エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※6月6日更新
2025/06/06 10:20
宮田レポート(短期アップデート) 250606_miyata.pdf
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 34,600~39,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 36,500~42,800ドル
(S&P500) 4600~6050
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 17,600~22,000
(ナスダック総合) 15,700~19,900
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~145.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
日経平均は、重要サポートとしての200週MAを上回って推移しています。同MAを今後も維持する限り、プライマリー上昇➂波は依然継続中とみられます。
日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇を展開中とみられます。そして第(5)波は、20年3月コロナショック底(16358.19円)からのラリー中「最後の上昇」に相当します。
順当にいけば、第(5)波は24年7月高値(42,426.77円)を上抜き史上最高値を更新するでしょう。
引き続き、➀旺盛な自社株買い。➁米ドル離れ・円高傾向を受けての海外マネー流入。5月第5週に海外投資家は現物株を6165億円買い越しました(買い越しは9週連続です)。そして6月末にかけて10兆円規模で支払われる見込みの➂配当の再投資。
これら需給の改善が第(5)波上昇に大きく寄与すると期待されます。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
[TOPIX]
200日MAを明確に上回っての推移が続きます。200日MA自体が─昨年8月急落時のデータが計算から除外され始め─5月下旬より上昇に転じています。今後も上昇基調の継続が期待される200日MAが強いサポートとなり、TOPIXは年初来高値2821.90(3/26)を試す地合いが続くでしょう。
年初来高値を更新後は、いよいよ24年7月の過去最高値(2946.60)試しが視野に入ります。
[日経平均]
足元、200日MAの攻防が続いています。38,494円(5/13高値)以来、「フラット」(a-b-c)による調整が進行中と思われます。これによれば、38,454円(5/29高値)からの下げはc波に位置付けられ、引き続き36,855円(5/22安値)付近へ下押す可能性はありますが、そんな動きを以てミヌエット級第(iv)波は完成するでしょう。第(iv)波の後には第(v)波による上昇が続き、38,494円を上抜き4万円レベルを試すと思われます。

スモール指数が年初来高値
6月4日にTOPIXスモール指数は一時3176まで上昇。3月高値(3175)を上抜き年初来高値を更新しました。今やスモール指数はTOPIXや日経平均より一足早く、24年7月に付けた最高値・3199.66の更新さえ視野に入っています。
その他にも新興株市場が好調です。東証グロース250は、4月7日の安値から6月4日高値までの2カ月間の上昇率が40%を優に超えました。
強気相場の終盤においては、以前の大型主力株(ブルーチップ株)から、二番手、三番手銘柄への物色シフトがよくみられます。キャップ的にも中小型株が選好されやすくなります。
これまで物色の圏外にあった小型株・新興市場株のアウトパフォームは、市場全体が4月から第(5)波にある、という見方をサポートしています。
[予想PER別の日経平均水準]
6月5日の日経平均予想PERは15.43倍・予想EPSは2433円。
過去最高のEPSは2564円(2/13)です。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
36,611ドル(4/7安値)からは第(2)波によるリバウンドに当たります。
5月19日高値(42,842ドル)は、第(1)波中レッサーディグリー第4波高値[42,821ドル](3/26)に合致し、第(2)波が終わるのに理想的な水準を満たしています。
5月下旬以降では200日MAを上値とするもみ合い展開が続いていますが、41,354ドル(5/23安値)を下抜くと弱気トリガー。第(3)波下げトレンド入りの可能性が一段と強化されます。
引き続き上値試しが続くなら、24年高値からの下げに対する76.4%-78.6%戻り[43,076ドル-43,262ドル] がメドになります。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
(プリファード(優先)・カウント)
6月5日に一時5999まで上昇し、4月以来の戻り高値を付けましたが、この高値はNYダウによって確認されないものでした(NYダウの戻り高値は5月19日に付けた42,842ドル)。このような両者の「未確認」はトレンド転換の兆しです。
今のところ200日MAによるサポートを受けていますが、5767(5/23安値)を終値で下抜くと、トレンドの下方転換を示唆します。来る第(3)波の下落スケールは、第(1)波と同程度(1293ポイント)か、(順当なら)より大きなダイナミックなものになるでしょう。

