エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※3月4日更新
2025/03/04 10:25
宮田レポート(短期アップデート)/250304_miyata.pdf
☆こちらもオススメ
YouTube エリオットView 3月3日[米景気後退の足音 3月も株は大荒れか?]
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 35,000~38,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 38,000~44,000ドル
(S&P500) 5000~6000
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 18,000~20,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 139.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~108.523
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
2025年に日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です※。
この第(5)波上昇を以て、コロナショック底以来5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』完結)、その後はプライマリー第➃波による停滞局面に移るでしょう。
24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整は続いています。第(2)波が「ジグザグ」だったことから、オルタネーションに則り、第(4)波形状は「トライアングル」、「フラット」、などの保ち合い型になるでしょう。年初から(4)-C波による下落が進行中とみられ、3月中にも(24年8月底に次ぐ)二番底を付けるでしょう。そしてこの二番底は、第(5)波上昇トレンドの(事実上の)開始点になると思われます。
※2025年の日経平均予想レンジは[3万5000円-4万5000円]です。

[予想PER別の日経平均水準]
日経平均予想EPSは2500円(3/3)。過去最高は2564円(2/13)です。


【時間足 エリオット波動分析】
40,398円(12/27高値)からは、第(4)波「シンメトリカル・トライアングル」(A-B-C-D-E)における、C波の下落に当たります。このC波により日経平均は、24年8月底に次ぐ二番底を付ける、と見込まれます。
季節性からみると、決算期末の3月は軟調になりやすい上(いわゆる「彼岸底」の月です)、今年3月は「三日新甫」(月最初の取引日が3日から始まる)であり、波乱の展開を予感させます。
2月28日には一時1400円超も急落しましたが、フィボナッチ比率の最初の節目[36,867円]を達成すると、翌3月3日は629円高となりました。
もっとも、2月28日安値(36,840円)は一時的な安値に過ぎないでしょう。下値模索の動きは継続し、[35,777円](B波の半値押し)、[34,686円](同61.8%押し)などを順次、打診する展開となりそうです。
[NYダウ・S&P500]

【日足 エリオット波動分析】
NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成し、(C)波の下落局面に突入した可能性が高い、とみています。それは先々、22年10月以降で一度もなかった大きなスケールの調整に発展していくでしょう。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、あるいはより大きな下落スケールになると思われます。
今後数カ月内の下値ターゲットとして注目される水準は、24年4月安値(37,611ドル)です。これは[エンディング・ダイアゴナル]開始点の水準のことで、この時点におけるNYダウの高値からの下げ率は16.5%です。
(オルタナティブ・カウント)
41,844ドル(1/13安値)からの上昇は第(ⅴ)波です。この見方によるとNYダウは今後、[45,244ドル]、[45,575ドル]、[46,456ドル]、などへ上昇する可能性があります。これら上値メドを達成後に調整局面が始まるでしょう。なおこの見方は、41,844ドルを一時的にも下回ると無効になります。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
6147(2/19高値)を以て第(v)波は完了し、そこから調整が始まったとみられます。第(v)波の上昇幅自体は比較的小さいですが、長期的な上値レンジ[6145-6161]内に収まるものでした。
3月3日のローソク足は長大な「包み陰線」であり、それは弱気継続を示唆しています。短期的にも5773(1/13安値)を試すとみられますが、それを一時的にも下抜くと、一段と大きな調整入りが確認されます。最終的には22年10月以降で最大の調整に見舞われるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
5773(1/13安値)以来の第(v)波が依然進行中です。
第(v)波のうち第ii波は「(エクスパンディッド)フラット」(Ⓐ-Ⓑ-Ⓒ)であり、足元の下げはⒸ波に位置付けられます。Ⓒ波は5773を下回らず、まもなく(v)-iii波による上昇が始まるでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
45,054ドル(1/31高値)からマルiii波による下落が進行中と思われます。
3月3日には一時42,919ドルまで下げ、注目サポートレベル・43,070ドル(1月からの上昇の61.8%押し)に達するとともに、昨年8月と今年1月安値同士を通るサポートラインにほぼ届きました。4万3000ドルを終値で維持する限り、目先的にはリバウンドがありそうです。
一方、終値で4万3000ドルを下回ると、次は1月14日-15日のマド埋め(42,544ドル)を試すでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
41,844ドル(1/13安値)から第(v)波による上昇が進行中です。第(v)波-第i波を45,054ドル(1/31高値)で終え、足元は第ii波の調整にあります(第ii波は終値4万3000ドルを維持するでしょう)。第ii波を終えるとNYダウは、第iii波の上昇により最高値を更新するでしょう。
なお、この見方は41,844ドルを割ると無効になります。
[ナスダック]

