エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※9月26日更新
2025/09/26 10:49
宮田レポート(短期アップデート) 250926_miyata.pdf
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 40,000~47,600円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 40,000~46,700ドル
(S&P500) 5000~6700
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 20,800~24,800
(ナスダック総合) 18,800~22,800
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
今年4月安値(30,792.74円)からインターミディエイト級第(5)波の上昇にあり、この第(5)波完成を以て、コロナショック底(16,358.19円、20年3月)からのプライマリー第➂波は完成します。
第(5)波目には、➀企業業績や景気などファンダメンタルズは以前より弱め、➁平均出来高は少ない、➂中小型株が選好されやすい、➃先行きへの極端な楽観論、などの特長があります。現在は➀~➂は揃っていますが、市場を楽観ムードが支配している、とまではいえません。
とはいえ、今月に入り予想PERが上昇傾向を強めていることは、投資家の来期への期待感が高まっている表れであり、「懐疑の中で育つ強気相場」という局面は既に過ぎ去りました。
「9~10月に日経平均が4万5000円~4万9000円」という筆者の従来予想は(控えめにみても)達成されていますが、波動構成上からは強気相場はまだ続きそうです。
例年9月は株安になりやすいものの、足元の「踏み上げ」的な相場付きは、10月4日(自民党総裁選)頃にかけて継続する可能性があります。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
[TOPIX]
既にフィボナッチ比率からの目標価格➀[3164]を達成し─9月25日高値は3192です─次の主たる目標価格➁[3323]を目指す可能性があります。東証プライム時価総額は1082兆円(9/25)となり、初の1100兆円到達が視野に入ります。
[日経平均]
39,850円(8/4安値)以来、マイナー級・第5波の上昇が展開中です。フィボナッチ比率などから得られる(マイナー級)第5波の目標価格は[48,568円][48,896円][48,964円][49,074円]などです。
41,835円(9/1安値)からの、第5波における、マイニュート級・マルiii波の上昇は、45,852円(9/19高値)で終わったかもしれません。この高値は水準的に8月からのチャネルライン上限に達し、マルi波とマルiii波が等しく上がる水準[45,861円]にも近いものでした。
この見方が正しければ、足元はマルiv波の調整と読め、それはトライアングルやフラットなど保ち合い型パターンとなるでしょう。基本的にマルiv波は、マルi波高値(43,876円)を下回ることはないはずです。
そしてマルiv波を完成後に続くマルv波により、コロナショック底からのラリーは終わるでしょう。
[予想PER別の日経平均水準]
9月25日の日経平均予想PERは18.30倍・予想EPSは2500円。
9日連続(9/11~9/25)でPER18倍台となりましたが、予想EPSが2500を回復しており、18倍台での割高感はやや薄れています。日本株相場が本格的なインフレ相場を迎えるなか、18倍台が定着するかに引き続き注目です。なおアベノミクス相場がクライマックスを迎えた2015年4月のPERは19.15倍でした。試みに、EPS2500円・PER19倍でみたとき、日経平均の水準は47,500円ということになります。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)からの上昇は、プライマリー級の第➄波です。今年4月安値からの上昇はインターミディエイト級第(5)波に当たり、それを以て第➄波は終了します。
第➄波完了後に訪れる弱気相場は、控えめにみても高値から20%安となるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「ランニング・トライアングル」におけるⓑ波とカウントされます。このシナリオでは、近々訪れるであろう下げ局面でも4月安値(36,611ドル)は維持されるでしょう。その後1~2年程度のもみ合いが続いた後に、新たな高値へ向かう展開があるでしょう。
9月23日、一時46,714ドルと新たな最高値へ上伸し前日比上げ幅は330ドルを超えましたが、そこからは一転、終値は46,292ドルとマイナスに沈みました。このような「スパイク・ハイ」は、NYダウがピークアウトした可能性を示すものです。
44,948ドル(9/2安値)を割ると弱気トリガー。調整局面入りが示唆されます。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
今回、波動カウントを微調整します。これまで「7月からエンディング・ダイアゴナルによる上昇」としてきましたが、これを改めます。
新たなカウントによると、6212(8/1安値)から第(v)波の上昇にあり、足元は(v)-iv波の調整にあります。S&P500は(v)-v波によって、もう一度、最高値を更新しますが、それを以て強気相場は終わることになります。
6481(8/15高値)を割ると弱気トリガー、大きな調整入りが示唆されます。
【S&P500 長期エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(4835) からの上昇は、インターミディエイト級第5波に位置付けられ、それが終わると長期にわたる調整スタートとなります。それは4月安値を大きく下回ることが予想されます。