(オルタナティブ・カウント)
2020年底からの五波構成中、今年1月からは第4波の調整局面です。
第2波(21年末~22年10月)が「ダブル・ジグザグ」だったことから、第4波は「トライアングル」「フラット」など複雑な保ち合い構造になるでしょう(オルタネーション)。
試みに「トライアングル」を想定すると、4月からの上昇はパターン中ⓑ波です。まもなくⓒ波の下げに入りますが、それはⓑ波上昇分の60%~70%を打ち消すでしょう。

[ダウ輸送株平均] 半値戻り水準で頭打ち。

[マグニフィセント7] 76.4%戻りを達成。6月5日はテスラ株の急落を受け同指数は2%安。

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
ナスダック100は25年1月高値(22,222)以来、サイクル級の調整局面にあるとみられます。
ナスダック100・総合指数は共に、ほぼ「全値戻り」となっています。これら二つの指数は近いうちに、1月高値と現行の第(2)波を以て「ダブル・トップ」を形成し、そこから第(3)波の下落に入るでしょう。第(3)波によりナスダック100は、4月安値16,542を大きく下回るでしょう。
オルタナティブ・カウントは、4月安値からの上昇は第(5)波というもので─前の波に比べ第(4)波が大きすぎる点に違和感はありますが─ナスダックは高値を更新することが予想されます。それを以て強気相場は終了し、調整局面を迎えるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
16,850(4/9安値)からは第(2)波リバウンドが進行中とみられ─第(1)波の下落トレンドにおいて第5波は短縮されました─そのパターンはジグザグ(A-B-C)です。17,592(4/22安値)からの上昇はC波に当たります。
[20,915](5/23終値)を下回ると5月23日のマドが埋められることになり、第(3)波入りの最初のトリガーが発動します。
(オルタナティブ・カウント)
2月から4月までを三波構成による下落とみなし、4月安値16,542から第(5)波による上昇と認識します。このケースでは、ナスダック100は2月高値を上回ることが想定されます。この第(5)波を以て、02年以来の強気相場のすべては完了するでしょう。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、まずは2011年からの上昇チャネルのセンターライン➀136.935円(6月)がサポートレベルとみられます。
もっとも139円処を下抜くとヘッド・アンド・ショルダーズ型の天井パターンから明確に下放れ始め─上述したセンターラインで底入れせずに─フィボナッチ・サポートの[128.945円]を試すと思われます。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は117.310円(6月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。C波は(先ずは)三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)が想定され、158.825円(1/10)からⓒ波によるドル安・円高が進行中とみられます。
今年1月からのドル安・円高を第3波とカウントすることもできます。このサブシナリオによれば、先々1ドル=120円試しも視野に入ります。
139.877円(4/22)からのリバウンドは終わり、139円処のネックラインを試す局面を迎えています。
ネックラインをブレイク後の最初のターゲットは136.935円近辺(既述)、その次は128.945円(同)です。
ヘッド・アンド・ショルダーズの垂直目標値からは、いずれ1ドル=120円割れの可能性もみえています。

【日足 エリオット波動分析】
148.610円(5/12)から、マルiii波によるドル安円高が進行中とみられます。マルiii波はミヌエット級の5つ波に分波します。
マルiii波中第(ii)波のリバウンドは146.247円(5/29)で終わり、マルiii波中第(iii)波によるドル安・円高が始まったとみられます(この見方は142.093円を割ると強化されます)。この波動カウントが正しければ、ドル/円は近々139.877円(4/22)を明確に下抜くでしょう。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[145.205円]です。

投機筋の円買い持ち高が4週続けて縮小(2025年5月27日時点)
IMM通貨先物市場で投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の144.7億ドルから142.3億ドルへ4週続けて縮小しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
101.977(5/12高値)からマルv波による下落が進行中とみられます。
マルv波はミヌエット級の五つ波[(i)~(v)]に分波し、98.694(5/26)からのドル高は、第(ii)波によるリバウンドとカウントされます。
第(ii)波は100.481(5/29高値)で終わり、第(iii)波によるドル安が始まったと思われます。この見方通りなら、第(iii)波は近々4月安値 [97.921]を下回り、[94.976](A波とC波が等しく下がる水準)を目指す流れになるでしょう。
一方4月からのマルiv波がまだ続いている、という解釈も現時点では残っています。マルiv波はトライアングルなど保ち合いパターンとなり、マルii波「ジグザグ」と異なるパターンを形成します(オルタネーション)。この場合、ドル指数は4月安値割れの手前で踏みとどまり、その後の数週間は横ばいの動きとなりそうです。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 34,600~39,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 36,500~42,800ドル
(S&P500) 4600~6050
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 (ナスダック100) 17,600~22,000
(ナスダック総合) 15,700~19,900
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 130.000~145.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 95.000~102.000
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
日経平均は、重要サポートとしての200週MAを上回って推移しています。同MAを今後も維持する限り、プライマリー上昇➂波は依然継続中とみられます。
日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇を展開中とみられます。そして第(5)波は、20年3月コロナショック底(16358.19円)からのラリー中「最後の上昇」に相当します。
順当にいけば、第(5)波は24年7月高値(42,426.77円)を上抜き史上最高値を更新するでしょう。
引き続き、➀旺盛な自社株買い。➁米ドル離れ・円高傾向を受けての海外マネー流入。5月第5週に海外投資家は現物株を6165億円買い越しました(買い越しは9週連続です)。そして6月末にかけて10兆円規模で支払われる見込みの➂配当の再投資。
これら需給の改善が第(5)波上昇に大きく寄与すると期待されます。