【ナスダック総合指数 週足 エリオット波動分析】
2月28日、ナスダック総合指数(以下、ナスダック)に続きナスダック100も1月13日安値を下回りました。この動きにより、両者の「未確認」(前者の最高値は24年12月ですが後者は今年2月)が確定。これは両指数とも重要な天井を付けた、との見方を一段と強めるものです。
ナスダックは、22年12月安値(10,207)以来のプライマリー級第➄波を完了し、サイクル級の調整に入った可能性があります。この見方が正しければ、今後の調整規模は大きく、期間も長くなるでしょう。
近い将来ナスダックは、24年8月安値[15,708](レッサーディグリー(4)波安値)を試す可能性が高いでしょう。



【時間足 エリオット波動分析】
20,110(2/18高値)を以て第5波による上昇は完了し─それは最高値に未達の『短縮された第5波(truncated fifth wave)』だったようです─本格的な調整に入った可能性があります。
3月3日には、24年8月からの上昇の38.2%押し(18,487)と200日MAの両方を終値で下回っており、目先の売り圧力が強まるかもしれません。
ナスダックは短期的にも、[17,956] (24年8月からの上昇に対する50%押し)を試す可能性があります。
なお1万8000処より下にある次のサポートレベルは [17,426](同61.8%押し)です。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は136.165円(3月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.540円(3月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。月足分析で記したB波[トライアングル]説によれば、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)になります。
チャートは既に一目均衡表(週足ベース)の雲から明確に下放れており、中期的な円高トレンド入りが示唆されています。
158.825円(1/10)からはⓒ波によるドル安・円高が進行中、とみられます。
ドル/円は今後数カ月内に、24年9月の139.565円を下抜くでしょう。その際は以下の水準がⓒ波ターゲットとして注目できます。
[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい

【日足 エリオット波動分析】
ドル/円は2月25日に一時148.555円まで下げ、24年10月上旬以来のドル安・円高水準となりました。
この先もリバウンドを挟みながら、ドル安・円高の流れは続くでしょう。
次は[146.922円] (9月からのドル/円上昇の61.8%戻り)を試す展開を予想します。


金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[143.480円]です。

投機筋の円買い持ち高は2016年10月以来の水準に(2025年2月25日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の50.7億ドルから79.6億ドルへ増えました。円買い持ち高水準は2016年10月4日(84.7億ドル)以来の水準です。
[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)からのドル安は、C波に位置付けられます。
109.881(2/3高値)からC-マルiii波によるドル安が進行中です。既にB波-ⓒ波の38.2%押し[106.349]を達成し、目先的には下げ一服からリバウンドもありそうです。
もっともドル指数の下げ基調は今後も続き、次は24年12月6日安値の[105.420]を試すでしょう。
22年9月~23年7月のA波において、ドルは10カ月で13.2%減価しました。このA波の期間と下落率は、C波を考える上で参考になります。
筆者はドル指数が今年中に、23年安値[99.578]を大きく下回る可能性をみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
☆こちらもオススメ
YouTube エリオットView 3月3日[米景気後退の足音 3月も株は大荒れか?]
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 35,000~38,700円
[NYダウ・S&P500]
【当面の想定レンジ】 (NYダウ) 38,000~44,000ドル
(S&P500) 5000~6000
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 18,000~20,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 139.000~154.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~108.523
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
2025年に日経平均は、インターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です※。
この第(5)波上昇を以て、コロナショック底以来5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』完結)、その後はプライマリー第➃波による停滞局面に移るでしょう。
24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整は続いています。第(2)波が「ジグザグ」だったことから、オルタネーションに則り、第(4)波形状は「トライアングル」、「フラット」、などの保ち合い型になるでしょう。年初から(4)-C波による下落が進行中とみられ、3月中にも(24年8月底に次ぐ)二番底を付けるでしょう。そしてこの二番底は、第(5)波上昇トレンドの(事実上の)開始点になると思われます。
※2025年の日経平均予想レンジは[3万5000円-4万5000円]です。

