エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※4月1日更新
2025/04/01 11:01
宮田レポート(短期アップデート)/250401_miyata.pdf
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YouTube エリオットView 3月31日 [日経平均「二番底」接近?]
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 34,700~38,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 38,000~43,400ドル
(S&P500) 5000~5900
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 15,700~18,800
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 139.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~108.523
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
今年の日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です。
この第(5)波上昇を以て、コロナショック底以来5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』完結)、その後はプライマリー第➃波による停滞局面に移る、とみています。
24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整は続いています。第(2)波が「ジグザグ」だったことから、オルタネーションに則り、第(4)波形状は「トライアングル」、「フラット」、などの保ち合い型になるでしょう。
TOPIXは3月安値を維持
直近の高値から3月31日安値までの下げ率は、日経平均の12%に対しTOPIXは6%と半分にとどまり、TOPIXは底堅い動きとなっています。
2811(12/30高値)からは「フラット」による第2波とみられ、それは終わりつつあるようです。



【時間足 エリオット波動分析】
40,398円(12/27高値)からは、第(4)波「シンメトリカル・トライアングル」(A-B-C-D-E)における、C波の下落に当たります。
3月31日には続急落。日経平均の下げ幅は1502円に広がり、一時35,541円まで下げました。このため35,987円(3/11安値)はC波終点ではなかったことが判明しました。
日経平均は引き続きC波安値「二番底」を模索中とみられます。なおこの日の日経平均安値(半年ぶり)は、TOPIXによっては確認されていません。TOPIXは3月11日安値を維持しています。
この日の日経平均予想PERは14.63倍となり、一時35,247円まで下げた24年9月9日(14.56倍)に接近しました。24年8月5日(令和のブラックマンデー) でもPERは13.01倍でした。こうみると、足元の日経平均には割安感が台頭してきた、といえそうです。
[予想PER別の日経平均水準]
日経平均予想EPSは2434円(3/31)。過去最高は2564円(2/13)です。

[NYダウ・S&P500]

【日足 エリオット波動分析】
NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成。以来、(C)波の下落局面が進行中とみています。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、より大きな下落スケールになると思われます。試みに最高値から22.4%下げる水準は[34,977ドル]であり、3万5000ドル処は中期タームの下値目標といえそうです。
今後数カ月内の下値目標としては、[37,611ドル](24年4月安値)に注目です。これは「エンディング・ダイアゴナル」開始点水準です。
40,661ドル(3/13安値)からは、マイナー級の第2波によるリバウンドに位置付けられます。
第2波が42,821ドル(3/26高値)で終わったとすると、次は(3)-3波の急落が想定されます。
一方、第2波継続中のケースでは、43,376ドル(後述)への上値試しがありそうです。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
3月31日には一時5488まで下げ、およそ半年ぶり安値を更新しました。
もっともマイナー級の第3波による下落が始まった、という判断は尚早です。この日のNYダウ安値(41,148ドル)は3月13日安値(40,661ドル)を維持しています。この「未確認」が続く限り(つまりNYダウが40,661ドルを維持する限り)、S&P500のマイナー級第2波によるリバウンド局面は続く可能性が残されます。
第2波継続中の場合、そのパターンは「(エクスパンディッド)フラット」でしょう。この見方に立てば、当面はⓒ波の上昇によって5786(3/25高値)に接近するか、あるいは上回るでしょう。5786を上回った場合のチャート節目はこれまで通りです。
[5826]…第1波の下げ幅に対する半値戻り、一目均衡表の基準線(週足ベース)
[5901]…同61.8%戻り
なお上述したNYダウとの「未確認」が解消されると、第3波下落トレンド入りの可能性が高まります。

【時間足 エリオット波動分析】
1月高値45,054ドルからの下げは、インターミディエイト級第(3)波に位置付けられます。
この第(3)波はマイナー級の五波構成(1~5)であり、40,661ドル(3/13安値)からはマイナー級第2波によるリバウンド局面です。
先に書いたように、現状はS&P500と「未確認」となっており、NYダウの第2波リバウンドが続いている可能性はあります。第2波パターンとして「ダブル・ジグザグ」が想定され、41,148ドル(3/31安値)からを2番目のジグザグと読めます。そうであれば、第3波による大幅下落が到来する前に、NYダウはいったん42,821ドルを上回るでしょう。
必然性はないものの、43,300~43,400ドルを打診する可能性もあります。
[43,308ドル]…二つのジグザグが等しく上がる水準
[43,376ドル]…(第1波下げ幅に対する61.8%戻り)
[ナスダック]

