル)は維持されるでしょう。その後1~2年程度のもみ合いが続いた後に、新たな高値へ向かう展開があるでしょう。
NYダウは9月23日の「スパイク・ハイ」示現後、25日には一時45,785ドルに下げました。その後はじり高となっており、当面は46,714ドル(9/23高値)を上抜き高値更新となるかを注目してみましょう。高値更新が不発なら(他主要指数との「未確認」)、それはトレンド転換の兆候です。
46,714ドルを割ると弱気トリガー。調整局面入りが示唆されます。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
10月2日に一時6731まで上昇、最高値を更新しました。しかし、この高値更新は、NYダウによってゃ確認されていません。
今年5月安値(5767)からの上昇第5波は延長し、さらには、第5波中マルv波も延長を起こしています(5th wave extension of 5th wave extension)。しかし、それも最終局面とみられます。
今後6569を終値で下回ると弱気トリガー、大きな調整入りが示唆されます。
【S&P500 長期エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(4835) からの上昇は、インターミディエイト級第5波に位置付けられ、それが終わると長期にわたる調整スタートとなります。それは4月安値を大きく下回ることが予想されます。

(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は、トライアングル中ⓑ波のリバウンドに位置付けられます。
近々ⓒ波の下げがスタートし、それはⓐ波(2月~4月)下げ幅に対し62%~66%の大きさ(813~866ポイント)になるでしょう。このⓒ波によりS&P500は、5400を下回る展開になりそうです。

[ダウ輸送株平均] (直近で最高値を更新した)ダウ工業株平均と「未確認」続く

[マグニフィセント7] 4月から5波構成による上昇

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(16,542)からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波の上昇に相当するとみられ、それはいつ終わってもおかしくありません。もう間もなく調整局面が始まるとみられ、それは数年間ターム続く、長く大きなものになるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「(ランニング)トライアングル」中B波に当たります。これはS&P500のオルタナティブ・カウントと同様であり、遠からずC波の下落に入る見通しです。これによると今後の調整規模は、想定されるシナリオではもっとも小さいと想定されます。それでもC波の下げ幅はA波のそれに対し62%~66%となり、B波の高値からは3500~3750ポイントの下げになるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
4月安値16,542からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波か、第(4)波「トライアングル」中ⓑ波とみられます。
22,977(9/2安値)からの上昇はマイナー級の第5波に位置付けられます。
10月2日、最高値を更新。この日は一時24,944まで上昇しました。
24,186(9/25安値)を終値で下回ると、それは第5波終了の最初のシグナル点灯になるでしょう。
この場合、まずは50日MA─5月以降でサポートラインとなっている─を目指す可能性があります。今のところ50日MAは23,789です(10/2終値時点)。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
16年半サイクルによれば、米ドル/円(ドル/円)は2028年4月頃まで「円高の時間帯」が続きます。この時間帯においてドル/円の上値は抑えられるでしょう。筆者は28年4月頃までのどこかの時点で、1ドル=125円~120円へのドル安・円高になる可能性をみています。
年内のドル/円は、じり高の展開を予想しています。
しかし、おそらく26年前半にもドル/円は、139円処のネックラインを明確に割り込むでしょう。
それをきっかけに、「サード・オブ・サード」の強いドル安・円高トレンドが鮮明になるでしょう。

【週足 エリオット波動分析】
今年1月から、第3波によるドル安・円高が進行中。
これによれば、来年にも1ドル=120円試しが視野に入ります。
第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。ヘッド・アンド・ショルダーズに基づく垂直目標値は1ドル=120円割れです。
第3波を構成する副次波のうち、139.877円(4/22)からはマルii波に相当します。それは年内1ドル=151円~154円を試すとみられます。このような、多くの参加者にとって意外な円安は、2026年の「サード・オブ・サード」急落(ドル安・円高)という大きな変動を前にした、「嵐の前の静けさ」と思われます。

【日足 エリオット波動分析】
4月からのマルii波によるドル高・円安は、「トリプル・ジグザグ(w)-(x)-(y)-(x)-(z)」で展開中です。
9月17日以来のドル/円上昇は(z)波に当たり、この(z)波はa-b-c編成です。
149.944円(9/26)からの下げは(z)波中b波と思われます。この見方によれば、b波は145.473円を一時的にも下回ることはなく、近々c波により149.944円を上回る展開となるでしょう。
目先オルタナティブ・カウントとしては、150.869円(8/1)からの(x)波が「フラット」にて展開しており、149.944円からの下落を以て(x)波が完成する、というものです。この見方だと、ジグザグ(z)波が始まるのはこれからです(チャート上 Alt:1)。
マルii波の上値目標は[151.586円](1月からの円高の61.8%戻り水準)や[154.353円](同76.4%戻り)などです。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[140.272円]です。

投機筋の円買い持ち高が拡大(2025年9月23日時点)
IMM通貨先物市場では、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高が前週の51.9億ドルから66.47億ドルへ拡大しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
週足チャートに□で示した箇所、A波の最終局面(マルiv波-マルv波)と、C波の最終局面は、互いに似ているようにみえます。このフラクタル性に着目すると、A波完了後の持続的なドル高(当時は23年7月中旬~10月上旬まで12週間のドル高でした)が、今回も繰り返されるでしょう。
96.218(9/17)を以て、22年高値からのジグザグ(A-B-C)は終わった可能性があります。
そうであれば、当面はC波のドル安に対する38.2%戻り水準[101.550]を目指すでしょう。
なおA波終了後にみられた持続的ドル高(ⓐ波)は、A波のちょうど半分を戻しました。今回も同様なら、数カ月後にはC波の半値戻り水準[103.197]を目指すことでしょう。
もっとも長期的にはドル安(Ⓑ波)基調は継続し、2026年には一段とドル安が強まるでしょう。
筆者は、ドル安Ⓑ波は短くとも2028年頃まで続くとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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