英中銀の利下げは25年中にあと2回? それとも3回?
2025/02/07 07:48
【ポイント】
・英中銀は0.25%の利下げを決定。2人の委員が0.50%利下げを支持
・景気見通しは下方修正され、インフレ見通しは上方修正
・前提の政策金利は、25年中にあと1回、27年にかけてさらに1回の利下げを想定
・市場は25年中に2.5回の利下げを織り込んでおり、今後利下げ観測はどう変化するか
BOE(英中銀)は0.25%の利下げを決定。投票結果はハト派的でしたが、同時に発表された金融政策報告はタカ派的な内容でした。英ポンド/米ドルは結果判明直後に下落しましたが、ジリジリと値を戻しました。市場は25年中に2.5回程度の利下げを織り込んでいます。今後、利下げ観測が高まるのか、後退するのか注目されるところでしょう。

*******
BOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)は0.25%の利下げを決定し、政策金利を4.50%としました。決定は7対2で、反対した2人は0.50%の利下げを支持しました。そのうち1人が最もタカ派の委員とされていたマン氏だったことは驚きでした。
声明では、利下げの理由を「過去2年間にディスインフレ(インフレ沈静化)に向けて顕著な前進がみられた」こととしました。また、先行きについては「中期的なインフレ見通しに基づけば、ゆっくりと、慎重に、金融政策の抑制度合いを一段と緩めるアプローチが適切だ」と述べました。前回の声明に、「慎重に」が付け加えられました。また、最後は、前回同様に「委員会は金融政策の適切な抑制度合いを都度の会合で判断する」で締めくくられました。
ベイリー総裁は政策発表後のインタビューで、(最もタカ派の)マン氏が大幅利下げを支持したことで、市場がハト派的に反応したのは理解できるとしたうえで、それを重視しないように注意を促しました。
金融政策報告では、前回11月時点と比べてGDP見通しが下方修正、CPI見通しが上方修正されました。また、金利先物を基にした政策金利の前提では、25年中にあと1回の利下げ、その後27年にかけてもう1回の利下げが想定されるにとどまりました。


6日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場のメインシナリオ(5割超)は、「BOEは25年5月と8月にそれぞれ0.25%の利下げ。さらに0.25%の追加利下げの可能性はあるが、年内で五分五分」です。
・英中銀は0.25%の利下げを決定。2人の委員が0.50%利下げを支持
・景気見通しは下方修正され、インフレ見通しは上方修正
・前提の政策金利は、25年中にあと1回、27年にかけてさらに1回の利下げを想定
・市場は25年中に2.5回の利下げを織り込んでおり、今後利下げ観測はどう変化するか
BOE(英中銀)は0.25%の利下げを決定。投票結果はハト派的でしたが、同時に発表された金融政策報告はタカ派的な内容でした。英ポンド/米ドルは結果判明直後に下落しましたが、ジリジリと値を戻しました。市場は25年中に2.5回程度の利下げを織り込んでいます。今後、利下げ観測が高まるのか、後退するのか注目されるところでしょう。

*******
BOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)は0.25%の利下げを決定し、政策金利を4.50%としました。決定は7対2で、反対した2人は0.50%の利下げを支持しました。そのうち1人が最もタカ派の委員とされていたマン氏だったことは驚きでした。
声明では、利下げの理由を「過去2年間にディスインフレ(インフレ沈静化)に向けて顕著な前進がみられた」こととしました。また、先行きについては「中期的なインフレ見通しに基づけば、ゆっくりと、慎重に、金融政策の抑制度合いを一段と緩めるアプローチが適切だ」と述べました。前回の声明に、「慎重に」が付け加えられました。また、最後は、前回同様に「委員会は金融政策の適切な抑制度合いを都度の会合で判断する」で締めくくられました。
ベイリー総裁は政策発表後のインタビューで、(最もタカ派の)マン氏が大幅利下げを支持したことで、市場がハト派的に反応したのは理解できるとしたうえで、それを重視しないように注意を促しました。
金融政策報告では、前回11月時点と比べてGDP見通しが下方修正、CPI見通しが上方修正されました。また、金利先物を基にした政策金利の前提では、25年中にあと1回の利下げ、その後27年にかけてもう1回の利下げが想定されるにとどまりました。


6日時点のOIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場のメインシナリオ(5割超)は、「BOEは25年5月と8月にそれぞれ0.25%の利下げ。さらに0.25%の追加利下げの可能性はあるが、年内で五分五分」です。

- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
- 当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
- 相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。