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米ISM製造業景況指数、トルコCPIが相場材料に!?

2026/01/05 09:01

【ポイント】
・米国がベネズエラを攻撃、リスクオフが強まらないか注意は必要
・米経済指標でFRBによる追加利下げ観測がどのように変化するか

(欧米市場レビュー)

1月2日、欧米時間の外為市場では米ドルが堅調に推移。一時米ドル/円は156.954円、米ドル/カナダドルは1.37430カナダドル、米ドル/シンガポールドルは1.28631シンガポールドルへと上昇し、ユーロ/米ドルは1.17125ドル、英ポンド/米ドルは1.34311米ドルへと下落しました。米国の長期金利(10年物国債利回り)が上昇したことが、米ドルの支援材料となりました。

豪ドルも堅調。一時豪ドル/円は105.231円、豪ドル/NZドルは1.16249NZドルへと上昇し、豪ドル/円は24年7月以来、豪ドル/NZドルは25年11月中旬以来の高値をつけました。市場ではRBA(豪中銀)による利上げ観測が高まっており、そのことが豪ドルの支援材料となっています。

25年12月23日に公表されたRBA議事要旨(12月8-9日会合分)によると、理事会メンバーは会合で「最近のデータはインフレリスクが上向きに傾いていることを示唆している」と指摘し、豪州の労働市場は依然としてややひっ迫しており、経済は需要超過の状態である可能性が高いとの認識を示しました。メンバーはまた、金融環境が依然として景気抑制的かどうか確信は持てないとし、一部のメンバーは「もはや抑制的ではない」と評価。「26年のある時点で利上げを検討する必要が生じるかもしれない状況について議論」しました。

RBAの次回政策会合は2月2-3日。OIS(翌日物金利スワップ)に基づくと、市場が織り込む2月会合での利上げ確率は3割強です。

(本日の相場見通し)

米国は1月3日、ベネズエラを攻撃してマドゥロ大統領を拘束しました。それに対する外為市場の反応は今のところ限定的なものの、今後リスクオフ(リスク回避)が強まらないか注意は必要かもしれません。

※なお、本日の日経平均は大幅に上昇して始まりました。2日の米株式市場で半導体株が大幅に上昇したことなどが、日経平均の上昇要因になっているようです。

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本日は、米国の25年12月ISM製造業景況指数が発表されます(日本時間24:00)。その結果に市場が反応しそうです。

ISM製造業景況指数の市場予想は48.3と、業況判断の分かれ目である50は引き続き下回るものの、前月の48.2から若干改善するとみられています。

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は早ければ3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利下げを行うとの観測があります。CMEのFedWatch ツールによると、1月2日時点で市場が織り込む利下げ確率は、次回1月27-28日のFOMCで約17%、次々回3月17-18日までで約5割です。

ISM製造業景況指数が市場予想を上回る結果になれば、FRBによる追加利下げ観測が後退しそう。その場合には米ドルが堅調に推移し、米ドル/円や米ドル/シンガポールドルには上昇圧力が、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルには下落圧力が加わると考えられます。米ドル/シンガポールは、200日移動平均線(5日時点で1.29355シンガポールドル)が上値メドです。

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トルコの25年12月CPI(消費者物価指数)が本日発表されます(日本時間16:00)。CPIの市場予想は前年比31.00%と、上昇率は前月の31.07%から若干鈍化するとみられています。

TCMB(トルコ中銀)は前回25年12月11日の政策会合で1.50%利下げし、政策金利を39.50%から38.00%へと引き下げることを決定しました。その時の声明では、前々回10月会合と同じく「(今後の政策)措置の規模は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に見直す」とし、今後さらに利下げする可能性を示しました。TCMBの次回政策会合は1月22日です。

本日発表のCPIが市場予想を下回る結果になれば、TCMBが次回会合で追加利下げを行う可能性が高まるとともに、トルコリラにとってのマイナス材料になりそうです。


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八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

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