(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は、トライアングル中ⓑ波のリバウンドに位置付けられます。
近々ⓒ波の下げがスタートし、それはⓐ波(2月~4月)下げ幅に対し62%~66%の大きさ(813~866ポイント)になるでしょう。このⓒ波によりS&P500は、5400を下回る展開になりそうです。

[ダウ輸送株平均] (直近で最高値更新の)ダウ工業株平均と「未確認」続く

[マグニフィセント7] 4月から5波構成による上昇

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(16,542)からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波の上昇に相当します。第(5)波はいつ終わってもおかしくありません。もう間もなく調整局面が始まるとみられ、それは数年間ターム続く、長く大きなものになるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「(ランニング)トライアングル」中ⓑ波に当たります。これはS&P500のオルタナティブ・カウントと同様であり、遠からずⓒ波の下落に入る見通しです。これによると今後の調整規模は、想定されるシナリオではもっとも小さいと想定されます。それでもⓒ波の下げ幅はⓐ波のそれに対し62%~66%となり、ⓑ波の高値からは3500~3750ポイントの下げになるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
4月安値16,542からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波か、第(4)波「トライアングル」中ⓑ波とみられます。
22,977(9/2安値)からの上昇はマイナー急第5波に位置付けられます。
9月23日には一時24,781まで上昇し最高値を更新しましたが、翌23日からは3日続落となりました。
さて当面見極めるべきは、第5波すべてが完成したのか否か、という点です。
第5波が継続しているのなら、目先的な下値は24,000~23,500付近でしょう(さらに下げる場合でも、22,977は維持されるはずです)。
一方、22,977を一時的にも下回ると、それは第5波が既に完成したことの最初のシグナルとなるでしょう。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
16年半サイクルによれば、米ドル/円(ドル/円)は2028年4月頃まで「円高の時間帯」が続きます。この時間帯においてドル/円の上値は抑えられるでしょう。筆者は28年4月頃までのどこかの時点で、1ドル=125円~120円へのドル安・円高になる可能性をみています。
年内については、ドル/円はじり高の展開が想定されます。
しかし、おそらく26年前半には139円処のネックラインを明確に割り込むでしょう。それをきっかけに、「サード・オブ・サード」の強いドル安・円高トレンドが鮮明になるでしょう。

【週足 エリオット波動分析】
今年1月からのドル安・円高は、第3波とカウントされます。これによれば、先々1ドル=120円試しが視野に入ります。第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。
一方139.877円(4/22)からのマルii波による上昇は継続しており、年内1ドル=151円~154円を試す可能性が高い、とみています。
中長期のドル安・円高基調に変わりはなく、ヘッド・アンド・ショルダーズの垂直目標値からは、いずれ1ドル=120円割れの可能性もみえています。

【日足 エリオット波動分析】
足元でドル/円は、200日MAと注目節目の149.100円、これらを一気に抜き去りました。
この動きは150.869円(8/1)からの(x)波による円高が145.473円(9/17)を以て終了したこと、4月からのマルii波完成に向けたドル高・円安のスタートを示唆するものです。
マルii波全体のパターンは、「トリプル・ジグザグ(w)-(x)-(y)-(x)-(z)」とみています。9月17日以来のドル/円上昇は(z)波です。
マルii波の上値目標は[151.586円](1月からの円高の61.8%戻り水準)や[154.353円](同76.4%戻り)などです。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[140.551円]です。

