中銀会合に注目!英国とメキシコは利下げ!?
2025/12/18 08:45
【ポイント】
・声明などで先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるか
・米経済指標で市場のFRB金融政策見通しが変化するか
(欧米市場レビュー)
17日、欧米時間の外為市場では英ポンドが軟調に推移。一時英ポンド/米ドルは1.33103米ドルへと下落し、ユーロ/英ポンドは0.87916ポンドへと上昇しました。英国の11月CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回ったことが、英ポンドに対する下押し圧力となりました。CPIの結果は、総合とコア(食品・エネルギー・アルコール飲料・タバコを除く)のいずれも前年比3.2%。市場予想はそれぞれ3.5%と3.4%でした。
(本日の相場見通し)
本日は、ECB(欧州中銀)やBOE(英中銀)、リクスバンク(スウェーデン中銀)、ノルゲバンク(ノルウェー中銀)、BOM(メキシコ中銀)の政策会合がそれぞれ開かれます。各中銀会合の結果が相場材料になりそうです。
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<ECB>日本時間22時15分に結果が判明、22時45分からラガルド総裁が会見
ECBは25年6月に利下げした後、7月・9月・10月と3会合連続で政策金利を据え置きました。現在の政策金利は、ECBが最も重視する中銀預金金利が2.00%、残りの2つ、主要リファイナンス金利が2.15%、限界貸出金利が2.40%です。
政策金利は今回も据え置かれそうです。そのとおりの結果になれば、ラガルド総裁の会見でECBの先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるのかに注目。市場ではECBの次の一手は利上げになるとの見方があります。ラガルド総裁の会見がその見方を強める内容になれば、ユーロにとってのプラス材料になりそうです。
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<BOE>日本時間21時に結果が判明
BOEは25年8月に利下げした後、9月・11月と2会合連続で政策金利を4.00%に据え置きました。
今回の会合で0.25%の利下げが行われると市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、BOEの声明や会合の議事録が相場材料になりそう。特に9人の政策メンバーの投票行動に注目です。
市場では、BOEは早ければ26年3月の会合で追加利下げを行うとの観測があります。声明や議事録の内容を受けてその観測が高まれば、英ポンドが軟調に推移しそうです。
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<リクスバンク>日本時間17時30分に結果判明、19時からテデーン総裁が会見
政策金利は現行の1.75%に据え置かれると市場は予想しています。そのとおりの結果になれば、リクスバンクの声明や総裁会見で先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるのかに注目です。
市場では、リクスバンクによる利下げは打ち止めで、次の動きは利上げになるとの見方が大勢です。声明がその見方を一段と高める内容になれば、スウェーデンクローナにとってのプラス材料になりそうです。
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<ノルゲバンク>日本時間18時に結果判明、18時30分からバーチェ総裁が会見
政策金利は現行の4.00%に据え置かれると市場は予想しています。市場では、ノルゲバンクによる政策金利の見通しが9月時点から下方修正されるとの観測があります。9月時点の政策金利見通しでは、今後3年間で毎年1回の利下げが示唆されていました。
仮に政策金利の見通しが下方修正されれば、ノルウェークローネに対して下押し圧力が加わる可能性があります。
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<BOM>日本時間19日午前4時に結果判明
BOMは前回11月6日の会合で0.25%の利下げを行うことを決定。政策金利を7.50%から7.25%に引き下げました。利下げは11会合連続、24年3月以降12回目です。
市場は今回の会合で0.25%の追加利下げが決定されると予想しています。そのとおりの結果になれば、“5人の政策メンバーの投票行動”や“先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるか”に注目です。
前回会合では、4対1で0.25%利下げすることが決定され、ヒース副総裁が政策金利の据え置きを支持して反対票を投じました。BOMの声明では「(今後)政策金利の引き下げを検討する」と、さらに利下げする可能性が示されました。
今回の会合で0.25%の利下げが行われたとしても、声明などで先行きの利下げ停止もあり得ることが示唆されれば、メキシコペソにとってそれほどマイナス材料にならないかもしれません。
※メキシコペソ/円のテクニカル分析は、本日の『テクニカル・ポイント』[メキシコペソ/円、美しい上昇トレンドが継続中!BOM会合が相場動意となるか]をご覧ください(お客様専用ページへのログインが必要です)。
※本日の『ファンダメ・ポイント』は[18日は中銀デー:リクス、ノルゲ、BOE、ECB]です。
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米国の11月CPIや先週分の新規失業保険申請件数が本日発表されます(いずれも日本時間22:30)。
市場予想は、CPI総合が前年比3.1%、食品とエネルギーを除いたCPIコアが同3.0%、新規失業保険申請件数が22.5万件です。CPIや新規失業保険申請件数が市場予想と比べて弱い結果になれば、FRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ観測(※)が高まると考えられます。その場合には米ドルに対して下押し圧力が加わり、米ドル/円や米ドル/カナダドル、米ドル/シンガポールドルは軟調に推移し、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルは堅調に推移しそうです。
(※)CMEのFedWatchツールによると、17日時点で市場が織り込むFRBが利下げする確率は、次回26年1月27-28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で約25%、次々回3月17-18日までで約5割です。
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