SGD(3):MASによるシンガポールドル誘導の実際
2025/09/30 07:28
【ポイント】
・21年10月以降、MASはシンガポールドルを高め誘導
・21年10月~22年10月にかけて上昇ピッチを速め、中心値を上方シフト
・しばらく現状維持が続いたが、25年1月と4月に上昇ピッチを緩やかに
・25年7月は現状維持、次回金融政策声明は10月14日までに発表
マネースクエアは9月22日から米ドル/シンガポールドル(USD/SGD 以下、ドルシンガ)の取り扱いを開始しました。複数回にわけてシンガポールドル(SGD、SGドル)のファンダメンタルズを概観します。今回はMAS(シンガポール通貨庁)による通貨誘導の実際です。
SGD(1):シンガポールのファンダメンタルズ
SGD(2):MASと通貨政策
*******
既にお伝えしたように、シンガポールではMASが金融政策の一環としてSGドル、とりわけS$NEER(SGドル名目実効為替レート)を特定の方向に誘導しています。
MASは年4回(※)の金融政策声明によって、S$NEERの調節に関する大まかな方針を発表しています(バンド幅、中心値、具体的な傾きなどは公表していません)。
※1、4、7、10月。22年以前は年2回(4月、10月)+臨時声明
近年のS$NEERの調節を簡単に振り返っておきます。MASは19年10月からS$NEERを緩やかに減価させていましたが、20年3月からスロープ(傾き)を「ゼロ」としました。
そして、21年10月、22年1月、4月と3回連続でスロープを「わずかに急に」、つまりS$NEERの上昇ピッチを速めました。22年4月にはスロープを急にするだけでなく、中心値を「現状に合わせて上方にシフト」。その後しばらくは政策に変更はありませんでした。
25年1月と4月にスロープを「わずかに緩めて」おり、S$NEERの上昇ピッチを緩やかにしました。7月は現状維持(詳細はSGD(2):MASと通貨政策)。次回の金融政策声明は10月14日までに発表される予定です。

※9月26日配信のM2TV(YouTube)グローバルView「ドルシンガ・リリース記念! SGD:シンガポールドル ファンダメンタルズ分析」でも解説しています。ぜひご覧ください。
・21年10月以降、MASはシンガポールドルを高め誘導
・21年10月~22年10月にかけて上昇ピッチを速め、中心値を上方シフト
・しばらく現状維持が続いたが、25年1月と4月に上昇ピッチを緩やかに
・25年7月は現状維持、次回金融政策声明は10月14日までに発表
マネースクエアは9月22日から米ドル/シンガポールドル(USD/SGD 以下、ドルシンガ)の取り扱いを開始しました。複数回にわけてシンガポールドル(SGD、SGドル)のファンダメンタルズを概観します。今回はMAS(シンガポール通貨庁)による通貨誘導の実際です。
SGD(1):シンガポールのファンダメンタルズ
SGD(2):MASと通貨政策
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既にお伝えしたように、シンガポールではMASが金融政策の一環としてSGドル、とりわけS$NEER(SGドル名目実効為替レート)を特定の方向に誘導しています。
MASは年4回(※)の金融政策声明によって、S$NEERの調節に関する大まかな方針を発表しています(バンド幅、中心値、具体的な傾きなどは公表していません)。
※1、4、7、10月。22年以前は年2回(4月、10月)+臨時声明
近年のS$NEERの調節を簡単に振り返っておきます。MASは19年10月からS$NEERを緩やかに減価させていましたが、20年3月からスロープ(傾き)を「ゼロ」としました。
そして、21年10月、22年1月、4月と3回連続でスロープを「わずかに急に」、つまりS$NEERの上昇ピッチを速めました。22年4月にはスロープを急にするだけでなく、中心値を「現状に合わせて上方にシフト」。その後しばらくは政策に変更はありませんでした。
25年1月と4月にスロープを「わずかに緩めて」おり、S$NEERの上昇ピッチを緩やかにしました。7月は現状維持(詳細はSGD(2):MASと通貨政策)。次回の金融政策声明は10月14日までに発表される予定です。

※9月26日配信のM2TV(YouTube)グローバルView「ドルシンガ・リリース記念! SGD:シンガポールドル ファンダメンタルズ分析」でも解説しています。ぜひご覧ください。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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