[予想PER別の日経平均水準]
日経平均予想EPSは2500円(3/3)。過去最高は2564円(2/13)です。


【時間足 エリオット波動分析】
40,398円(12/27高値)からは、第(4)波「シンメトリカル・トライアングル」(A-B-C-D-E)における、C波の下落に当たります。このC波により日経平均は、24年8月底に次ぐ二番底を付ける、と見込まれます。
季節性からみると、決算期末の3月は軟調になりやすい上(いわゆる「彼岸底」の月です)、今年3月は「三日新甫」(月最初の取引日が3日から始まる)であり、波乱の展開を予感させます。
2月28日には一時1400円超も急落しましたが、フィボナッチ比率の最初の節目[36,867円]を達成すると、翌3月3日は629円高となりました。
もっとも、2月28日安値(36,840円)は一時的な安値に過ぎないでしょう。下値模索の動きは継続し、[35,777円](B波の半値押し)、[34,686円](同61.8%押し)などを順次、打診する展開となりそうです。
[NYダウ・S&P500]

【日足 エリオット波動分析】
NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成し、(C)波の下落局面に突入した可能性が高い、とみています。それは先々、22年10月以降で一度もなかった大きなスケールの調整に発展していくでしょう。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、あるいはより大きな下落スケールになると思われます。
今後数カ月内の下値ターゲットとして注目される水準は、24年4月安値(37,611ドル)です。これは[エンディング・ダイアゴナル]開始点の水準のことで、この時点におけるNYダウの高値からの下げ率は16.5%です。
(オルタナティブ・カウント)
41,844ドル(1/13安値)からの上昇は第(ⅴ)波です。この見方によるとNYダウは今後、[45,244ドル]、[45,575ドル]、[46,456ドル]、などへ上昇する可能性があります。これら上値メドを達成後に調整局面が始まるでしょう。なおこの見方は、41,844ドルを一時的にも下回ると無効になります。

【S&P500日足 エリオット波動分析】
6147(2/19高値)を以て第(v)波は完了し、そこから調整が始まったとみられます。第(v)波の上昇幅自体は比較的小さいですが、長期的な上値レンジ[6145-6161]内に収まるものでした。
3月3日のローソク足は長大な「包み陰線」であり、それは弱気継続を示唆しています。短期的にも5773(1/13安値)を試すとみられますが、それを一時的にも下抜くと、一段と大きな調整入りが確認されます。最終的には22年10月以降で最大の調整に見舞われるでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
5773(1/13安値)以来の第(v)波が依然進行中です。
第(v)波のうち第ii波は「(エクスパンディッド)フラット」(Ⓐ-Ⓑ-Ⓒ)であり、足元の下げはⒸ波に位置付けられます。Ⓒ波は5773を下回らず、まもなく(v)-iii波による上昇が始まるでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
45,054ドル(1/31高値)からマルiii波による下落が進行中と思われます。
3月3日には一時42,919ドルまで下げ、注目サポートレベル・43,070ドル(1月からの上昇の61.8%押し)に達するとともに、昨年8月と今年1月安値同士を通るサポートラインにほぼ届きました。4万3000ドルを終値で維持する限り、目先的にはリバウンドがありそうです。
一方、終値で4万3000ドルを下回ると、次は1月14日-15日のマド埋め(42,544ドル)を試すでしょう。
(オルタナティブ・カウント)
41,844ドル(1/13安値)から第(v)波による上昇が進行中です。第(v)波-第i波を45,054ドル(1/31高値)で終え、足元は第ii波の調整にあります(第ii波は終値4万3000ドルを維持するでしょう)。第ii波を終えるとNYダウは、第iii波の上昇により最高値を更新するでしょう。
なお、この見方は41,844ドルを割ると無効になります。
[ナスダック]