投機筋の円買い持ち高が7カ月ぶり低水準に(2025年9月16日時点)
IMM通貨先物市場では、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高が前週の77.56億ドルから51.9億ドルへ縮小。2025年2月以来の低水準となりました。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
週足チャートに□で示した箇所、A波の最終局面(マルiv波-マルv波)と、C波の最終局面は、互いに似ているようにみえます。このフラクタル性に着目すると、A波完了後の持続的なドル高(当時は23年7月中旬~10月上旬まで12週間のドル高でした)が、今回も繰り返されるでしょう。
96.218(9/17)を以て、22年高値からのジグザグ(A-B-C)は終わった可能性があります。
そうであれば、当面はC波のドル安に対する38.2%戻り水準[101.550]を目指すでしょう。
なおA波終了後にみられた持続的ドル高(ⓐ波)は、A波のちょうど半分を戻しました。今回も同様なら、数カ月後にはC波の半値戻り水準[103.197]を目指すことでしょう。
長期的にはドル安(Ⓑ波)は継続するとみられ、ドル安基調は2026年に一段と強まるでしょう。
筆者は、ドル安Ⓑ波は短くとも2028年頃まで続くとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 40,000~47,600円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 40,000~46,700ドル
(S&P500) 5000~6700
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 20,800~24,800
(ナスダック総合) 18,800~22,800
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
今年4月安値(30,792.74円)からインターミディエイト級第(5)波の上昇にあり、この第(5)波完成を以て、コロナショック底(16,358.19円、20年3月)からのプライマリー第➂波は完成します。
第(5)波目には、➀企業業績や景気などファンダメンタルズは以前より弱め、➁平均出来高は少ない、➂中小型株が選好されやすい、➃先行きへの極端な楽観論、などの特長があります。現在は➀~➂は揃っていますが、市場を楽観ムードが支配している、とまではいえません。
とはいえ、今月に入り予想PERが上昇傾向を強めていることは、投資家の来期への期待感が高まっている表れであり、「懐疑の中で育つ強気相場」という局面は既に過ぎ去りました。
「9~10月に日経平均が4万5000円~4万9000円」という筆者の従来予想は(控えめにみても)達成されていますが、波動構成上からは強気相場はまだ続きそうです。
例年9月は株安になりやすいものの、足元の「踏み上げ」的な相場付きは、10月4日(自民党総裁選)頃にかけて継続する可能性があります。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
[TOPIX]
既にフィボナッチ比率からの目標価格➀[3164]を達成し─9月25日高値は3192です─次の主たる目標価格➁[3323]を目指す可能性があります。東証プライム時価総額は1082兆円(9/25)となり、初の1100兆円到達が視野に入ります。
[日経平均]
39,850円(8/4安値)以来、マイナー級・第5波の上昇が展開中です。フィボナッチ比率などから得られる(マイナー級)第5波の目標価格は[48,568円][48,896円][48,964円][49,074円]などです。
41,835円(9/1安値)からの、第5波における、マイニュート級・マルiii波の上昇は、45,852円(9/19高値)で終わったかもしれません。この高値は水準的に8月からのチャネルライン上限に達し、マルi波とマルiii波が等しく上がる水準[45,861円]にも近いものでした。
この見方が正しければ、足元はマルiv波の調整と読め、それはトライアングルやフラットなど保ち合い型パターンとなるでしょう。基本的にマルiv波は、マルi波高値(43,876円)を下回ることはないはずです。
そしてマルiv波を完成後に続くマルv波により、コロナショック底からのラリーは終わるでしょう。
[予想PER別の日経平均水準]
9月25日の日経平均予想PERは18.30倍・予想EPSは2500円。
9日連続(9/11~9/25)でPER18倍台となりましたが、予想EPSが2500を回復しており、18倍台での割高感はやや薄れています。日本株相場が本格的なインフレ相場を迎えるなか、18倍台が定着するかに引き続き注目です。なおアベノミクス相場がクライマックスを迎えた2015年4月のPERは19.15倍でした。試みに、EPS2500円・PER19倍でみたとき、日経平均の水準は47,500円ということになります。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
22年10月安値(28,660ドル)からの上昇は、プライマリー級の第➄波です。今年4月安値からの上昇はインターミディエイト級第(5)波に当たり、それを以て第➄波は終了します。
第➄波完了後に訪れる弱気相場は、控えめにみても高値から20%安となるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「ランニング・トライアングル」におけるⓑ波とカウントされます。このシナリオでは、近々訪れるであろう下げ局面でも4月安値(36,611ドル)は維持されるでしょう。その後1~2年程度のもみ合いが続いた後に、新たな高値へ向かう展開があるでしょう。
9月23日、一時46,714ドルと新たな最高値へ上伸し前日比上げ幅は330ドルを超えましたが、そこからは一転、終値は46,292ドルとマイナスに沈みました。このような「スパイク・ハイ」は、NYダウがピークアウトした可能性を示すものです。
44,948ドル(9/2安値)を割ると弱気トリガー。調整局面入りが示唆されます。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
今回、波動カウントを微調整します。これまで「7月からエンディング・ダイアゴナルによる上昇」としてきましたが、これを改めます。
新たなカウントによると、6212(8/1安値)から第(v)波の上昇にあり、足元は(v)-iv波の調整にあります。S&P500は(v)-v波によって、もう一度、最高値を更新しますが、それを以て強気相場は終わることになります。
6481(8/15高値)を割ると弱気トリガー、大きな調整入りが示唆されます。
【S&P500 長期エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(4835) からの上昇は、インターミディエイト級第5波に位置付けられ、それが終わると長期にわたる調整スタートとなります。それは4月安値を大きく下回ることが予想されます。

(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は、トライアングル中ⓑ波のリバウンドに位置付けられます。
近々ⓒ波の下げがスタートし、それはⓐ波(2月~4月)下げ幅に対し62%~66%の大きさ(813~866ポイント)になるでしょう。このⓒ波によりS&P500は、5400を下回る展開になりそうです。

