エリオット波動・宮田レポート(短期アップデート) ※1月17日更新
2025/01/17 10:20
宮田レポート250117_miyata.pdf
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 35,000~42,000円
[NYダウ]
【当面の想定レンジ】 38,000~43,000ドル
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 18,000~20,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 137.000~160.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~110.895
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
2025年、日経平均はインターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です。
この第(5)波上昇を以て、5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』の完結)、以降はプライマリー第➃波による停滞局面に移るとみています。
もっとも、24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整はまだ続いているようです。これによると第(5)波上昇が始まる前に、日経平均は一度大きく下押す可能性があります。

[予想PER別の日経平均水準]

1月16日時点の日経平均予想EPSは2482円。昨年10月5日に付けた過去最高値2514円に近づいています。高値更新なるか、今後の動向が注目されます。

【時間足 エリオット波動分析】
40,398円(12/27高値)からは、第(4)波中C波の下落局面が進行中とみられます。C波は24年8月から約5カ月かけて形成された、上昇ウェッジから下放れ始めたところです。
第(4)波のパターンとして「シンメトリカル・トライアングル」をイメージしています。この見方通りなら、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)となります。
第(4)波がトライアングルではなく他のパターンなら、例えば「フラット」のケースにおいては、C波は五波構成になります。
いずれにしても日経平均は当面、昨年8月底に次ぐ二番底を模索する展開が続くでしょう。
今後数週間タームでは、24年10月からのレンジ相場下限(37,650~37,800円)を試す展開となりそうです。さらに今後の数カ月内をメドに、24年9月安値の35,247円を一時的にも下回る可能性があります。
[NYダウ]

【日足 エリオット波動分析】
NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成し、(C)波の下落局面に突入した可能性が高い、とみています。それは先々、22年10月以降で一度もなかった大きなスケールの調整に発展していくでしょう。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、あるいはより大きな下落スケールになると思われます。
今後数カ月内の下値ターゲットとして注目される水準は、24年4月安値(37,611ドル)です。これは[エンディング・ダイアゴナル]開始点の水準のことで、ここまで下げるとNYダウの高値からの下げ率は16.5%となります。

【時間足 エリオット波動分析】
24年12月4日高値・45,073ドルを起点とする、最初の下げ波動(マルi波)は、42,146ドル(24/12/20高値)で終わりました。マルi波の下げ幅は2927ドル、下げ率は6.49%でした。
42,146ドルからのマルii波は「フラット」(3-3-5)を形成しています。
ここでのフラットには、「エクスパンディッド・フラット」と「ランニング・フラット」のバージョンが考えられ、前者なら目先で43,373ドル(12/26高値)をいったん上抜けますが、後者なら43,373ドルを上抜くことはありません。
いずれにしても、ひとたびマルiii波がスタートすれば、その下落スケールはマルi波を凌駕するでしょう。42,544ドルのマド埋めを果たすと、マルiii波の下げに入ったことが示唆されます。
1月20日から始まる「トランプ政権2.0」は、株安の洗礼をいきなり受けるかもしれません。
[ナスダック]

