中東情勢に引き続き目を向ける必要ありそう、米CPIにも注目
2026/04/10 09:03
【ポイント】
・中東情勢について新たなニュースが出てくれば、市場が反応しそう
・米CPIで市場のFRB金融政策見通しがどのように変化するか
・米国とイランは11日に交渉開始、その結果次第では13日に窓開けの可能性も
(欧米市場レビュー)
9日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時米ドル/円は158.600円近辺、米ドル/カナダドルは1.38039カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27144シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.17193ドル、英ポンド/米ドルは1.34536ドル、豪ドル/米ドルは0.70937米ドルへと上昇しました。イスラエルのネタニヤフ首相が声明で「レバノン政府との直接交渉を早期に開始するよう内閣に指示した」と表明。それを受けてリスクオフ(リスク回避)が後退し、安全資産とされる米ドルに対して下押し圧力が加わりました。
豪ドル/NZドルは一時1.20457NZドルへと下落。RBNZ(NZ中銀)のブレマン総裁のタカ派的な発言がNZドルにとってプラスになりました。ブレマン総裁はブルームバーグTVのインタビューで、「(NZの)インフレをめぐるリスクバランスは変化しており、上振れリスクが高まっている」と指摘。「中期的なインフレが上向き始めるようなら、断固として行動する。それは利上げを行うという意味だ」と述べました。
OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、市場が織り込むRBNZの利上げ確率は、次回5月27日の会合で約3割、次々回7月8日までで9割弱。26年末までに合計0.75%(0.25%×3回)の利上げが行われるとの見方が優勢です。
(本日の相場見通し)
市場は中東情勢をめぐるニュースに反応しやすい状況が続いており、その状況は当面続きそうです。仮に新たに出てきたニュースによって中東情勢への懸念が強まれば、原油価格に対して上昇圧力が加わるとともに、リスクオフが強まるとみられます。原油価格が上昇する場合にはノルウェークローネ/スウェーデンクローナが堅調に推移し、リスクオフが強まれば米ドル高が進むと考えられます。
***
米国の3月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間21:30)。その結果が相場材料になる可能性があります。
CPIの市場予想は、総合が前年比3.4%、食品やエネルギーを除いたコアが同2.7%。エネルギー価格上昇の影響によって総合は前月の2.4%から上昇率が加速し、コアも前月の2.5%から上昇率が高まるとみられています。
CMEのFedWatchツールに基づけば、市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は少なくとも26年末まで政策金利を現行の3.50~3.75%に据え置くとの見方が有力。ただ、年末までに利下げが行われる確率も3割程度に織り込まれています。
CPIが市場予想を上回る結果になれば、先行きの利下げ観測が後退するとともに、米ドルにとってのプラス材料になるとみられます。
***
米ホワイトハウスのレビット報道官は8日の記者会見で、戦闘の終結に向けた米国とイランの交渉は現地時間11日午前からパキスタンの首都イスラマバードで行われると述べました。交渉には、米国からバンス副大統領やウィトコフ中東担当特使、トランプ大統領の娘婿のクシュナー氏、イランからガリバフ国会議長が参加するもようです。
11日は土曜日のため米国とイランの交渉に市場が反応するのは、13日(月)になると考えられます。両国の交渉の結果次第では、外為市場では13日に窓開け(金曜日の終値と月曜日の始値に著しい差が生じること)が発生する可能性があります。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
