ユーロが軟調、ユーロ/英ポンドは約1年7カ月ぶりの安値
2026/11/02 08:13
【ポイント】
・フィッチがフランスの格付け見通しをネガティブに引き下げ
・米ISM製造業景況指数で市場のFRB金融政策見通しが変化するか
・原油価格が一段と上昇するか
(欧米市場レビュー)
10月30日、欧米時間の外為市場ではユーロが軟調に推移し、一時ユーロ/円は175.059円、ユーロ/米ドルは1.11360ドル、ユーロ/英ポンドは0.83218ポンドへと下落。ユーロ/英ポンドは25年4月3日以来の安値をつけました。ドイツの10月EU基準CPI(消費者物価指数)速報値が前月比マイナス0.1%、前年比2.8%と、いずれも市場予想(それぞれプラス0.1%と3.1%)を下回ったことが、ユーロの重石となりました。
ポーランドズロチも軟調。ユーロ/ポーランドズロチは一時1.40558ポーランドズロチへと上昇しました。リスクオフ(リスク回避)やポーランドの財政赤字の多さ、そしてNBP(ポーランド中銀)の独立性をめぐる懸念などがポーランドズロチへの下押し圧力となっています。ポーランドの連立政権は憲法や法律に違反したとしてグラピンスキ総裁を告発しており、議会は11月中に総裁の訴追案を採決するとの報道があります。
また10月30日には、トゥスク政権が指名し議会で任命された憲法裁判所の判事が、前政権下で任命されたシフィエンチコフスキ長官の職務を一時停止すると発表。トゥスク首相は31日、自身のSNSに「法の支配を回復することが我々の責務だ。このプロセスは難しく、時には痛みを伴うが、断固たる行動が必要だ」などと投稿しました。
日銀は政策金利を1.25%に据え置くことを決定。その決定は8対1で、高田審議委員が0.25%の利上げを支持して反対票を投じました。日銀は先行きの金融政策について、「現在の金融環境が緩和的であることを踏まえると、経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」と表明。追加利上げを示唆しました。
(本日の相場見通し)
格付け会社のフィッチは10月30日(日本時間31日午前)、フランスの長期発行体格付けを「Aプラス」に維持したものの、格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げました。同国の経済成長の鈍化や借り入れコストの増加、財政赤字の拡大などが格付け見通し変更の主な理由のようです。
フランスの財政悪化への懸念や政治不安がユーロの重石となるなか、フィッチが格付け見通しを引き下げたことで、ユーロの上値は一段と重くなる可能性があります。
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米国の10月ISM製造業景況指数が本日発表されます(日本時間24:00)。その結果に市場が反応しそうです。
ISM製造業景況指数の市場予想は54.6と、前月の54.5から上昇し、業況判断の分かれ目である50を引き続き上回るとみられています。
FRB(米連邦準備制度理事会)は10月27-28日に開催したFOMC(米連邦公開市場委員会)で政策金利を3.75~4.00%に据え置きました。市場では、次回12月8-9日のFOMCで0.25%の利上げが行なわれるとの見方が有力。CMEのFedWatchツールに基づくと、10月30日時点で市場が織り込む12月の利上げ確率は約7割です。
ISM製造業景況指数が市場予想を上回る結果になれば、FRBの利上げ観測が強まるとともに、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルは軟調に推移しそうです。
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原油価格の動向にも注目です。WTI原油先物の期近12月物は10月30日、前日比2.12ドル高(2.1%)の1バレル=104.12ドル、北海ブレント先物の12月物は同2.76ドル高(2.4%)の117.64ドルで取引を終了。米国の中間選挙が終われば同国がイランを再び攻撃するとの警戒感が、原油価格の上昇要因となりました。
原油価格が一段と上昇した場合、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナが上値を試す展開になりそう。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナの上値メドは、スウェーデンクローナです。
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