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日本やユーロ圏、英国、スウェーデンの中銀会合に注目

2026/03/19 09:14

【ポイント】
・各中銀の先行きの金融政策に対する市場の見方がどのように変化するか
・原油価格は一段と上昇するか

(欧米市場レビュー)

18日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。米ドル/円は一時159.850円へと上昇し、24年7月以来1年8カ月ぶりの高値を記録。米ドル/シンガポールドルは1.28335シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.14493ドル、英ポンド/米ドルは1.32527ドルへと下落する場面がありました。FOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見などがタカ派的な内容と市場で受け止められて、米ドルの上昇要因になったと考えられます。

※パウエル議長の会見などFOMCについて詳しくは、本日の『ファンダメ・ポイント』[米FOMCは据え置き、年内に利下げはあるか?]をご覧ください。

ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは一時0.97955スウェーデンクローナへと上昇し、25年2月以来1年1カ月ぶりの高値をつけました。原油価格が堅調に推移したことが、ノルウェークローネにとってプラスになったと考えられます。WTI原油先物の中心限月4月物は、前日比0.11ドル高(0.1%)の1バレル=96.32ドルで取引を終了。通常取引開始前の時間外取引で一時92ドル近辺へと下落したものの、その後持ち直しました。

BOC(カナダ中銀)は政策金利を2.25%に据え置くことを決定。BOCが政策金利を据え置いたのは3会合連続です。

BOCの声明では、これまでの「現在の政策金利(の水準)は依然として適切」が削除されて、「必要に応じて対応する用意がある」と表明されました。「米国の関税や貿易政策の不確実性がもたらす影響、カナダ経済がどの程度調整しているかを引き続き評価していく」とし、「中東での紛争についても注視する」との姿勢が示されました。

(本日の相場見通し)

米WTI原油先物の4月物は米東部時間18日午後(日本時間19日午前)の時間外取引で一段と上昇し、一時100ドル台をつけました。イランの革命防衛隊がカタールの主要なエネルギー施設をミサイル攻撃したことが、WTI原油先物の上昇要因になっているようです。

WTI原油先物など原油価格の動向に注目です。原油価格が引き続き堅調に推移すれば、ノルウェークローネカナダドルメキシコペソなど産油国の通貨にとってプラスになりそうです。

***

本日は、日銀ECB(欧州中銀)BOE(英中銀)リクスバンク(スウェーデン中銀)の政策会合が開かれます。それらの結果に市場が反応しそうです。

<日銀>
通常正午前後に結果判明
15時30分から植田総裁が会見

日銀は前々回25年12月の会合で0.25%の利上げを実施し、前回1月の会合は政策金利を据え置きました。現在の政策金利は0.75%です。

政策金利は今回も据え置かれると市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、日銀の声明9人の政策委員の投票行動(※)、植田総裁の会見が相場材料になりそうです。

(※)前回1月の会合では、8人が政策金利の据え置きに賛成し、高田審議委員は0.25%の利上げを主張して反対票を投じました。

市場では、日銀は次回4月27-28日の会合で0.25%の利上げを行うとの観測があります。植田総裁の会見などを受けて早期の利上げ観測が後退する場合、円安圧力が加わる可能性があります。

米ドル/が上昇する場合、本邦当局の対応にも注目です。仮に本邦当局が為替介入(米ドル売り/円買い介入)に踏み切れば、米ドル/円は下落するとみられます。

<ECB
日本時間22時15分に結果判明
22時45分からラガルド総裁が会見

ECBは25年6月に0.25%の利下げを実施し、その後前回26年1月まで5会合連続で政策金利を据え置きました。現在の政策金利は、ECBが最も重視する中銀預金金利が2.00%、残りの2つ、主要リファイナンス金利が2.15%、限界貸出金利が2.40%です。

政策金利は今回も据え置かれると市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、ECBの声明ラガルド総裁の会見の内容に市場は反応しそうです。

足もとの原油などエネルギー価格高騰を受け、市場ではECBによる利上げ観測が浮上。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、6月と12月にそれぞれ0.25%の利上げが行われるとの見方が優勢です。

ECBの声明やラガルド総裁の会見を受け、ECBの先行きの金融政策に対する市場の見方がどのように変化するのか注目されます。利上げ観測が高まる場合、ユーロが堅調に推移しそうです。

<BOE>
日本時間21時に結果判明

BOEは前々回25年12月の会合で0.25%の利下げを実施。前回26年2月の会合では政策金利を据え置いたものの、その決定は5対4の僅差となり、反対した4人は0.25%利下げすることを主張しました。

米国とイスラエルが2月28日にイランを攻撃する前は、市場ではBOEは3月の会合で利下げするとの見方が有力でした。それが原油価格の急騰などを受け、市場では今回の会合で政策金利は据え置かれるとの見方へと変化しました。

市場予想どおりに政策金利が据え置かれた場合、BOEの声明会合の議事録などが相場材料になりそうです。それらでは、BOEの先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるのかに注目です。市場では、BOEによる利下げは打ち止めとなり、26年後半に利上げを行うとの観測があります。

BOEの声明などによって市場の利上げ観測が後退する場合、英ポンドが軟調に推移すると考えられます。

※英ポンド/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[英ポンド/円、BOE会合が相場動意となりそう]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

<リクスバンク>
日本時間17時30分に結果判明
19時からテデーン総裁が会見

リクスバンクは25年9月に利下げを実施した後、前回26年1月まで3会合連続で政策金利を据え置きました。現在の政策金利は1.75%です。

政策金利は今回も据え置かれると市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、リクスバンクの声明テデーン総裁の会見が相場材料になりそうです。

足もとのエネルギー価格高騰を受け、市場ではリクスバンクは26年後半の利上げもあり得るとの観測が浮上しました。

リクスバンクは前回会合の声明で「政策金利は当面、現行水準にとどまると予想される」と表明。ただし、「インフレと経済活動の見通しをめぐる不確実性が高まっている」とし、「見通しが変化した場合には、金融政策を調整する用意がある」としました。

声明などが市場のリクスバンクによる利上げ観測を高める内容に変化すれば、スウェーデンクローナにとってプラスになりそうです。

※各中銀会合の注目点については、18日の『ファンダメ・ポイント』[BOJ、ECB、BOE、リクスバンクのプレビュー]もご覧ください。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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