【PM】NZ中銀は利下げ決定、今後追加利下げも!?
2025/04/09 14:51
【ポイント】
・RBNZ(NZ中銀)は貿易摩擦がもたらす悪影響を指摘
・必要なら追加利下げを行うと表明
RBNZ(NZ中銀)は本日政策会合を開き、0.25%の利下げを行うことを決定。政策金利を3.75%から3.50%へと引き下げました。利下げは5会合連続、利下げ幅は直近3会合の0.50%から縮小されました。
RBNZの声明や会合の議事要旨では、世界的な貿易摩擦による悪影響への指摘が散見されたほか、必要なら追加利下げを行うと表明されました。
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RBNZは今回利下げする背景として、「NZのCPI(消費者物価指数)上昇率がRBNZの目標レンジ中間値に近い」、「NZ経済にはかなりの余剰生産能力がある」、「世界の通商政策に起因する経済活動見通しの弱含み」を挙げました。
RBNZは声明で「2月の金融政策報告以降、NZの経済活動はおおむね予想通りに推移している」との認識を示しました。
その一方で、「最近発表された米国による関税の引き上げ、複数の貿易相手国による報復措置、そして地政学的な不確実性の高まりは、世界経済の成長に大きなマイナスの影響を与えるだろう」とし、「国内の経済活動にも悪影響を及ぼす」との認識を示しました。
声明はまた、「最近発表された世界的な貿易障害の強化が世界経済の見通しを弱めている」とし、「NZの経済活動とインフレ見通しに下振れリスクをもたらす」と指摘しました。
声明は先行きの金融政策について、「CPI上昇率が目標レンジの中間値付近(※)にあることで、RBNZは情勢に対応するうえで最適の立場にある」とし、「関税政策の範囲と効果が明確になるにつれ、必要に応じて政策金利をさらに引き下げる余地がある」と表明しました。
(※)RBNZの目標レンジは1~3%、その中間値は2%です。NZの24年10-12月期CPIは前年比2.2%でした。25年1-3月期分は4月17日に発表されます。
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