マネースクエア マーケット情報

SGD(1):シンガポールのファンダメンタルズ

2025/09/25 08:46

【ポイント】
・シンガポールは一人当たりGDPで世界第4位
・欧米金融機関のアジア拠点は東京⇒シンガポールへシフト
・シンガポールはIT競争力で世界第2位とのデータも

マネースクエアは9月22日から米ドル/シンガポールドル(USD/SGD)の取り扱いを開始しました。複数回にわけてシンガポールドル(SGD)のファンダメンタルズを概観したいと思います。今回はシンガポールという国についてです。

シンガポールといえば、マーライオンマリーナベイ・サンズ(ホテル)が有名で、観光旅行で訪れた方も多いと思います。筆者は残念ながら訪れたことはありません。シンガポールとの関係は、米国出張に際してシンガポール航空が非常に快適だったことぐらいでしょうか。

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シンガポールはマレー半島に位置する小国で、面積は東京23区を少し上回る程度。人口は約600万人。

シンガポール地図

近年、急速に経済力をつけており、IMF(国際通貨基金)の推計によれば、25年の国民一人当たりGDP(国内総生産)は9.29万米ドルで世界第4位、日本は同3.40万米ドルで世界38位です。主要産業は、観光、金融、運輸に加えて積極的な外資導入によって工業も発達しています。主要格付け機関から最上級(AAA or Aaa)を付与されています。

国民1人当たりGDP

また、世界の3大金融市場と言えば、かつてはニューヨーク・ロンドン・東京でしたが、今やニューヨーク・ロンドン・シンガポールとされているようです。90年代初頭の平成バブル崩壊や90年代後半の金融危機(山一証券倒産など)、その後の失われた20年の間に、欧米金融機関はアジア取引の拠点を東京からシンガポールへとシフトしました。他にもIT競争力でシンガポールが世界2位といったデータもあるようです(※)。

※テクノロジー、インフラ、コンテンツ、企業や個人のスキル等をベースにしたスコア。もともとWEF(世界経済フォーラム)が公表していましたが、19年にPortulans Instituteに引き継がれました。日本は世界12位。(出典:Global Note)
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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