米経済指標の強い結果を受けて米ドルが堅調
2026/01/16 09:05
【ポイント】
・米鉱工業生産やFRB副議長の講演で市場の利下げ観測が一段と後退するか
・原油価格の動向
(欧米市場レビュー)
15日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は158.844円、米ドル/カナダドルは1.39151カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28879シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.15924ドル、英ポンド/米ドルは1.33632ドルへと下落しました。米国の経済指標が総じて市場予想よりも強い結果だったことが、米ドルの支援材料となりました。
米経済指標の結果は以下のとおり。( )は市場予想です。
・先週分の新規失業保険申請件数:19.8万件(21.5万件)
・1月フィラデルフィア連銀製造業景気指数:プラス12.6(マイナス1.0)
・1月NY連銀製造業景気指数:プラス7.7(プラス1.0)
(本日の相場見通し)
新規失業保険申請件数などが市場予想よりも強い結果になったことを受け、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ観測が後退しました。
CMEのFedWatchツールによると、15日時点で市場が織り込む利下げ確率は、1月27-28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で約5%、3月17-18日までで約2割、4月28-29日までで3割強、6月16-17日までで6割強。14日時点の確率は、それぞれ約5%、3割弱、約4割、7割強でした。
本日は、米国の25年12月鉱工業生産や26年1月NAHB(全米住宅建設業協会)住宅市場指数が発表されます。市場予想は、鉱工業生産が前月比0.1%、NAHB住宅市場指数が40です。
また、FRB(米連邦準備制度理事会)のジェファーソン副議長とボウマン副議長(金融監督担当)が経済見通しと金融政策についてそれぞれ講演します。
鉱工業生産などが市場予想と比べて強い結果となる、あるいはジェファーソン副議長らが講演で追加利下げに慎重な姿勢を示せば、市場ではFRBによる追加利下げ観測が一段と後退しそうです。その場合、米ドルが堅調に推移して、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは上値を試し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは下値を試す展開になると考えられます。
※ユーロ/米ドルのテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[ユーロ/米ドル、「200日MA」と「遅行スパン」に要注目!]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
***
15日のNY商業取引所(NYMEX)でWTI原油先物は6営業日ぶりに下落。WTI原油先物の中心限月2月物は前日比2.83ドル安(マイナス4.56%)の1バレル=59.19ドルで取引を終えました。トランプ米大統領の発言を受けて米国がイランに軍事介入する(イランからの原油供給が減少する)との懸念が後退し、原油価格に対する下押し圧力となりました。
トランプ大統領は米東部時間14日午後、「入手した情報によれば、イラン治安当局による反政府デモ参加者の殺害は止まり、(拘束された)デモ参加者の処刑も中止された」と述べました。記者から軍事介入は選択肢から外れたのかと問われると、トランプ大統領は「状況を見守る」と答えました。
カナダドルやノルウェークローネ、メキシコペソなどは原油価格の動向にも影響を受けやすいという特徴があります。原油価格が軟調に推移する場合、カナダドルなどのマイナス材料になりそうです。
※本日の『ファンダメ・ポイント』は[イラン情勢と原油価格]です。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
