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BOJ、ECB、BOE、リクスバンクのプレビュー

2026/03/18 07:30

【ポイント】
・BOJのみならず、ECBやBOE、リクスも利上げ方向に転換!?
・もっとも、中東情勢は日本経済に強い下押し圧力も
・22年にエネルギー価格の高騰を経験したECBはタカ派色を強めるか

明日19日は、BOJ(日銀)、リクスバンク(スウェーデン中銀)、BOE(英中銀)、ECB(欧州中銀)の政策会合が開催されます。日本時間は以下の通り。

日銀の金融政策決定会合:正午ごろ結果判明(※)、午後3時30分から植田総裁会見
リクスバンクの政策会合:午後5時30分結果判明
BOEのMPC(金融政策委員会):午後9時結果判明、ベイリー総裁のコメントも
ECB理事会:午後10時15分結果判明、午後10時45分からラガルド総裁会見

※日銀は投票結果を即時発表するので、時間は不定期。結果判明は、前回1月が12時7分、前々回昨年12月が12時19分。植田総裁就任後で一番早かったのが昨年3月の11時23分、遅かったのが23年4月の13時00分。

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各中銀とも政策金利の据え置きが有力視されています。注目ポイントは以下の通り。

日銀:タカ派色は強まるか、弱まるか
前回1月は8対1で据え置き決定。高田委員が0.25%の利上げを主張しました(前々回昨年12月は全員一致で0.25%利上げ決定)。足もとの原油高はインフレ圧力を強めますが、一方で、ホルムズ海峡を通過する原油に大きく依存する日本経済にとって下押し圧力も強まっていそうです。

OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場は今回の利上げを1割弱しか織り込んでいません。市場のメインシナリオ(確率5割超)は、今年4月と10月に0.25%ずつの利上げ。これは米国とイスラエルのイラン攻撃開始直前からほとんど変化していません。声明文や植田総裁の会見で市場の見通しはどう変化するか。

とりわけ、植田総裁の記者会見前後に始まる欧州時間にはアジア時間と異なる方向に米ドル/円が動くこともあり、要注意でしょう。

リクスバンク:利上げバイアスへ?
リクスバンクは昨年9月に政策金利を1.75%に引き下げ、その後は据え置いています。前回1月の会合では「政策金利は当面、現行水準にとどまると予想される」と表明。市場は追加利下げの可能性も視野に入れていましたが、原油高を受けて今年半ばごろに利上げの可能性ありと市場の見方は変化しています。果たして会合後に市場の観測はさらに変わるでしょうか。

ノルゲバンク(ノルウェー中銀)も先行きの利上げ観測が浮上しています(次回会合は3月26日)。リクスバンクの結果を受けて、ルウェークローネ/スウェーデンクローナは新たな方向感は出るでしょうか。

BOE:見通しが大きく転換!
英国の高めだったインフレ率にようやく鈍化の兆候がみえてきたこと、雇用関連指標の軟調、そして政策金利は3.75%と依然として高いことから、イラン攻撃前には、3月のMPCで利下げが決定されるとの見方が有力でした。そして、今年末までに計2回の利下げが完全に織り込まれていました。しかし、中東情勢によって様変わり。目先の利下げの可能性はわずかに残っているようですが、市場は年後半の利上げを織り込みつつあります。

前回2月のMPCでは据え置きが決定されましたが、票決は5対4で僅差。今回は据え置きが確実視されていますが、票決はどうなるでしょうか。

ECB:エネルギー高を警戒して6月にも利上げ!?
ユーロ圏は、ロシアがウクライナに侵攻した22年にエネルギー価格の急騰を経験しました。その苦い経験を基に、ECBは足もとの原油高を強く警戒しているはずです。とりわけ、政策金利が2.00%とほぼ中立とみられる水準にあるため、タカ派とされるドイツやその周辺国のメンバーからは近く利上げを求める声が出るかもしれません。米国との通商問題や地政学リスクは依然として脆弱なユーロ経済に下押し圧力となる可能性もありますが、インフレ対応に重点が置かれそうです。

16日時点のOISに基づけば、市場のメインシナリオ(確率5割超)は、6月と12月の理事会で0.25%ずつの利上げです。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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