RBAは0.25%の利上げ決定!
2026/05/06 09:25
【ポイント】
・経済指標で市場のFRBとリクスバンクの金融政策見通しが変化するか
・日本の祝日で流動性が引き続き低下、値動きが増幅される可能性も
・RBAの利上げはいったん停止!?
(欧米市場レビュー)
5日、欧米時間の外為市場では円が軟調に推移。一時米ドル/円は157.874円、ユーロ/円は184.697円、英ポンド/円は214.019円、カナダドル/円は115.918円へと上昇しました。米国株が堅調に推移する中でリスクオフ(リスク回避)が後退したことが、円の重石となりました。
米株式市場ではダウが前日比356.35ドル高(0.73%)の49,298.25ドル、ナスダックが同258.33ポイント高(1.03%)の25,326.13ポイント、S&P500が同58.47ポイント高(0.81%)の7,259.22ポイントで取引を終了。ナスダックとS&P500は史上最高値を更新しました。原油価格が下落し、またヘグセス国防長官が「米国とイランの停戦は続いている」と述べたことなどが、米国株の上昇要因となったようです。
RBA(豪中銀)は0.25%の利上げを行うことを決定しました(*RBA会合については後述)。
(本日の相場見通し)
本日は日本が休日のため、外為市場では参加者が減少して流動性が低下します。突発的なニュースや仕掛け的な動きが出てきた場合などには値動きが増幅される可能性があります。
イラン情勢をめぐるニュースや米ドル/円相場への本邦当局の対応に引き続き注意が必要です。片山財務相は4日、「投機的な動きには断固たる措置をとる」と述べました。
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本日は米国の4月ADP雇用統計が発表されます(日本時間21:15)。その結果が相場材料になりそうです。
ADP雇用統計の市場予想は前月比12.0万人増と、前月の6.2万人から雇用の伸びが高まるとみられています。ADP雇用統計は民間部門のみで、非農業部門雇用者数(8日に発表)とは異なり政府部門は含まれません。
市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)の次の一手は利上げになるとの観測があります。ADP雇用統計が市場予想を上回る結果になれば、その観測が強まるとともに米ドルにとってプラスになりそう。その場合、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは軟調に推移すると考えられます。
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スウェーデンの4月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間15:00)。その結果にノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)が反応しそうです。
CPIの市場予想は以下のとおり。( )は前月の実績です。
・総合(前年比):0.4%(0.5%)
・CPIF(前年比):1.2%(1.6%)
・CPIF(エネルギーを除く。前年比):0.5%(1.1%)
※CPIF:住宅ローン金利変動の影響を除外したCPI
上昇率はいずれも前月から鈍化し、リクスバンク(スウェーデン中銀)の目標である2%を引き続き下回るとみられています。
リクスバンクは前回3月の会合で政策金利を1.75%に据え置くことを決定。その時の声明では、「政策金利は今後しばらく、現在の水準にとどまると予想される」と改めて表明。ただし、「中東での戦争が予測を非常に不透明にしている。状況を注意深く監視し、インフレの見通しや景気の動向次第では金融政策を調整する」としました。
市場では、リクスバンクの次の一手は利上げになるとの見方が有力です。本日発表のCPIが市場予想を上回る結果になれば、その見方が強まるとともに、スウェーデンクローナにとってプラスになりそう。その場合、ノックセックは軟調に推移する可能性があります。
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RBA(豪中銀)は5日の政策会合で0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を4.10%から4.35%へと引き上げました。RBAの利上げは3会合連続で、今回の利上げによって政策金利は25年に実施された3回(合計0.75%)の利下げ前の水準に戻りました。
今回の利上げは8対1で決定され、1人は政策金利の据え置きを支持して反対票を投じました。前回3月会合の0.25%の利上げは5対4の僅差でした(4人は政策金利の据え置きを支持)。
会合後(日本時間14時30分開始)のブロックRBA総裁の会見では、RBAの利上げはいったん停止される可能性が示されました。豪ドル/NZドルは会見中に一時1.21NZドル台半ばへと下落したものの、その後下げ幅を縮小しました。
RBAの次回会合は6月15-16日に開催されます。
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RBAは声明で、「予想どおり、中東情勢がインフレに影響を与えている。燃料価格の高騰がインフレを押し上げており、より広範な財(モノ)・サービス価格に二次的影響を及ぼす可能性が示唆されている」と指摘。そのうえで、「(豪州の)インフレ率は当面(RBAの2~3%の)目標を上回る水準で推移する可能性が高く、またインフレ期待を含めてリスクは依然として上振れ方向に傾いていると判断した」と今回の利上げについて説明しました。
声明はまた、「世界経済や金融市場の動向、国内需要の動向、インフレおよび労働市場の見通しに細心の注意を払う」としつつ、「政策金利を(2月・3月・今回と)3回引き上げたことで、金融政策は今後の展開に対応できる良い位置にある」との認識を示しました。
ブロック総裁は会見で、「二次的影響がインフレ期待へと波及すれば、さらなる利上げが必要になる可能性がある」と述べました。ただ、「政策金利はやや(景気)抑制的な水準にある」との認識を示し、「中東での戦争の行方を見守る余地がある」と発言。「今回の利上げによって戦争に関連したインフレ(の上振れ)と経済成長の(下振れ)の両面のリスクを見極めることが可能になった」と述べました。
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