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いよいよ「シャットダウン」が現実味!?

2025/09/24 07:40

【ポイント】
・民主党はオバマケアの補助金延長などを求め、共和党は拒否の姿勢
・トランプ大統領と民主党首脳との会談も流れそう
・つなぎ予算は下院で可決も、上院での見通しは立たず
・10月1日にシャットダウンに陥る可能性が高そう

10月1日に始まる米国の26年度に向けて、予算が成立していません。このままでは「シャットダウン」となり、航空管制や国防・安全保障など必要不可欠な機能を除いて政府機能は停止(窓口閉鎖)となります。

■9/17付け「米議会最新情勢:シャットダウンの季節??」もご覧ください。

共和党と民主党の交渉は膠着状態です。民主党は今年末に期限切れとなるオバマケア(ACA、医療保険制度改革法)の補助金の延長、メディケイド(低所得層や障がい者向け医療保険)削減の停止などを要求しています。

民主党上院リーダーのシューマー議員と下院リーダーのジェフリーズ議員は、打開策を探るため、25日にトランプ大統領とホワイトハウスでの会談を求めていました。しかし、トランプ大統領は23日、SNSで民主党が要求を取り下げない限り会談の意味はないとして、2議員と会談を行わない意向を示しました。

下院はシャットダウンを回避するため、19日に11月21日までの継続(つなぎ)予算案を可決しました。下院では過半数を握る共和党だけで法案可決が可能ですが、上院での法案可決には100議席のうち60議席以上が必要です。そのために最低7人の民主党議員の賛成を得なければなりませんが、その目途は立っていません。

上院も下院も本会議は今週開催予定がなく、10月1日までは29日と30日しか開催されません。共和党も民主党も対決姿勢を強めており、いよいよシャットダウンが現実味を帯びてきました。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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