マネースクエア マーケット情報

米CPIや日銀審議委員の講演に注目!

2026/02/13 08:45

【ポイント】
・米CPIで市場のFRB追加利下げ観測がどのように変化するか
・田村審議委員の講演で追加利上げのタイミングについてのヒントが提供されるか

(欧米市場レビュー)

12日、欧米時間の外為市場では豪ドルが軟調に推移。一時豪ドル/円は107.947円、豪ドル/米ドルは0.70740米ドル、豪ドル/NZドルは1.17209NZドルへと下落しました。米国の主要な株価指数が大幅安となる中でリスクオフ(リスク回避)が強まり、投資家のリスク意識を反映しやすい豪ドルにとってのマイナス材料となりました。

は堅調。一時米ドル/円は152.300円近辺、ユーロ/円は180.775円、英ポンド/円は207.555円へと下落しました。豪ドルとは異なり、リスクオフが強まったことが円にとってのプラス材料となりました。

米株式市場でダウは前日比669.42ドル安(-1.34%)の49,451.98ドル、ナスダックは同469.32ポイント安(-2.03%)の22,597.15ポイント、S&P500は同108.71ポイント安(-1.57%)の6,832.76ポイントで取引を終えました。

ノルウェークローネカナダドルは軟調。一時ノルウェークローネ/スウェーデンクローナは0.93523スウェーデンクローナへと下落し、米ドル/カナダドルは1.36310カナダドルへと上昇しました。原油価格の下落がノルウェークローネやカナダドルの重石となりました。

米WTI原油先物の中心限月3月物は、前日比1.79ドル安(-2.8%)の1バレル=62.84ドルで取引を終了。IEA(国際エネルギー機関)が2月の月報で、26年の世界の原油需要予測を1月の日量93万バレル増から85万バレル増へと下方修正したことが、原油価格の下落要因となりました。

(本日の相場見通し)

本日は、米国の1月CPI(消費者物価指数)が発表されます(日本時間22:30)。その結果に市場が反応する可能性があります。

CPIの市場予想は、総合が前年比2.5%、コアも同じく同2.5%。上昇率はいずれも前月(2.7%と2.6%)から鈍化するとみられています。

※CPIについて詳しくは、10日の『ファンダメ・ポイント』[米雇用統計とCPIプレビュー、利下げ観測が高まるか]をご覧ください。

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利下げを行うとの見方が優勢です。CMEのFedWatchツールによると、12日時点で市場が織り込む利下げ確率は、次回3月17-18日のFOMCで約8%、4月28-29日までで約3割、6月16-17日までで6割強です。

CPIが市場予想を下回る結果になれば、FRBによる追加利下げ観測が高まりそうです。その場合には米ドルにとってマイナス材料となり、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは軟調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルは堅調に推移すると考えられます。豪ドル/米ドルは、23年2月高値の0.71523米ドルが目先の上値メドです。

***

日銀の田村審議委員が神奈川経済同友会で講演します(日本時間12:30~)。

日銀は前回1月22-23日の政策会合で政策金利を0.75%に据え置くことを決定。その決定は8対1で、高田委員が0.25%利上げすることを支持して反対票を投じました。

2月2日に公表された1月会合における主な意見では、以下のような追加利上げに前向きととれる意見が複数ありました。

・ビハインドザカーブのリスクが顕著になっているとまでは言えないが、注意深く適時の政策運営を図っていかなければならない度合いは高まっている
・わが国の実質政策金利は世界最低水準であり、為替市場も実質金利差に着目するだけに大幅なマイナスの実質政策金利の調整を行う必要がある
・(これまでの)利上げの影響の検証にあまり長い時間をかけ過ぎずに、次の利上げのステップにタイミングを逃さず進むことが必要
・粘着的なインフレに変化している。今春にも物価の基調は2%に達したと判断できる
・円安のパススルー、財政政策による需要拡大、中国の対日輸出規制など、物価の上振れリスクが膨らんでいる

市場では、日銀は早ければ次々回4月27-28日の会合で追加利上げを行うとの観測があります。田村審議委員が本日の講演で早期の追加利上げに前向きな姿勢を示した場合、米ドル/円やユーロ/円など対円の通貨ペアは軟調に推移する可能性があります。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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