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日銀金融政策決定会合に注目! 米ドル/円などが反応しそう

2026/01/23 09:11

【ポイント】
・植田総裁は追加利上げのタイミングについてどのようなヒントを示すか
・“円安”が加速する場合の本邦当局の対応
・ノルゲバンクは追加利下げを急がない姿勢を改めて示す
TCMBは今後さらに利下げする可能性も

(欧米市場レビュー)

22日、欧米時間の外為市場では米ドルが軟調に推移。一時、米ドル/カナダドルは1.37823カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28018シンガポールドルへと下落し、ユーロ/米ドルは1.17494ドル、英ポンド/米ドルは1.35047ドルへと上昇しました。トランプ米大統領は21日、デンマーク自治領グリーンランド取得のための武力を行使しない考えを示し、欧州8カ国に対する新たな関税の発動を見送ると表明しました。それを受けてリスクオン(リスク選好)が強まり、そのことが米ドルの重石となりました。

も対米ドルを除いて軟調。一時米ドル/円は158.849円、ユーロ/円は186.193円、豪ドル/円は108.349円、NZドル/円は93.831円、メキシコペソ/円は9.079円へと上昇。ユーロ/円は99年1月のユーロ導入後の最高値を記録し、豪ドル/円とNZドル/円は24年7月以来、メキシコペソ/円は24年6月以来の高値をつけました。財政拡張的な政策によって日本の財政状況が悪化するとの懸念やリスクオンが、円安圧力となりました。

ノルゲバンク(ノルウェー中銀)は政策金利を4.00%に据え置くことを決定しました。ノルゲバンクは声明で「全体的な見通しは(前回会合の)25年12月以降、大きく変化していない」と指摘。「経済情勢が現在の想定通りに展開すれば、政策金利は年内にさらに引き下げられる」としつつも、「追加利下げは急いでいない」と改めて表明。「インフレ率は依然として高過ぎる」との認識を示しました。

TCMB(トルコ中銀)は1.00%利下げすることを決定しました(※TCMB会合については後述)。

豪州の25年12月雇用統計は、失業率が4.1%、雇用者数が前月比6.52万人増となり、いずれも市場予想(4.3%と2.70万人増)と比べて強い結果でした。それを受けて市場ではRBA(豪中銀)による早期の利上げ観測が高まり、OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込む次回2月2-3日のRBA会合での利上げ確率は、21日時点の約3割から約6割へと上昇しました。

(本日の相場見通し)

本日は、日銀金融政策決定会合が開かれます。会合の結果は通常正午前後に判明し、さらに3カ月ごとの展望レポートも公表されます。15時30分から植田日銀総裁が会見します。それらが相場材料になるとみられ、欧州時間(16時頃~)の反応も気になります。

日銀は前回25年12月の会合で0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を0.50%から0.75%へと引き上げました。その影響を見極めるため、本日の会合で政策金利は据え置かれるとみられます。

そのとおりの結果になれば、植田総裁の会見や展望レポートの内容が相場材料になりそうです。

植田総裁の会見では「経済・物価の見通しが実現していけば、経済・物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げる」との方針が改めて示されると考えられます。

会見における注目点は、追加利上げのタイミングについてどのようなヒントが示されるのかです。市場では、早ければ4月に追加利上げが行われるとの観測があります。植田総裁の会見などを受けて日銀による早期の利上げ観測が後退すれば、円安が一段と進行して米ドル/円やユーロ/円、豪ドル/円など対円の通貨ペアは上昇すると考えられます。豪ドル/は24年7月高値の109.329が上値メドです。

円安が加速する場合、本邦当局の対応、為替介入に踏み切るのかにも注目です。

※米ドル/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[本日、衆院解散&日銀会合!米ドル/円の動向は?]です(お客様専用ページへのログインが必要です)。

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TCMB(トルコ中銀)は22日に政策会合を開き、1.00%の利下げを行うことを決定。政策金利を38.00%から37.00%へと引き下げました。利下げは5会合連続で、利下げ幅は前回25年12月会合の1.50%から縮小されました。

TCMBの声明における先行きの金融政策に関する文言は前々回25年10月と前回12月の会合と同じ。声明では「実際のインフレ率やインフレ期待、およびそれらの基調を踏まえ、中間目標(※)に沿ったディスインフレの道筋に必要な引き締め度合いを確保するように政策金利を決定する」、「(政策)措置の規模は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に見直す」などとされました。

(※)TCMBのインフレ目標は5%です。ただし、TCMBは中間目標として、インフレ率を26年末までに16%、27年末までに9%へと鈍化させることを掲げています。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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