ノルウェーと南アフリカは政策金利を据え置き、メキシコは利下げ決定!
2026/03/27 09:20
【ポイント】
・イラン情勢がどうなるか、原油価格の動向
・米ドル/円が再び160円に接近するなか、本邦当局の反応
・ノルウェー中銀は先行きの利上げを示唆
・メキシコ中銀は今後追加利下げも!?
(欧米市場レビュー)
26日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は159.799円、米ドル/カナダドルは1.38595カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28587シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15191ドル、英ポンド/米ドルは1.33110ドル、豪ドル/米ドルは0.69414米ドルへと下落しました。米国とイランの停戦協議が難航するとの見方が、安全資産とされる米ドルにとってプラスになりました。
その後、トランプ米大統領が米東部時間26日午後4時過ぎ(日本時間27日午前5時過ぎ)、自身のSNSに「イラン政府の要請に基づき、(同国の)エネルギー施設への攻撃を米東部時間4月6日午後8時(日本時間7日午前9時)まで10日間延期する。イランとの協議は継続中で極めて順調に進んでいる」と投稿。それを受けて米ドルは反落しました。
ノルウェークローネも堅調に推移し、ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時0.97511スウェーデンクローナへと上昇しました。原油価格の上昇のほか、ノルゲバンク(ノルウェー中銀)が今後利上げを行う可能性を示したことが、ノルウェークローネへの上昇圧力となりました(*ノルゲバンク会合の詳細は後述)。米WTI原油先物の中心限月5月物は、前日比4.16ドル高(4.6%)の1バレル=94.48ドルで取引を終えました。
メキシコペソは軟調。メキシコペソ/円は一時8.871円へと下落しました。市場では政策金利は据え置かれるとの見方が優勢だったなか、BOM(メキシコ中銀)は0.25%利下げすることを決定したうえ、今後さらに政策金利を引き下げる可能性を残しました(*BOM会合の詳細は後述)。それらがメキシコペソに対する下押し圧力となりました。
SARB(南アフリカ中銀)は政策金利を6.75%に据え置くことを決定。据え置きは2会合連続で、6人の政策メンバー全員が据え置きに賛成しました。
(本日の相場見通し)
外為市場は、依然としてイラン情勢に関するニュースや原油価格の動向に反応しやすい地合いになっています。引き続きそれらに注目する必要がありそうです。
市場でイラン情勢をめぐる懸念が高まるようなら、リスクオフ(リスク回避)が強まるとみられます。その場合には米ドルが堅調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルには下落圧力が加わると考えられます。
イラン情勢をめぐる懸念が高まる場合、WTI原油先物など原油価格が堅調に推移しそう。原油価格上昇は、ノルウェークローネやカナダドルなど産油国の通貨にとってプラスになると考えられます。
米ドル/円が再び160円に接近するなか、本邦当局の反応にも注目です。片山財務相と三村財務官は24日にいずれも、足もとの外為市場の動向について「為替が国民生活や経済に与える影響を踏まえて、いかなるときもあらゆる方面で、あらゆる場面で万全の対応を取る」と述べました。
仮に片山財務相や三村財務官が“円安(米ドル/円の上昇)”をけん制するトーンをこれまでよりも強めれば、米ドル/円はいったん下落しそうです。
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ノルゲバンクは26日に政策会合を開き、政策金利を4.00%に据え置くことを決定しました。据え置きは4会合連続です。
会合の議事要旨によると、今回は利上げすることも議論されました(採決では政策メンバー全員が政策金利の据え置きに賛成)。
ノルゲバンクは声明で、「(ノルウェーの)インフレ率はここ数年間目標を上回っており、今後インフレ率は従来の予測よりも高くなると予想される」と指摘。「インフレ率を妥当な期間内に目標水準に戻すためには、より(景気)抑制的な金融政策が必要だ」との認識を示しました。
また、「中東での戦争によって不確実性は通常よりも高い」としつつも、「インフレ見通しに基づくと、今後の会合のいずれかで利上げが必要になる可能性が高い」と表明。前回1月会合時の「経済情勢がおおむね現在の想定通りに展開すれば、政策金利は年内にさらに引き下げられる」から修正されました。
ノルゲバンクは政策金利の見通しを25年12月時点から上方修正。政策金利は26年末までに4.25~4.50%に上昇するとの見通しを示しました。仮に1回の政策変更幅を0.25%とすれば、ノルゲバンクは1回ないし2回の利上げを想定しているようです。
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BOM(メキシコ中銀)は26日に政策会合を開き、0.25%利下げすることを決定。政策金利を7.00%から6.75%に引き下げました。BOMは前々回25年12月まで12会合連続で利下げを実施し、前回26年2月の会合は政策金利を据え置きましたが、今回再び利下げを行いました。
今回の0.25%利下げするとの決定は3対2の僅差で、2人は政策金利の据え置きを支持して反対票を投じました。
BOMは声明で、利下げについて「為替レートの水準、(メキシコの)経済活動の弱さ、現在の金融引き締めの水準を考慮した。また、(今回の利下げを受けての)金融政策スタンスは、中東での紛争の長期化や激化によってもたらされる課題に対処するのに十分だと判断した」と説明しました。
BOMは先行きの金融政策について「マクロ経済と金融状況によっては、追加利下げの妥当性と時期について検討する」と表明。さらなる利下げに含みを持たせました。
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