【ナスダック総合指数 週足 エリオット波動分析】
2月28日、ナスダック総合指数(以下、ナスダック)に続きナスダック100も1月13日安値を下回りました。この動きにより、両者の「未確認」(前者の最高値は24年12月ですが後者は今年2月)が確定。これは両指数とも重要な天井を付けた、との見方を一段と強めるものです。
ナスダックは、22年12月安値(10,207)以来のプライマリー級第➄波を完了し、サイクル級の調整に入った可能性があります。この見方が正しければ、今後の調整規模は大きく、期間も長くなるでしょう。
近い将来ナスダックは、24年8月安値[15,708](レッサーディグリー(4)波安値)を試す可能性が高いでしょう。



【時間足 エリオット波動分析】
20,110(2/18高値)を以て第5波による上昇は完了し─それは最高値に未達の『短縮された第5波(truncated fifth wave)』だったようです─本格的な調整に入った可能性があります。
3月3日には、24年8月からの上昇の38.2%押し(18,487)と200日MAの両方を終値で下回っており、目先の売り圧力が強まるかもしれません。
ナスダックは短期的にも、[17,956] (24年8月からの上昇に対する50%押し)を試す可能性があります。
なお1万8000処より下にある次のサポートレベルは [17,426](同61.8%押し)です。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は136.165円(3月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.540円(3月)です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(24/7/3)からはC波によるドル安・円高トレンドです。月足分析で記したB波[トライアングル]説によれば、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)になります。
チャートは既に一目均衡表(週足ベース)の雲から明確に下放れており、中期的な円高トレンド入りが示唆されています。
158.825円(1/10)からはⓒ波によるドル安・円高が進行中、とみられます。
ドル/円は今後数カ月内に、24年9月の139.565円を下抜くでしょう。その際は以下の水準がⓒ波ターゲットとして注目できます。
[138.517円]…ⓐ波とⓒ波が等しく下がる水準
[136.452円]…24年7月から9月までドル/円下落幅と、今年1月からのドル/円下落幅が等しい

【日足 エリオット波動分析】
ドル/円は2月25日に一時148.555円まで下げ、24年10月上旬以来のドル安・円高水準となりました。
この先もリバウンドを挟みながら、ドル安・円高の流れは続くでしょう。
次は[146.922円] (9月からのドル/円上昇の61.8%戻り)を試す展開を予想します。


金利差からのドル/円推計値
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[143.480円]です。

投機筋の円買い持ち高は2016年10月以来の水準に(2025年2月25日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)の円買い持ち高は、前週の50.7億ドルから79.6億ドルへ増えました。円買い持ち高水準は2016年10月4日(84.7億ドル)以来の水準です。
[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)からのドル安は、C波に位置付けられます。
109.881(2/3高値)からC-マルiii波によるドル安が進行中です。既にB波-ⓒ波の38.2%押し[106.349]を達成し、目先的には下げ一服からリバウンドもありそうです。
もっともドル指数の下げ基調は今後も続き、次は24年12月6日安値の[105.420]を試すでしょう。
22年9月~23年7月のA波において、ドルは10カ月で13.2%減価しました。このA波の期間と下落率は、C波を考える上で参考になります。
筆者はドル指数が今年中に、23年安値[99.578]を大きく下回る可能性をみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。