マネースクエア マーケット情報

米ドル軟調、中東情勢をめぐる懸念が後退

2026/03/05 08:58

【ポイント】
・イランが米国に停戦協議を打診したとNYタイムズが報道
・イランはNYタイムズの報道を否定
・中東情勢をめぐり新たなニュースが出てくれば市場が反応しそう
・スウェーデンCPIで市場の金融政策見通しが変化するか

(欧米市場レビュー)

4日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時157.816円、米ドル/カナダドルは1.36262カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.27193シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.16499ドル、英ポンド/米ドルは1.33979ドルへと上昇しました。イラン情報省の工作員が別の国の情報機関を通じてCIA(米中央情報局)に停戦条件を協議することを打診したと米紙NYタイムズが報道。それを受けて中東情勢をめぐる懸念が和らいでリスクオフ(リスク回避)が後退し、米ドルの重石となりました。

ただ、イランの準国営タスニム通信によると、イラン情報省はNYタイムズの報道を「全くの虚偽だ」と否定しました。

米国の2月ADP雇用統計は前月比6.3万人増、2月ISM非製造業景況指数は56.1と、いずれも市場予想(それぞれ5.0万人増と53.5)を上回ったものの、外為市場ではそれほど材料視されなかったようです。

(本日の相場見通し)

本日は引き続き中東情勢がどうなるのかに目を向ける必要がありそう。中東情勢をめぐり新たなニュースが出てくれば、市場が反応するとみられます。新たなニュースによってリスクオフが再び強まるようなら、米ドルが堅調に推移すると考えられます。米ドル/シンガポールドル200日移動平均線(本日時点で1.28533シンガポールドル)が目先の上値メドです。

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米国の先週分の新規失業保険申請件数が発表されます(日本時間22:30)。新規失業保険申請件数が市場予想の21.5万件からかい離する結果になれば、市場ではその結果も注目される可能性があります。

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スウェーデンの2月CPI(消費者物価指数)速報値が本日発表されます(日本時間16:00)。

CPIの市場予想は、総合が前年比0.5%、住宅ローン金利変動の影響を除外したCPIFが同1.8%。上昇率は総合が前月と同じになる一方、CPIFは前月の2.0%から鈍化してリクスバンク(スウェーデン中銀)のインフレ目標である2%を下回るとみられています。

リクスバンクは前回1月29日の会合で政策金利を1.75%に据え置くことを決定。声明では「政策金利は当面、現行水準にとどまると予想される」としました。ただし、「インフレと経済活動の見通しをめぐる不確実性が高まっている」とし、「見通しが変化した場合には、金融政策を調整する用意がある」と表明しました。

市場では、リクスバンクは少なくとも26年末まで政策金利を据え置くとの見方が優勢です。ただ、CPIが市場予想を下回る結果になった場合、リクスバンクによる追加利下げ観測が浮上してスウェーデンクローナが軟調に推移する可能性があります。

※ノルウェークローネ/スウェーデンクローナのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ノックセック、もう一段の上値トライとなり得る条件は?]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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