(アップデート)ノルウェークローネが堅調、ノックセックは3カ月ぶりの高値
2026/02/11 11:04
RBA(豪中銀)のハウザー副総裁は午前10時30分からの対話集会で「インフレ率(※)は高すぎる」と述べ、「インフレ率を目標レンジに戻すために必要なことを行う」と語りました。この発言を受けて豪ドルが上昇しました。
(※)豪州の25年10-12月期CPI(消費者物価指数)トリム平均値は前年比3.4%。上昇率は7-9月期の3.0%から加速し、RBAの2~3%の目標レンジを1年ぶりに上回りました。
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以下は、本日08:40に配信したものです。
【ポイント】
・CPIの強い結果を受けてノルウェー中銀による利下げ観測が後退
・米雇用統計を受けて市場のFRB利下げ観測がどのように変化するか
・RBA副総裁は先行きの金融政策について新たなヒントを提供するか
(欧米市場レビュー)
10日、欧米時間の外為市場では円が堅調に推移。一時米ドル/円は154.043円、ユーロ/円は183.389円、英ポンド/円は210.455円、豪ドル/円は108.971円、NZドル/円は93.173円へと下落しました。米国の25年12月小売売上高や25年10-12月期雇用コスト指数が市場予想を下回る結果だったことや、同国の長期金利(10年物国債利回り)の低下を受け、米ドル/円が下落。対米ドルでの円買いが波及してユーロ/円や豪ドル/円なども下落したとみられます。米経済指標の結果は、小売売上高が前月比0.0%、自動車を除いた小売売上高が同0.0%、雇用コスト指数が前期比0.7%。市場予想はそれぞれ0.4%、0.4%、0.8%でした。
ノルウェークローネも堅調。ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ(ノックセック)は一時0.93799スウェーデンクローナへと上昇し、25年11月20日以来およそ3カ月ぶりの高値を記録。ノルウェーの1月CPI(消費者物価指数)が前年比3.6%、エネルギーや税制改革の影響を除いたCPI-ATEが同3.4%と、いずれも市場予想(3.1%と3.0%)を上回ったことを受けてノルゲバンク(ノルウェー中銀)による利下げ観測が後退し、ノルウェークローネの上昇要因となりました。
(本日の相場見通し)
本日は、米国の1月雇用統計が発表されます(日本時間22:30)。その結果に市場が反応すると考えられます。1月の雇用統計は当初6日に発表される予定でしたが、シャットダウン(米政府機能の一部停止)の影響によって11日に延期されました。
雇用統計の市場予想は、失業率が4.4%、非農業部門雇用者数が前月比7.0万人増。失業率は前月と同じになり、非農業部門雇用者数は前月の5.0万人よりも高い伸びになるとみられています。
雇用統計の年次改定にも注目です。市場では、年次改定で25年3月までの1年間の非農業部門雇用者数の伸びが大幅に下方修正されるとの観測があります。
※雇用統計については、『ファンダメ・ポイント』[米雇用統計とCPIプレビュー、利下げ観測が高まるか(10日)]、[【徹底解説】米雇用統計の年次改定(26年アップデート)(11日)]にて解説していますので、ご覧ください。
FRB(米連邦準備制度理事会)は6月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%の追加利下げを行うとの見方が市場では有力。CMEのFedWatchツールによると、10日時点で市場が織り込む利下げ確率は、次回3月17-18日のFOMCで約2割、次々回4月28-29日までで約4割、その次の6月16-17日までで約75%です。
本日発表の雇用統計が市場予想よりも弱い結果になれば、FRBによる追加利下げ観測が一段と高まるとともに、米ドルに対して下押し圧力が加わりそう。米ドル/円は米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは軟調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルは堅調に推移すると考えられます。豪ドル/米ドルは、23年2月高値の0.71523米ドルが目先の上値メドです。
※豪ドル/米ドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[豪ドル/米ドル、23年2月以来3年ぶりの高値を示現!]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
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RBA(豪中銀)のハウザー副総裁がシドニーでの対話集会に参加します(日本時間10:30~)。
RBAは3日の政策会合で0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を3.60%から3.85%へと引き上げました。その時の声明では「25年後半にインフレ圧力が大幅に高まった」、「民間需要が予想以上に急速に拡大していること、供給能力のひっ迫が以前の評価よりも大きいこと、労働市場の状況がややひっ迫していることは明らかだ」と指摘されました。ブロック総裁は6日の議会証言で「経済の供給側がもう少し急速に拡大しない限り、需要の伸びを抑える必要がある」と述べました。
市場では、RBAは5月に0.25%の追加利上げを行うとの見方が優勢。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、10日時点で市場が織り込む利上げ確率は、次回3月16-17日で約15%、次々回5月4-5日までで約7割です。
ハウザー副総裁が対話集会でRBAの先行きの金融政策について新たなヒントを提供するかに注目。ハウザー副総裁の発言によってRBAによる追加利上げ観測が市場で一段と高まる場合、豪ドル高材料になりそうです。
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