【日足・時間足 エリオット波動分析】
[TOPIX]
200日MAを明確に上回っての推移が続きます。200日MA自体が─昨年8月急落時のデータが計算から除外され始め─5月下旬より上昇に転じています。今後も上昇基調の継続が期待される200日MAが強いサポートとなり、TOPIXは年初来高値2821.90(3/26)を試す地合いが続くでしょう。
年初来高値を更新後は、いよいよ24年7月の過去最高値(2946.60)試しが視野に入ります。
[日経平均]
足元、200日MAの攻防が続いています。38,494円(5/13高値)以来、「フラット」(a-b-c)による調整が進行中と思われます。これによれば、38,454円(5/29高値)からの下げはc波に位置付けられ、引き続き36,855円(5/22安値)付近へ下押す可能性はありますが、そんな動きを以てミヌエット級第(iv)波は完成するでしょう。第(iv)波の後には第(v)波による上昇が続き、38,494円を上抜き4万円レベルを試すと思われます。

スモール指数が年初来高値
6月4日にTOPIXスモール指数は一時3176まで上昇。3月高値(3175)を上抜き年初来高値を更新しました。今やスモール指数はTOPIXや日経平均より一足早く、24年7月に付けた最高値・3199.66の更新さえ視野に入っています。
その他にも新興株市場が好調です。東証グロース250は、4月7日の安値から6月4日高値までの2カ月間の上昇率が40%を優に超えました。
強気相場の終盤においては、以前の大型主力株(ブルーチップ株)から、二番手、三番手銘柄への物色シフトがよくみられます。キャップ的にも中小型株が選好されやすくなります。
これまで物色の圏外にあった小型株・新興市場株のアウトパフォームは、市場全体が4月から第(5)波にある、という見方をサポートしています。
[予想PER別の日経平均水準]
6月5日の日経平均予想PERは15.43倍・予想EPSは2433円。
過去最高のEPSは2564円(2/13)です。

[NYダウ・S&P500]

【NYダウ日足 エリオット波動分析】
36,611ドル(4/7安値)からは第(2)波によるリバウンドに当たります。
5月19日高値(42,842ドル)は、第(1)波中レッサーディグリー第4波高値[42,821ドル](3/26)に合致し、第(2)波が終わるのに理想的な水準を満たしています。
5月下旬以降では200日MAを上値とするもみ合い展開が続いていますが、41,354ドル(5/23安値)を下抜くと弱気トリガー。第(3)波下げトレンド入りの可能性が一段と強化されます。
引き続き上値試しが続くなら、24年高値からの下げに対する76.4%-78.6%戻り[43,076ドル-43,262ドル] がメドになります。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
(プリファード(優先)・カウント)
6月5日に一時5999まで上昇し、4月以来の戻り高値を付けましたが、この高値はNYダウによって確認されないものでした(NYダウの戻り高値は5月19日に付けた42,842ドル)。このような両者の「未確認」はトレンド転換の兆しです。
今のところ200日MAによるサポートを受けていますが、5767(5/23安値)を終値で下抜くと、トレンドの下方転換を示唆します。来る第(3)波の下落スケールは、第(1)波と同程度(1293ポイント)か、(順当なら)より大きなダイナミックなものになるでしょう。

(オルタナティブ・カウント)
2020年底からの五波構成中、今年1月からは第4波の調整局面です。
第2波(21年末~22年10月)が「ダブル・ジグザグ」だったことから、第4波は「トライアングル」「フラット」など複雑な保ち合い構造になるでしょう(オルタネーション)。
試みに「トライアングル」を想定すると、4月からの上昇はパターン中ⓑ波です。まもなくⓒ波の下げに入りますが、それはⓑ波上昇分の60%~70%を打ち消すでしょう。