[ダウ輸送株平均] (直近で最高値更新の)ダウ工業株平均と「未確認」続く

[マグニフィセント7] 4月から5波構成による上昇

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
(プリファード・カウント)
4月安値(16,542)からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波の上昇に相当します。第(5)波はいつ終わってもおかしくありません。もう間もなく調整局面が始まるとみられ、それは数年間ターム続く、長く大きなものになるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
4月からの上昇は「(ランニング)トライアングル」中ⓑ波に当たります。これはS&P500のオルタナティブ・カウントと同様であり、遠からずⓒ波の下落に入る見通しです。これによると今後の調整規模は、想定されるシナリオではもっとも小さいと想定されます。それでもⓒ波の下げ幅はⓐ波のそれに対し62%~66%となり、ⓑ波の高値からは3500~3750ポイントの下げになるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
4月安値16,542からの上昇は、インターミディエイト級第(5)波か、第(4)波「トライアングル」中ⓑ波とみられます。
22,977(9/2安値)からの上昇はマイナー急第5波に位置付けられます。
9月23日には一時24,781まで上昇し最高値を更新しましたが、翌23日からは3日続落となりました。
さて当面見極めるべきは、第5波すべてが完成したのか否か、という点です。
第5波が継続しているのなら、目先的な下値は24,000~23,500付近でしょう(さらに下げる場合でも、22,977は維持されるはずです)。
一方、22,977を一時的にも下回ると、それは第5波が既に完成したことの最初のシグナルとなるでしょう。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
16年半サイクルによれば、米ドル/円(ドル/円)は2028年4月頃まで「円高の時間帯」が続きます。この時間帯においてドル/円の上値は抑えられるでしょう。筆者は28年4月頃までのどこかの時点で、1ドル=125円~120円へのドル安・円高になる可能性をみています。
年内については、ドル/円はじり高の展開が想定されます。
しかし、おそらく26年前半には139円処のネックラインを明確に割り込むでしょう。それをきっかけに、「サード・オブ・サード」の強いドル安・円高トレンドが鮮明になるでしょう。

【週足 エリオット波動分析】
今年1月からのドル安・円高は、第3波とカウントされます。これによれば、先々1ドル=120円試しが視野に入ります。第1波と第3波が黄金分割(1:1.618)比率関係になると仮定すれば、 [122.625円]という目標値が得られます。
一方139.877円(4/22)からのマルii波による上昇は継続しており、年内1ドル=151円~154円を試す可能性が高い、とみています。
中長期のドル安・円高基調に変わりはなく、ヘッド・アンド・ショルダーズの垂直目標値からは、いずれ1ドル=120円割れの可能性もみえています。

【日足 エリオット波動分析】
足元でドル/円は、200日MAと注目節目の149.100円、これらを一気に抜き去りました。
この動きは150.869円(8/1)からの(x)波による円高が145.473円(9/17)を以て終了したこと、4月からのマルii波完成に向けたドル高・円安のスタートを示唆するものです。
マルii波全体のパターンは、「トリプル・ジグザグ(w)-(x)-(y)-(x)-(z)」とみています。9月17日以来のドル/円上昇は(z)波です。
マルii波の上値目標は[151.586円](1月からの円高の61.8%戻り水準)や[154.353円](同76.4%戻り)などです。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[140.551円]です。

投機筋の円買い持ち高が7カ月ぶり低水準に(2025年9月16日時点)
IMM通貨先物市場では、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高が前週の77.56億ドルから51.9億ドルへ縮小。2025年2月以来の低水準となりました。

[ドルインデックス(ドル指数)]


【エリオット波動分析】
週足チャートに□で示した箇所、A波の最終局面(マルiv波-マルv波)と、C波の最終局面は、互いに似ているようにみえます。このフラクタル性に着目すると、A波完了後の持続的なドル高(当時は23年7月中旬~10月上旬まで12週間のドル高でした)が、今回も繰り返されるでしょう。
96.218(9/17)を以て、22年高値からのジグザグ(A-B-C)は終わった可能性があります。
そうであれば、当面はC波のドル安に対する38.2%戻り水準[101.550]を目指すでしょう。
なおA波終了後にみられた持続的ドル高(ⓐ波)は、A波のちょうど半分を戻しました。今回も同様なら、数カ月後にはC波の半値戻り水準[103.197]を目指すことでしょう。
長期的にはドル安(Ⓑ波)は継続するとみられ、ドル安基調は2026年に一段と強まるでしょう。
筆者は、ドル安Ⓑ波は短くとも2028年頃まで続くとみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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