【速報】英国の7月CPIは上振れ、利下げは一段と遠く?
2025/08/20 15:38
【ポイント】
・7月CPIは市場予想に比べて上振れ
・BOEの利下げ観測は後退。9月、11月ともに据え置きが有力?
・市場が積極利下げを予想する米FRBとの差が意識されれば、英ポンド/米ドルに上昇圧力も
英国の7月CPIは、総合が前年比3.8%、エネルギー・食料・酒・タバコを除くコアが同3.8%、サービスが同5.0%と、前月(それぞれ3.6%、3.7%、4.7%)から加速し、市場予想(同3.7%、3.7%、4.8%)を上回りました。

航空運賃が前年比15.5%と大幅に上昇しており、Bloombergはそれが7月のCPIを押し上げたと分析しています。ただ、航空運賃は振れ幅が大きく(6月は前年比0.5%、5月はマイナス3.9%)、今後もCPIを押し上げるかは大いに疑問です。
7月CPIの結果を受けてBOE(英中銀)の利下げ観測はやや後退。BOEは2会合に1回のペースで利下げを続けており、8月7日の会合で利下げを実施したので、次回9月18日の会合では据え置きが確実視されていました。ただし、次々回11月6日の会合についても市場が織り込む利下げ確率はわずかに3割を下回っています(日本時間15時30分時点のOIS=翌日物金利スワップ)。
英ポンド/米ドルは今週に入ってやや軟調に推移していましたが、CPI発表後に小反発しています(日本時間15時30分現在)。
26年7月にかけてのBOEの利下げ観測が後退する一方で、米国の7月雇用統計が弱かったことで市場は米FRBが積極的に利下げすると予想しています。金融政策見通しの差を反映すれば、英ポンド/米ドルは堅調に推移するかもしれません。
・7月CPIは市場予想に比べて上振れ
・BOEの利下げ観測は後退。9月、11月ともに据え置きが有力?
・市場が積極利下げを予想する米FRBとの差が意識されれば、英ポンド/米ドルに上昇圧力も
英国の7月CPIは、総合が前年比3.8%、エネルギー・食料・酒・タバコを除くコアが同3.8%、サービスが同5.0%と、前月(それぞれ3.6%、3.7%、4.7%)から加速し、市場予想(同3.7%、3.7%、4.8%)を上回りました。

航空運賃が前年比15.5%と大幅に上昇しており、Bloombergはそれが7月のCPIを押し上げたと分析しています。ただ、航空運賃は振れ幅が大きく(6月は前年比0.5%、5月はマイナス3.9%)、今後もCPIを押し上げるかは大いに疑問です。
7月CPIの結果を受けてBOE(英中銀)の利下げ観測はやや後退。BOEは2会合に1回のペースで利下げを続けており、8月7日の会合で利下げを実施したので、次回9月18日の会合では据え置きが確実視されていました。ただし、次々回11月6日の会合についても市場が織り込む利下げ確率はわずかに3割を下回っています(日本時間15時30分時点のOIS=翌日物金利スワップ)。
英ポンド/米ドルは今週に入ってやや軟調に推移していましたが、CPI発表後に小反発しています(日本時間15時30分現在)。
26年7月にかけてのBOEの利下げ観測が後退する一方で、米国の7月雇用統計が弱かったことで市場は米FRBが積極的に利下げすると予想しています。金融政策見通しの差を反映すれば、英ポンド/米ドルは堅調に推移するかもしれません。
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