米ドル/円、米ドル/カナダドル:米長期金利に反応しそう
2023/12/26 08:32
【ポイント】
・米国の長期金利が低下すれば、米ドルが軟調に推移か
・参加者が減少して市場の流動性が低下、値動きの増幅に注意
(欧米市場レビュー)
※米国や英国などがクリスマスの祝日のため25日の欧米外為市場は休場。
植田日銀総裁は経団連審議員会で講演し、「2%の物価目標実現の確度、少しずつ高まっている」「物価安定の目標実現の確度は現時点で十分に高いわけではない」「今後、賃金・物価の好循環が強まり2%の目標実現の確度が十分高まれば、日本でも金融政策の変更を検討していく」などと述べました。ただ、マイナス金利の解除など金融緩和策修正のタイミングに関するヒントは示されませんでした。
(本日の相場見通し)
米国の長期金利(10年物国債利回り)は21日に一時3.82%へと低下し、7月下旬以来、およそ5カ月ぶりの低い水準をつけました(25日はクリスマスで米債券市場は休場)。足もとの米長期金利低下の要因として、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測が挙げられます。
米長期金利の動向に注目です。米長期金利が低下すれば、米ドルが軟調に推移しそうです。米ドル/円や米ドル/カナダドルは下落し、一方でユーロ/米ドルや豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルは上昇すると考えられます。下値メドとして、米ドル/円は140.949円(12/14安値)、米ドル/カナダドルは200週移動平均線(12/26時点で1.31121カナダドル)が挙げられます。
※本日の『ファンダメ・ポイント』は[米長期金利から考える米ドル/円(新しい推計式)]です。
本日は、英・ドイツ・カナダ・豪・NZ・南アフリカなどが祝日です(米国は祝日ではありません)。外為市場で参加者が減少して流動性が低下する分、突発的なニュースや仕掛け的な動きが出てきた場合には値動きが増幅する可能性があり、注意は必要です。
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