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英中銀は据え置き、ノルウェー中銀は利下げ 今後は?

2025/09/19 07:40

【ポイント】
・BOEは7対2で据え置きを決定。追加利下げには慎重姿勢
・ノルゲバンクは6月に続いて0.25%利下げを決定。
・ノルゲバンクも追加利下げに慎重、年1回程度の利下げを想定

BOE(英中銀)は18日のMPC(金融政策委員会)で政策金利を4.00%に据え置きました。決定は7対2で、2人の委員が0.25%の利下げを主張しました。前回8月は0.25%利下げを行っており、昨年8月から続く2会合(3カ月)ごとに0.25%利下げのペースが崩れたわけではありません。

英政策金利とCPI

ただし、声明文ではインフレの上方リスクを強調し、追加的な利下げについては「ゆっくりとした、かつ慎重なアプローチが適切」とされました。ベイリー総裁は会見で、「インフレ率は2%の目標に回帰する見通しだが、安心はできない」と述べました。

18日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込む25年末までの追加利下げの確率は3割程度。26年2月までで約7割。利下げが完全に織り込まれているのは26年4月までで、更なる利下げの確率は同7月までで約5割です。

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ノルゲバンク(ノルウェー中銀)は政策会合で0.25%の利下げを決定し、政策金利は4.00%に。現局面では6月に続いて2度目の利下げでした。

リクスとノルゲ

声明では、6月時点よりインフレの高止まりが長期化すると予想。そのため、高めの政策金利が必要だと考えて政策金利の据え置きも検討したが、結局は利下げが適切との判断に至ったとのことでした。バーチェ総裁も声明で「夏前に想定していたほど早いペースで利下げすることはなさそうだ」とし、現在の経済見通しを前提とすれば「今後3年間で毎年1回の利下げが適切だ」と述べました。

リクスバンク(スウェーデン中銀は9月23日に政策会合を開催します。政策金利は2.00%まで引き下げられているため、利下げ余地はあまり大きくありませんが、25年末までに0.25%利下げが6割程度織り込まれています。
西田明弘

執筆者プロフィール

西田明弘(ニシダアキヒロ)

チーフエコノミスト

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