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18日は中銀デー:リクス、ノルゲ、BOE、ECB

2025/12/18 07:29

【ポイント】
・リクス、ノルゲ、ECBは据え置きが、BOEは利下げがほぼ確実
・日本時間19日のBOMは利下げが、日銀は利上げがほぼ確実
・声明文、総裁会見、経済見通しなどで次回以降についてヒントは?

本日18日は少なくとも4つの中央銀行が政策会合を開催する「中銀デー」です。以下に概観しておきましょう(いずれも日本時間)。< >は17日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づく市場の織り込み度合い。

17:30 リクスバンク(スウェーデン) 据え置き<92%>
18:00 ノルゲバンク(ノルウェー) 据え置き<90%>
21:00 BOE(英国)  利下げ<98%>
22:15 ECB(ユーロ圏)  据え置き<100%>

19日(参考)
04:00 BOM(メキシコ)  利下げ<100%※>
12:00頃 BOJ(日本) 利上げ<98%>
※OISがないBOMのみBloombergの集計。エコノミスト25人の全員が0.25%利下げを予想。

各中銀とも90%以上の確率で、利上げ/利下げや据え置きが市場で織り込まれており、予想と違う結果になればかなりのサプライズと言えるでしょう。

主な中銀の注目ポイントを挙げておきます。

BOE:失業率とCPIで利下げ観測強まる
英国の失業率は10月までの3カ月平均で5.1%と、9月までの3カ月平均の5.0%から上昇。これは21年1月までの3カ月平均(5.2%)以来の高水準。11月CPI総合、コアとも前年比3.2%と、前月(3.5%、3.4%)から減速。BOEは9月ごろにインフレ率がピークアウトすると予想していましたが、それに沿った展開となっています。CPI発表後、市場は早ければ26年3月、そして同7月に追加利下げがあるとみています。

英CPI

ECB:次の一手は利上げ?
ECBは今年6月に政策金利(中銀預金金利)を2.00%に引き下げて以来、据え置きを続けています。経済見通しが前回9月時点から上方修正されるとの見方も浮上しており、このまま打ち止めとなるのか。17日のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、26年中の利上げがわずかながら織り込まれ始めています。

リクスバンク:打ち止めから利上げへ?
前回11月の会合で「政策金利はしばらくの間、この水準にとどまると予想される」と表明。9月に公表されたリクスバンクの予想では、政策金利は少なくとも26年7-9月まで現行水準と同じ1.75%、27年7-9月期に1.88%でした。この間、おそらく27年夏~秋ごろに利上げ開始との想定なのでしょう。17日のOISに基づけば、26年春以降に利上げがわずかな確率で織り込まれ始めます(ただし、利用可能なOISは26年5月まで)。

ノルゲバンク:追加利下げは26年春ごろ?
ノルゲバンクは今年6月と9月に利下げして、政策金利は現在4.00%。基調的インフレは3.0%程度なので、利下げ余地は相応にありそう。17日のOISに基づけば、26年5月までの追加利下げが7割弱織り込まれています。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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