マネースクエア マーケット情報

米ドル/円が160円台へと上昇、1年8カ月ぶりの高値

2026/03/30 09:00

【ポイント】
・イエメンの親イラン組織フーシ派が中東での紛争に参戦
・原油価格が一段と上昇するか
・リスクオフがさらに強まるか
・本邦当局の米ドル高/円安への対応

(欧米市場レビュー)

27日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は160.374円、米ドル/カナダドルは1.38911カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28838シンガポールへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.14986ドル、英ポンド/米ドルは1.32587ドル、豪ドル/米ドルは0.68564米ドルへと下落。米ドル/円は24年7月以来の高値をつけました。中東情勢が緊迫化することへの懸念が、安全資産とされる米ドルにとってプラスになりました。

(本日の相場見通し)

イエメンの親イラン武装組織のフーシ派は28日、イスラエルに向けてミサイルを発射したことを認め、「すべての戦線に対する侵略が終わるまで軍事作戦を継続する」と表明しました。

フーシ派が中東での紛争に参戦したことを受けて原油価格が上昇。WTI原油先物の中心限月5月物は、米東部時間29日午後(日本時間30日午前)の時間外取引で一時1バレル103ドル台前半をつけました。5月物の27日の清算値(終値に相当)は99.64ドルでした。

ペルシャ湾とオマーン湾を結ぶホルムズ海峡は、イランによって事実上の封鎖状態にあります。フーシ派は今後、紅海とアデン湾を結ぶイエメン沖のバブ・エル・マンデブ海峡の封鎖へと動くかもしれません。

原油価格(WTI原油先物など)は一段と上昇する可能性があり、その場合にはノルウェークローネカナダドルなど産油国の通貨が堅調に推移しそうです。

フーシ派の参戦によってリスクオフ(リスク回避)が一段と強まる可能性があります。その場合、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルは軟調に推移しそう。米ドル/シンガポールドルは、大台で心理的節目である1.30000シンガポールドルが目先の上値メドです。

米ドル/が160円台へと上昇するなか、本邦当局の対応にも注目です。片山財務相は27日の閣議後の会見で、米ドル/円が160円に近づいている(当時は159円台後半)ことへの所感を問われると「より緊張感を持って、断固たる措置も含めてしっかりと対応していくことに尽きる」と述べました。

本邦当局が為替介入の準備ともされるレートチェックを実施する、あるいは実際に為替介入(米ドル売り/円買い介入)に踏み切るようなら、米ドル/は大きく下落するとみられます。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