【ナスダック総合指数 週足 エリオット波動分析】
ナスダック総合指数(以下、ナスダック)は、22年12月安値(10,207)以来のプライマリー級第➄波を完了し、サイクル級の調整に入った可能性が高い、とみています。
この見方通りなら、ナスダックの今後の調整規模はより大きく、期間も長くなるでしょう。
今後数カ月内にもナスダックは、以下に示す節目を目指す可能性があります。
[16,340]…22年10月から24年12月までの上昇に対し38.2%押し水準
[15,708]…プライマリー➀波のレッサーディグリー(4)波安値
プライマリー➃波の下げ率(37.77%)は、ほぼフィボナッチ比率(38.2%)でした。今後1~2年という期間では、 [12,527] (24年12月高値から38%下げる水準)へ下押す可能性もありそうです。
SOX指数がチャート節目に接近
3月31日にフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は、一時4129と24年1月以来の安値を付けました。これで24年7月高値(5931) からの下げ率は30%に達しました。プライマリー➂波高値が22年1月高値の[4068]、フィボナッチ比率のサポートが[4010]。このようにチャート節目が重複する4000処では、いったん下げ止まってもおかしくないでしょう。



【時間足 エリオット波動分析】
3月31日、ナスダックは一時16,854まで下げました。18,281(3/25高値)からの下げがマイナー級の第3波に相当する場合、それは大きなスケールになることが予想されます。
第3波はナスダックを、週足分析であげた[16,340]、[15,708]などへ押し下げることでしょう。
ただし先に書いたようにSOX指数の動きによっては、ナスダックの第2波リバウンドが依然継続している、ということがありそうです。このケースでは、18,281(3/25高値)に接近あるいは、一時的にも上回る、展開があり得ます。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は136.425円(4月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.800円(4月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。月足分析で記したB波[トライアングル]説によれば、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)になります。158.825円(1/10)から、ⓒ波によるドル安・円高が進行中とみられます。
ドル/円は今年の前半にも、24年9月の139.565円を下抜く可能性があります。以下の水準はⓒ波ターゲットとして要注目です。
[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい

【日足 エリオット波動分析】
146.493円(3/11)からは第2波によるリバウンド局面とカウントされます。
直近の動きをみると、低下中の200日MA(151.52円)によってドル/円の上値が抑えられています。第2波が終わったか否か、見極める局面です。仮に第3波入りしているのなら、早々に140円処を試すでしょう。


金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[143.054円]です。

投機筋の円買い持ち高は2週ぶりに増加(2025年3月25日時点)
IMM通貨先物市場における、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の102.9億ドルから104.5億ドルへ、2週ぶりに増加しました。
高水準の円買い持ちが短期的には円安を招く、という可能性を筆者は否定しませんが、トレンド自体を変えるまでには至らないでしょう。円買い持ちは日米金利差分を負担する必要があるものの、趨勢としてのドル安円高(金利差の縮小)を前提にすれば理に適った行動といえます。この先「円買い持ちが常態化する」可能性には留意すべきかもしれません。
[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)からのドル安は、C波に位置付けられます。
109.881(2/3高値)からC-マルiii波によるドル安が進行中です。既に52週MAを大きく下回って推移しています。
足元、フィボナッチ・サポートレベル[103.984]付近で下げ渋ってはいますが、基調としてのドル安は今後も継続する見通しです。
22年9月~23年7月のA波において、ドル指数は10カ月で13.2%減価しました。C波も同様と仮定すると、今年11月頃にドル指数が[95.632]まで下げる可能性を指摘できます。
なおA波とC波が同幅下げるとすると[94.976]が得られます。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
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【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 38,000~43,400ドル
(S&P500) 5000~5900
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 15,700~18,800
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 139.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~108.523
[日経平均]

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今年の日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です。
この第(5)波上昇を以て、コロナショック底以来5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』完結)、その後はプライマリー第➃波による停滞局面に移る、とみています。
24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整は続いています。第(2)波が「ジグザグ」だったことから、オルタネーションに則り、第(4)波形状は「トライアングル」、「フラット」、などの保ち合い型になるでしょう。
TOPIXは3月安値を維持
直近の高値から3月31日安値までの下げ率は、日経平均の12%に対しTOPIXは6%と半分にとどまり、TOPIXは底堅い動きとなっています。
2811(12/30高値)からは「フラット」による第2波とみられ、それは終わりつつあるようです。



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40,398円(12/27高値)からは、第(4)波「シンメトリカル・トライアングル」(A-B-C-D-E)における、C波の下落に当たります。
3月31日には続急落。日経平均の下げ幅は1502円に広がり、一時35,541円まで下げました。このため35,987円(3/11安値)はC波終点ではなかったことが判明しました。
日経平均は引き続きC波安値「二番底」を模索中とみられます。なおこの日の日経平均安値(半年ぶり)は、TOPIXによっては確認されていません。TOPIXは3月11日安値を維持しています。
この日の日経平均予想PERは14.63倍となり、一時35,247円まで下げた24年9月9日(14.56倍)に接近しました。24年8月5日(令和のブラックマンデー) でもPERは13.01倍でした。こうみると、足元の日経平均には割安感が台頭してきた、といえそうです。
[予想PER別の日経平均水準]
日経平均予想EPSは2434円(3/31)。過去最高は2564円(2/13)です。

