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【株価指数】ディープシークの脅威、トランプ・ラリーはどうなる?

2025/01/28 06:48

【ポイント】
・27日の米市場では大型ハイテク株が急落
・中国DeepSeek(ディープシーク)が米欧企業の優位性を崩す?
・トランプ氏勝利後は大型ハイテク株が軟調、再び株高をリードするか?

27日のNY市場で大型ハイテク株が急落。中国DeepSeek(ディープシーク)のAIモデルが米欧企業の優位性を崩すとの懸念が広がったためです。ハイテク株のウェイトが大きいナスダック100は前週末終値から3%近く下落。エヌビディアは同じく一時18%下落しました。

DeepSeekのAIモデルは低コストでトップクラスの性能を持つとされ、携帯アプリは米国をはじめ多くの国でダウンロード数1位になっているとのことです。

大型ハイテク株のエヌビディアやマイクロソフトなど「マグニフィセント・セブン」は世界の株価上昇をけん引してきました。それらのウェイトが高いナスダック100は23年以降、他の主要株価指数を大幅にアウトパフォームしてきました。

主要株価23年から

もっとも、大統領選でトランプ氏が勝利した昨年11月上旬以降をみると、出遅れていたFTSE100のパフォーマンスが最も良く、その他は横ばいで推移しており、どんぐりの背比べでした。ナスダック100S&P500は27日の大型ハイテク株下落の影響で、トランプ氏勝利直後の水準を下回りました。

主要株価 トランプ勝利個

トランプ大統領は就任翌日にソフトバンクやオープンAIなどが参加するスターゲート・プロジェクトを発表。5,000億ドル規模のAIインフラ投資を行うとぶち上げました。しかし、計画の詳細や実現性は不透明であり、現時点で市場の評価はマチマチのようです。

今後、大型ハイテク株が再び株価上昇をリードするのか、DeepSeekの登場もあって相場の地合いが大きく変化していくのか、大いに注目でしょう。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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