スウェーデン中銀は利下げ決定!
2025/09/24 09:11
【ポイント】
・豪CPIで市場のRBA金融政策見通しが変化するか
・リクスバンクは政策金利を当面据え置くことを示唆
(欧米市場レビュー)
23日、欧米時間の外為市場は比較的落ち着いた展開。おおむね米ドル/円は147円台後半、ユーロ/円は174円台前半、ユーロ/米ドルは1.18ドル前後、英ポンド/米ドルは1.35ドル前半で推移しました。
ボウマンFRB(米連邦準備制度理事会)副議長が講演で、積極的な利下げに前向きな姿勢を示したものの、市場は反応薄でした。ボウマン副議長は、「労働市場が破たんした後にそれを修復するよりも、いま利下げを行って労働市場を支える方がはるかに容易だ」、「労働市場の悪化への対応で後手に回るという深刻なリスクに直面している。リスクが顕在化すれば、一段と速いペースでより大幅な利下げが必要になるかもしれない」などと述べました。
リクスバンク(スウェーデン中銀)は0.25%の利下げを行うことを決定。政策金利を2.00%から1.75%へと引き下げました。利下げは6月以来2会合ぶり、24年5月以降8回目です。
リクスバンクは声明で利下げについて「経済活動を一段と下支えし、インフレ率を中期的に目標水準に安定させるため」と説明。先行きについては「インフレと経済活動の見通しに変化がなければ、政策金利は当面この水準で推移すると予想される」とし、政策金利は当面1.75%に据え置くことを示唆しました。
ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは、リクスバンクの政策会合の結果発表後に軟調に推移して一時0.94068スウェーデンクローナへと下落したものの、その後反発しました。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の8月新築住宅販売件数が発表されます(日本時間23:00)。
新築住宅販売件数の市場予想は年率換算65.0万件と、7月の65.2万件から若干減少するとみられています。市場予想からかい離する結果になれば材料になりそう。仮に市場予想を下回れば、米ドルが軟調に推移する可能性があります。
デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が経済見通しについて講演します(日本時間25日05:10)。
市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は次回10月28-29日と次々回12月9-10日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でそれぞれ0.25%の利下げを行うとの見方が優勢です。デイリー総裁の講演によってFRBの金融政策に対する市場の見方が変化するかに注目です。
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豪州の8月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間10:30)。その結果に豪ドルが反応する可能性があります。
CPIの市場予想は前年比2.9%と、上昇率は7月の2.8%から高まると予想されています。また、変動の大きい項目を除外したCPIトリム平均値の結果にも注目です。7月のトリム平均値は前年比2.7%でした(8月分の市場予想なし)。
市場では、RBAは次回9月29-30日の会合で政策金利を現行の3.60%に据え置いて、次々回11月3-4日の会合で0.25%の追加利下げを行うとの見方が優勢です。
豪州の月次CPIは四半期CPI全体のうち約3分の2の品目しかカバーしておらず、RBAはインフレ統計として四半期のCPIをより重視しています。それでも8月CPIが強い結果になれば、RBAによる追加利下げ観測が市場で後退して豪ドルが堅調に推移する可能性があります。
※豪ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[豪ドル/円、下値固め模索を示すチャート形状!]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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