[NYダウ・S&P500]

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NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成。以来、(C)波の下落局面が進行中とみています。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、より大きな下落スケールになると思われます。試みに最高値から22.4%下げる水準は[34,977ドル]であり、3万5000ドル処は中期タームの下値目標といえそうです。
今後数カ月内の下値目標としては、[37,611ドル](24年4月安値)に注目です。これは「エンディング・ダイアゴナル」開始点水準です。
40,661ドル(3/13安値)からは、マイナー級の第2波によるリバウンドに位置付けられます。
第2波が42,821ドル(3/26高値)で終わったとすると、次は(3)-3波の急落が想定されます。
一方、第2波継続中のケースでは、43,376ドル(後述)への上値試しがありそうです。

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3月31日には一時5488まで下げ、およそ半年ぶり安値を更新しました。
もっともマイナー級の第3波による下落が始まった、という判断は尚早です。この日のNYダウ安値(41,148ドル)は3月13日安値(40,661ドル)を維持しています。この「未確認」が続く限り(つまりNYダウが40,661ドルを維持する限り)、S&P500のマイナー級第2波によるリバウンド局面は続く可能性が残されます。
第2波継続中の場合、そのパターンは「(エクスパンディッド)フラット」でしょう。この見方に立てば、当面はⓒ波の上昇によって5786(3/25高値)に接近するか、あるいは上回るでしょう。5786を上回った場合のチャート節目はこれまで通りです。
[5826]…第1波の下げ幅に対する半値戻り、一目均衡表の基準線(週足ベース)
[5901]…同61.8%戻り
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1月高値45,054ドルからの下げは、インターミディエイト級第(3)波に位置付けられます。
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先に書いたように、現状はS&P500と「未確認」となっており、NYダウの第2波リバウンドが続いている可能性はあります。第2波パターンとして「ダブル・ジグザグ」が想定され、41,148ドル(3/31安値)からを2番目のジグザグと読めます。そうであれば、第3波による大幅下落が到来する前に、NYダウはいったん42,821ドルを上回るでしょう。
必然性はないものの、43,300~43,400ドルを打診する可能性もあります。
[43,308ドル]…二つのジグザグが等しく上がる水準
[43,376ドル]…(第1波下げ幅に対する61.8%戻り)
[ナスダック]

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ナスダック総合指数(以下、ナスダック)は、22年12月安値(10,207)以来のプライマリー級第➄波を完了し、サイクル級の調整に入った可能性が高い、とみています。
この見方通りなら、ナスダックの今後の調整規模はより大きく、期間も長くなるでしょう。
今後数カ月内にもナスダックは、以下に示す節目を目指す可能性があります。
[16,340]…22年10月から24年12月までの上昇に対し38.2%押し水準
[15,708]…プライマリー➀波のレッサーディグリー(4)波安値
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SOX指数がチャート節目に接近
3月31日にフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は、一時4129と24年1月以来の安値を付けました。これで24年7月高値(5931) からの下げ率は30%に達しました。プライマリー➂波高値が22年1月高値の[4068]、フィボナッチ比率のサポートが[4010]。このようにチャート節目が重複する4000処では、いったん下げ止まってもおかしくないでしょう。



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3月31日、ナスダックは一時16,854まで下げました。18,281(3/25高値)からの下げがマイナー級の第3波に相当する場合、それは大きなスケールになることが予想されます。
第3波はナスダックを、週足分析であげた[16,340]、[15,708]などへ押し下げることでしょう。
ただし先に書いたようにSOX指数の動きによっては、ナスダックの第2波リバウンドが依然継続している、ということがありそうです。このケースでは、18,281(3/25高値)に接近あるいは、一時的にも上回る、展開があり得ます。
[米ドル/円]

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151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
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➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は136.425円(4月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.800円(4月)です。

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[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい

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金利差からのドル/円推計値
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投機筋の円買い持ち高は2週ぶりに増加(2025年3月25日時点)
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高水準の円買い持ちが短期的には円安を招く、という可能性を筆者は否定しませんが、トレンド自体を変えるまでには至らないでしょう。円買い持ちは日米金利差分を負担する必要があるものの、趨勢としてのドル安円高(金利差の縮小)を前提にすれば理に適った行動といえます。この先「円買い持ちが常態化する」可能性には留意すべきかもしれません。
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110.176(1/13高値)からのドル安は、C波に位置付けられます。
109.881(2/3高値)からC-マルiii波によるドル安が進行中です。既に52週MAを大きく下回って推移しています。
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このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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