マネースクエア マーケット情報

円が軟調、豪ドル/円は24年7月以来、NZドル/円は同11月以来の高値

2025/12/29 08:30

【ポイント】
・主な意見で日銀による追加利上げ観測がどのように変化するか
・円安が進行する場合の本邦当局の対応

(欧米市場レビュー)

26日、欧米時間の外為市場ではが軟調に推移。一時米ドル/円は156.683円、ユーロ/円は184.363円、豪ドル/円は105.098円、NZドル/円は91.299円へと上昇し、豪ドル/円は24年7月以来、NZドル/円は24年11月以来の高値をつけました。高市政権の財政拡張的な政策への懸念のほか、12月の東京都区部CPI(消費者物価指数)で生鮮食品を除いたコアが前年比2.3%と市場予想の2.5%を下回ったことが、円安圧力となりました。

(本日の相場見通し)

日本時間午前8時50分、12月18-19日に開催された日銀金融政策決定会合における主な意見が公表されます。この会合では0.25%の利上げを行うことが決定され、9人の政策委員全員が賛成しました。主な意見では追加利上げのタイミングについてのヒントが提供されるのかに注目。主な意見を受けて日銀による追加利上げ観測が後退すれば、円安圧力が加わりそうです。

米国の11月中古住宅販売保留指数が本日発表されます(日本時間24:00)。

市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)は早ければ26年3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で追加利下げを行うとの観測があります。CMEのFedWatchツールによると、26日時点で市場が織り込むFRBの利下げ確率は、次回26年1月27-28日のFOMCで約18%、次々回3月17-18日までで約53%です。

中古住宅販売保留指数が市場予想の前月比1.0%を上回る結果になれば、FRBによる追加利下げ観測が後退するとともに、米ドルが堅調に推移する可能性があります。その場合には米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは堅調に推移し、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは軟調に推移しそうです。米ドル/シンガポールドルの上値メドとして、200日移動平均線(29日時点で1.29462シンガポールドル)が挙げられます。

円安が進行する場合、本邦当局の対応に注目です。片山財務相は最近、円安をけん制するトーンを強めており、必要ならば為替介入も辞さない姿勢です。

片山財務相は22日、足もとの円安について「完全にファンダメンタルズ(を反映したもの)ではなくて投機」と述べ、過度で無秩序な為替変動に対しては「断固として措置をとる」と表明。また、為替介入を含めた措置について「フリーハンドがある」と語りました。翌23日にも同様の発言をしました。

仮に本邦当局による為替介入(おそらく米ドル売り/円買い介入)が実施されれば、米ドル/円が下落しそう。そして、ユーロ/円や豪ドル/円などの対円の通貨ペアは全般的に米ドル/円の下落に引きずられると考えられます。

*****

年末年始の外為市場は、市場参加者が通常よりも減少して流動性が低下します。そのため、突発的なニュースや仕掛け的な動きが出てきた場合には値動きが増幅する可能性があり、注意は必要です。


「『大予想』 2026年の為替・株」が公開されています。ぜひご覧ください。

八代和也

執筆者プロフィール

八代和也(ヤシロカズヤ)

シニアアナリスト

  • 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
  • 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
  • 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
  • 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
topへ