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メキシコペソ:メキシコ中銀は利下げか

2024/09/26 09:02

【ポイント】
・米経済指標やFOMC参加者の発言で市場のFRB金融政策見通しが変化するか
・メキシコ中銀は利下げして声明で追加利下げを示唆するか

(欧米市場レビュー)

25日、欧米時間の外為市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は144.795円、米ドル/カナダドルは1.34821カナダドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.11211ドル、英ポンド/米ドルは1.33096ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが米ドルの支援材料となりました。

スウェーデン中銀は政策金利を3.50%から3.25%に引き下げることを決定。声明では、追加利下げを示唆しました。

※スウェーデン中銀の会合について詳しくは、25日の『ファンダメ・ポイント』[【速報】スウェーデン中銀は0.25%利下げ、追加利下げに前向き!]にて詳しく解説していますので、ご覧ください。

(本日の相場見通し)

米国の4-6月期GDP(国内総生産)確定値先週分の新規失業保険申請件数などが発表されます。

市場予想は以下の通りです。
・GDP(前期比年率):3.0%
・新規失業保険申請件数:22.5万件
・耐久財受注(前月比):マイナス2.6%
・中古住宅販売保留指数(前月比):1.0%

FOMC(米連邦公開市場委員会)参加者の発言機会も多くあります。次回11月6-7日のFOMCにおける利下げ幅についてのヒントが提供されるかどうかに注目です。

〇パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長(*事前に収録)
〇バーFRB副議長(銀行監督担当)
〇クックFRB理事
〇クーグラーFRB理事
〇ボウマンFRB理事
〇ウィリアムズNY連銀総裁
〇カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
〇コリンズ・ボストン連銀総裁

市場では、11月FOMCでの利下げ幅について見方が分かれています。CMEのFedWatchツールによると、市場が織り込む利下げの確率は、0.25%幅が40.8%、0.50%幅が59.2%です。

米経済指標の結果やFOMC参加者の発言によって0.50%の利下げ観測が市場で強まる場合、米ドルが軟調に推移しそう。米ドル/円や米ドル/カナダドルは下値を試し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す可能性があります。

***

本日、BOM(メキシコ中銀)が政策会合を開きます。会合の結果は、日本時間27日午前4時に発表されます。

BOMは前回8月8日の会合で政策金利を11.00%から10.75%へと引き下げました。声明では利下げする背景として、コアCPI(※)上昇率の持続的な鈍化経済活動の弱さが挙げられました。

(※)コアCPI:食品やエネルギー・農畜産物などを除いた消費者物価指数

メキシコの8月コアCPIは前年比4.00%となり、上昇率は19カ月連続で鈍化しました(7月は4.05%)。市場では、BOMは本日の会合で0.25%の利下げを行うとの見方が有力です。

BOMの声明も材料になりそうです。声明では、11月以降(10月は会合なし)の追加利下げが示唆されるかどうかに注目です。前回会合時の声明では、「政策金利の調整(=追加利下げ)について議論できる可能性がある」とされました。

本日の会合で利下げすることが決定されて、さらに声明で11月以降の追加利下げが示唆されれば、メキシコペソは上値が重い展開になる可能性があります。

※メキシコペソ/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[メキシコペソ/円、上値の重い相場付き!中銀会合が相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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