トランプ政権 vs FRB
2026/02/13 07:59
【ポイント】
・1月雇用統計はトランプ政権とFRBの対立を鮮明化
・トランプ政権は引き続き利下げを要求
・FRBは追加利下げに一段と慎重に
・上院共和党議員はウォーシュ議長候補の承認に難色
1月雇用統計は、年次改定を別とすれば比較的良好な内容でした。市場では利下げ観測がやや後退、FOMC関係者からも利下げに慎重な発言が聞かれます。一方、トランプ政権からは引き続き利下げを求める圧力が強くあります。1月雇用統計は、「トランプ政権 vs FRB」の構図を一段と鮮明にさせたようにみえます。議会にはFRBに対する意外な援軍もおり、今後の展開がどうなるか、大いに注目されるでしょう。
■11日付け「1月雇用統計は13.0万人増、失業率は低下(+年次改定)。利下げ観測は後退⁉」
*******
1月雇用統計発表前後のFOMC関係者の主な発言は以下。
◇シュミッド・カンザスシティ連銀総裁(11日、雇用統計発表後):
「追加利下げを実施すれば、高インフレをさらに長期化させるリスクがある」
「AIがインフレなき高成長をもたらす可能性はあるが、まだその段階ではない」
◇ハマック・クリーブランド連銀総裁(10日):
「最近の利下げの影響を見極め、辛抱強く対応する方が望ましい」
「私の見通しに基づけば、政策金利はかなりの期間、据え置かれる可能性がある」
◇ローガン・ダラス連銀総裁(10日):
「追加利下げを行うには、労働市場の顕著な弱さが必要だ」
*******
トランプ政権からの主な発言は以下(ミラン氏はトランプ政権サイドと判断)。
◆ミランFRB理事代行(11日、雇用統計発表後):
「堅調な雇用統計は利下げを遅らせる必要性を意味しない」
「規制緩和(によるインフレ圧力の低下)や住宅インフレの鈍化など、様々な利下げの理由がある」
◆ハセットNEC(国会経済会議)委員長(同上):
「AIが高成長をもたらすため、大幅な利下げの余地はある」
◆ヤレドCEA(経済諮問委員会)委員長代行(同上):
「FRBは労働生産性の上昇を考慮すべきだ(そうすれば利下げできるはず)」
◆トランプ大統領(9日):
「政策金利は現在より2%低くあるべきだ。ウォーシュFRB議長候補も同意するだろう」
*******
FRB本部の改築費用が予算を大きくオーバーした責任と議会での偽証疑惑に関して、パウエル議長に大陪審への召喚状が1月9日に出されました。上院銀行委員会のティリス議員(共和党)は召喚状が極めて政治的だとして、この問題が解決するまでウォーシュ議長候補を含むFRB人事案を承認しないと宣言しています。ティリス議員が賛成しなければ、承認案は銀行委員会を通過せず、本会議での採決もできません。
ティリス議員は12日、パウエル議長に関する疑惑を銀行委員会で独自に調査しようとの提案を受けましたが、これを拒否しました。召喚状問題の解決を大前提としているようです。
・1月雇用統計はトランプ政権とFRBの対立を鮮明化
・トランプ政権は引き続き利下げを要求
・FRBは追加利下げに一段と慎重に
・上院共和党議員はウォーシュ議長候補の承認に難色
1月雇用統計は、年次改定を別とすれば比較的良好な内容でした。市場では利下げ観測がやや後退、FOMC関係者からも利下げに慎重な発言が聞かれます。一方、トランプ政権からは引き続き利下げを求める圧力が強くあります。1月雇用統計は、「トランプ政権 vs FRB」の構図を一段と鮮明にさせたようにみえます。議会にはFRBに対する意外な援軍もおり、今後の展開がどうなるか、大いに注目されるでしょう。
■11日付け「1月雇用統計は13.0万人増、失業率は低下(+年次改定)。利下げ観測は後退⁉」
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1月雇用統計発表前後のFOMC関係者の主な発言は以下。
◇シュミッド・カンザスシティ連銀総裁(11日、雇用統計発表後):
「追加利下げを実施すれば、高インフレをさらに長期化させるリスクがある」
「AIがインフレなき高成長をもたらす可能性はあるが、まだその段階ではない」
◇ハマック・クリーブランド連銀総裁(10日):
「最近の利下げの影響を見極め、辛抱強く対応する方が望ましい」
「私の見通しに基づけば、政策金利はかなりの期間、据え置かれる可能性がある」
◇ローガン・ダラス連銀総裁(10日):
「追加利下げを行うには、労働市場の顕著な弱さが必要だ」
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トランプ政権からの主な発言は以下(ミラン氏はトランプ政権サイドと判断)。
◆ミランFRB理事代行(11日、雇用統計発表後):
「堅調な雇用統計は利下げを遅らせる必要性を意味しない」
「規制緩和(によるインフレ圧力の低下)や住宅インフレの鈍化など、様々な利下げの理由がある」
◆ハセットNEC(国会経済会議)委員長(同上):
「AIが高成長をもたらすため、大幅な利下げの余地はある」
◆ヤレドCEA(経済諮問委員会)委員長代行(同上):
「FRBは労働生産性の上昇を考慮すべきだ(そうすれば利下げできるはず)」
◆トランプ大統領(9日):
「政策金利は現在より2%低くあるべきだ。ウォーシュFRB議長候補も同意するだろう」
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FRB本部の改築費用が予算を大きくオーバーした責任と議会での偽証疑惑に関して、パウエル議長に大陪審への召喚状が1月9日に出されました。上院銀行委員会のティリス議員(共和党)は召喚状が極めて政治的だとして、この問題が解決するまでウォーシュ議長候補を含むFRB人事案を承認しないと宣言しています。ティリス議員が賛成しなければ、承認案は銀行委員会を通過せず、本会議での採決もできません。
ティリス議員は12日、パウエル議長に関する疑惑を銀行委員会で独自に調査しようとの提案を受けましたが、これを拒否しました。召喚状問題の解決を大前提としているようです。
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