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【株価指数】長期金利の上昇は株価の重石

2026/05/18 07:29

【ポイント】
・株価は総じて堅調ながら、長期金利上昇が重石に
・インフレ懸念からの利上げ観測、財政の懸念などが背景
・G7や米FOMC議事録、エヌビディア決算などが今週の材料
・ “ウォーシュFRB議長”就任までパウエル臨時議長

(先週のレビュー)

米国とイランの和平交渉が暗礁に乗り上げたままで、WTI原油先物価格は1バレル=105ドル台まで上昇。世界的に長期金利(10年物国債利回り)が大きく上昇し、日本では29年ぶり、英国では18年ぶりの高値をつけました。また、米国でも15日に10ベーシスポイント(bp=0.01%)の大幅上昇でした。

中東情勢の不透明感が続くなかでも株式市場では楽観論が根強くあったようですが、週末にかけてはさすがに長期金利の上昇が株価の重石になりました。

日経平均は前々週末の高騰後も高値圏で推移して13日には終値で6万3,272円をつけましたが、週末にかけて反落しました。NYダウは14日に2月以来となる5万ドル台で引け、15日に反落。S&P500は14日に7,501ポイントの高値をつけ、15日に反落。ナスダック100も14日に高値をつけて15日に反落。FTSE100は戻り基調でしたが、15日に大きく下落しました。


(今週の相場材料)

今週も引き続き中東情勢や原油価格に注意する必要がありそうです。

原油高によるインフレ懸念から、主要中銀の利上げ観測が高まっています。日銀ECB(欧州中銀)は次回6月の会合で、BOE(英中銀)は次々回7月の会合で、それぞれ利上げが決定される可能性が高いと市場は見ています。米FRBについても、26年末までに利上げするとの見方が優勢になりつつあります。

加えて、日本や英国では財政赤字拡大の懸念もあり、長期金利の上昇圧力となっています。各国の長期金利が高止まり、あるいは一段と上昇するようなら、株価の重石となりそうです。英国では与党労働党内からスターマー首相の辞任を求める声が強まっており、党首選が実施される可能性が高まっています。政治不安も英国の株価や債券価格にとってマイナスでしょう。

18日には、パリでG7財務相・中央銀行総裁会議が開催されます。各国の財政政策や金融政策、そして為替相場などについて議論されるとみられ、公式・非公式にどのようなメッセージが出てくるか要注目でしょう。

20日には、米FOMC議事録(4月28-29日開催分)が公表されます。当該FOMCでは8対4で据え置きが決定されました。3人が先行きの利下げ示唆に反対、1人が利下げを求めて反対しました。インフレへの警戒から利上げを求める声はあったでしょうか。

なお、ウォーシュ元理事のFRB議長指名が上院で承認されました。ただ、ウォーシュ氏が宣誓して正式に議長に就任するまで、15日に議長任期が満了したパウエル理事が短期間ながら臨時議長を務めるようです。

経済指標では、日本の1-3月期GDP(19日)、4月全国CPI(消費者物価指数、21日)、英国の4月CPI(20日)。米企業決算では、エヌビディア(20日)、ウォルマート(21日)などが注目されます。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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