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米FOMCは据え置き、年内に利下げはあるか?

2026/03/19 07:29

【ポイント】
・FOMCは11対1で据え置きを決定。ミラン理事が利下げを主張
・パウエル議長はインフレの改善がなければ利下げなしと明言
・パウエル議長は召喚状問題が解決するまで理事として留任?

17-18日に開催された米FOMCでは、政策金利の据え置きが決定されました。内容はタカ派的とみられ、26年中に利下げは1回あるかどうか。米ドルは堅調で対円で160円に接近しました(日本時間19日午前6時現在)。

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FOMCの票決は11対1ミラン理事が0.25%の利下げを主張して反対票を投じました。前回1月に利下げを支持したウォラー理事も今回は据え置きに賛成しました。

声明文では、「景気はしっかりしたペースで拡大している。雇用の増加ペースは低く、ここ数カ月、失業率はほとんど変化していない。インフレはいくぶん高止まりしている」とされました。前回は、「失業率は安定の兆候がある」だったので、2月の失業率が4.4%と、前月(4.3%)から上昇したことを反映したのでしょう。そして、「米経済に対する中東情勢の影響は不透明だ」との一文が追加されました。

今後の金融政策については、前回と同様。「労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、そして金融および国際的な展開など幅広い情報を考慮する」とされました。

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パウエル議長は記者会見で、「インフレの改善がなければ、利下げはない」と明言しました。公表されたFOMC参加者の経済見通しによれば、26年のPCE(個人消費支出)デフレーターは総合、コアともに2.7%と、昨年12月の見通し(総合2.4%、コア2.5%)から上方シフトしました。1月実績は、総合前年比2.8%、食料とエネルギーを除くコアが同3.1%でした。追加利下げを行うことが既定路線というわけではなさそうです。

FOMC経済見通し

パウエル議長は議長の任期(26年5月15日)が満了しても、理事(任期は28年1月)を「辞めるつもりはない」と明言して記者を驚かせました。少なくとも、召喚状問題が解決するまでFRBに留まる意向です。なお、5月15日までにウォーシュ氏の議長指名が議会で承認されなければ、パウエル議長が任期満了後も議長代行を務めるようです。

FOMC参加者各個人の見通しを示したドット・プロットによれば、中央値は26年末までに0.25%利下げ1回が予想されています。ただ、参加者19人中7人が「利下げなし」の予想。27年の中央値は利下げ1回、28年は利下げなし。政策金利の中立水準と考えられる「長期見通し(中央値)」は前回の3.0%から3.125%へ小幅上昇しました。

ドットプロット
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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