米経済指標やECB理事会メンバーの講演が材料に!?
2024/09/13 08:54
【ポイント】
・講演でECBの追加利下げ時期のヒントが示されるか
(欧米市場レビュー)
12日、欧米時間の外為市場では、米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/円は141.704円へと下落し、ユーロ/米ドルは1.10701ドル、英ポンド/米ドルは1.31214ドル、豪ドル/米ドルは0.67199米ドルへと上昇しました。米国の8月PPI(生産者物価指数)が前年比1.7%、コア指数が2.4%と、いずれも市場予想(1.8%と2.5%)を下回ったことが、米ドルの重石となりました。
ECB(欧州中銀)は理事会を開き、利下げすることを決定しました。ただ、ECBの声明文やラガルド総裁の会見を受けて市場では10月の理事会での利下げ観測が後退し、ユーロ/米ドルについては、そのことも上昇要因となりました。
※ECB理事会については、本日13日の『ファンダメ・ポイント』[ECB理事会は0.25%利下げ、市場では10月利下げ観測が後退!?]にて詳しく解説していますので、ご覧ください。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の9月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が発表されます(日本時間23:00)。この結果が材料になる可能性があります。
ミシガン大学消費者信頼感指数の市場予想は68.5と、8月(確報値)の67.9から上昇するとみられています。1年先と5年先のインフレ期待の結果にも注目です。8月のインフレ期待は1年先が2.8%、5年先が3.0%でした(9月分の市場予想なし)。
ヘッドラインの数値が市場予想を下回る、あるいはインフレ期待が8月から低下すれば、米ドルが軟調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドルは下値を試し、一方でユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは上値を試す展開になる可能性があります。
※ユーロ/米ドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ユーロ/米ドル、下値しっかりの相場付き]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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ラガルドECB総裁やナーゲル・ドイツ連銀総裁、レーン・フィンランド中銀総裁が本日講演します。
ラガルド総裁は昨日12日の理事会後の会見で、政策金利が低下する軌道にあるのは「かなり明白だ」と述べたものの、追加利下げのタイミングについてのヒントは示しませんでした。本日のナーゲル・ドイツ連銀総裁らの講演で、ECBの金融政策の先行きについて新たな手掛かりが提供されれば、ユーロが反応しそうです。
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