[ダウ輸送株平均] 半値戻り水準で頭打ち。

[マグニフィセント7] 76.4%戻りを達成。6月5日はテスラ株の急落を受け同指数は2%安。

[ナスダック]

【ナスダック100 週足 エリオット波動分析】
ナスダック100は25年1月高値(22,222)以来、サイクル級の調整局面にあるとみられます。
ナスダック100・総合指数は共に、ほぼ「全値戻り」となっています。これら二つの指数は近いうちに、1月高値と現行の第(2)波を以て「ダブル・トップ」を形成し、そこから第(3)波の下落に入るでしょう。第(3)波によりナスダック100は、4月安値16,542を大きく下回るでしょう。
オルタナティブ・カウントは、4月安値からの上昇は第(5)波というもので─前の波に比べ第(4)波が大きすぎる点に違和感はありますが─ナスダックは高値を更新することが予想されます。それを以て強気相場は終了し、調整局面を迎えるでしょう。

【ナスダック100 時間足 エリオット波動分析】
16,850(4/9安値)からは第(2)波リバウンドが進行中とみられ─第(1)波の下落トレンドにおいて第5波は短縮されました─そのパターンはジグザグ(A-B-C)です。17,592(4/22安値)からの上昇はC波に当たります。
[20,915](5/23終値)を下回ると5月23日のマドが埋められることになり、第(3)波入りの最初のトリガーが発動します。
(オルタナティブ・カウント)
2月から4月までを三波構成による下落とみなし、4月安値16,542から第(5)波による上昇と認識します。このケースでは、ナスダック100は2月高値を上回ることが想定されます。この第(5)波を以て、02年以来の強気相場のすべては完了するでしょう。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、まずは2011年からの上昇チャネルのセンターライン➀136.935円(6月)がサポートレベルとみられます。
もっとも139円処を下抜くとヘッド・アンド・ショルダーズ型の天井パターンから明確に下放れ始め─上述したセンターラインで底入れせずに─フィボナッチ・サポートの[128.945円]を試すと思われます。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は117.310円(6月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。C波は(先ずは)三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)が想定され、158.825円(1/10)からⓒ波によるドル安・円高が進行中とみられます。
今年1月からのドル安・円高を第3波とカウントすることもできます。このサブシナリオによれば、先々1ドル=120円試しも視野に入ります。
139.877円(4/22)からのリバウンドは終わり、139円処のネックラインを試す局面を迎えています。
ネックラインをブレイク後の最初のターゲットは136.935円近辺(既述)、その次は128.945円(同)です。
ヘッド・アンド・ショルダーズの垂直目標値からは、いずれ1ドル=120円割れの可能性もみえています。

【日足 エリオット波動分析】
148.610円(5/12)から、マルiii波によるドル安円高が進行中とみられます。マルiii波はミヌエット級の5つ波に分波します。
マルiii波中第(ii)波のリバウンドは146.247円(5/29)で終わり、マルiii波中第(iii)波によるドル安・円高が始まったとみられます(この見方は142.093円を割ると強化されます)。この波動カウントが正しければ、ドル/円は近々139.877円(4/22)を明確に下抜くでしょう。
金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[145.205円]です。

投機筋の円買い持ち高が4週続けて縮小(2025年5月27日時点)
IMM通貨先物市場で投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の144.7億ドルから142.3億ドルへ4週続けて縮小しました。

[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
101.977(5/12高値)からマルv波による下落が進行中とみられます。
マルv波はミヌエット級の五つ波[(i)~(v)]に分波し、98.694(5/26)からのドル高は、第(ii)波によるリバウンドとカウントされます。
第(ii)波は100.481(5/29高値)で終わり、第(iii)波によるドル安が始まったと思われます。この見方通りなら、第(iii)波は近々4月安値 [97.921]を下回り、[94.976](A波とC波が等しく下がる水準)を目指す流れになるでしょう。
一方4月からのマルiv波がまだ続いている、という解釈も現時点では残っています。マルiv波はトライアングルなど保ち合いパターンとなり、マルii波「ジグザグ」と異なるパターンを形成します(オルタネーション)。この場合、ドル指数は4月安値割れの手前で踏みとどまり、その後の数週間は横ばいの動きとなりそうです。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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