【週足 エリオット波動分析】
22年12月安値(10,207)以来の上昇は、➃-(B)波による上昇とカウントされます。それは[不規則天井(イレギュラー・トップ)]であり、パターンは[トリプル・ジグザグ(W-X-Y-X-Z)]です。
プリファード(優先)カウント
20,204(24/12/16高値)を以て➃-(B)波は完成し、そこから(C)波による下落に入った可能性があります。
(C)波は(A)波(21年11月~22年10月、高値から37%調整)と同等か、それ以上のスケールの下げになるでしょう。
オルタナティブ(代替)カウント
22年12月安値からの「五波動」による上昇第➄波は終わったか、終わりつつあります。
第➄波未完成であるなら、大きな調整局面を迎える前に、ナスダックは最終的な天井を付けるでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
24年12月高値以来の下落は、1-2波が連続する構造([ワン・ツー、ワン・ツー](マルi波-マルii波、(i)波-(ii) 波)になっています。
足元は第(ii)によるリバウンド終了、及び、第(iii)波による下降波開始を待つ局面です。
1月14日-15日のギャップ埋め(19,273)によって、第(iii)波スタートが示唆されます。それは「サード・オブ・サード」という強い下落になりそうです。
当面の下値ターゲットは、11月6日のギャップを埋める水準[18,449]です。この近くには、フィボナッチ比率からの節目である[18,331](マルiii波の下げ幅がマルi波の1.618倍)が控えます。
【オルタナティブ・カウント】
24年8月安値(15,708)以来の上昇は第(5)波です。この上昇トレンドは、五波動構成(1-2-3-4-5)であり、足元の安値から第5波の上昇が始まったか、始まりつつあります。
この第5波によってナスダックは、[20,400-21,300]へ上昇する可能性があります。なおこの波動カウントは、現行の下降波動が、昨年8月22日高値(18,017)とオーバーラップした時点で消滅します。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。なお24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。なお➀のもうひとつのパターンとして[ランニング・フラット]もあげられましょう。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(↑➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は135.655円(1月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(↑➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.030円(1月)です。
なお足元水準は、2011年からの上昇チャネル上限を上回っていますが、このようにドル/円が長期トレンドから上方を逸脱するのは今回3回目です。過去2回のケースでは(円買い介入によって)極端な円安はまもなく修正されており、今回も同様の動きとなるかに注目です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(7/3)からはC波によるドル安・円高が進行中であり、足元は副次波ⓑ波が終わったかを見定める局面です。
日足分析で書いたように、ⓑ波は終わりⓒ波によるドル安・円高に入った可能性があります。
今年2025年中に、ドル/円は139.565円(9/16)を大きく下抜く展開を想定しています。
24年7月高値を上抜いたときの考え方
メインシナリオ上、24年7月高値(161.938円)を上抜くことはない、とみています。しかし見通しと異なり、161.938円を一時的にも上抜く場合には、「8年サイクルの延長」の可能性が考慮されます。
8年サイクルは、8年±16カ月(80カ月~112カ月が本来の期間であり、今回のように15年6月から始まった8年サイクルは、本来は24年10月までに完結するべきものです(この点からも24年7月は8年サイクルに相応しいものです)。しかし161.938円を上抜くと─イレギュラーではありますが─8年サイクルの期間は10年(120カ月)まで延長されることでしょう。つまり8年サイクル高値を付けるのは、25年半ばまでのどこか、と想定されます。

【日足 エリオット波動分析】
足元、日足は一目均衡表(示さず)の基準線(155.670円)を割り込み始めました。加えて足元は、「雲のねじれ」(トレンド変調のポイント)に差し掛かっています。
139.565円(9/16)からのⓑ波-(c)波によるリバウンドは158.825円(1/10)を以て終了し、ⓒ波によるドル安・円高が始まったかもしれません。
この場合、短期的にもドル/円は、200日MA[152.800円処]を試すことになりそうです。
金利差からのドル/円推計値

1月15日に日本国債10年物(JGB10年)は一時1.255%と、13年半ぶり水準へ上昇しました。それは遠からず1.300%を試し、さらには1.515%-1.615%へ一段と上昇するかもしれません。この見方通りなら、米長期金利がさらに上昇しても日米金利差は広がらず、おのずとドル/円の上値も限られましょう。
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[149.970円]です。

投機筋の円売り持ちが2週連続で増加(2025年1月7日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)による円売り持ちは、前週の6.71億ドルから16億ドルへ増えました。円売り持ち高の増加は2週連続となります。
[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)を以て、24年9月からのB波-ⓒ波が終わったか否かを見定める、重要な局面を迎えています。
107.750(1/6安値)を維持する限り、再び高値を更新する可能性があります。この場合、次の節目を試すでしょう。
[110.311]…24年9月起点のⓒ波において、第(iii)波までの高さと第(iv)波の高さが、1:0.618になる水準
[110.895]…B波-ⓐ波とB波-ⓒ波が、上昇幅において1:1.382になる水準
その一方107.750を下抜くと、C波によるドル安が始まったという最初のシグナルが点灯します。
22年9月~23年7月のA波において、ドルは10カ月で13.2%減価しました。このA波の期間と下落率は、C波を考える上で参考にすべきでしょう。
筆者はドル指数が今年中に、23年安値[99.578]を大きく下回る可能性をみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
[日経平均]
【当面の想定レンジ】 35,000~42,000円
[NYダウ]
【当面の想定レンジ】 38,000~43,000ドル
[ナスダック]
【当面の想定レンジ】 18,000~20,200
[米ドル/円]
【当面の想定レンジ】 137.000~160.000円
[ドルインデックス(ドル指数)]
【当面の想定レンジ】 99.578~110.895
[日経平均]

【週足 エリオット波動分析】
2025年、日経平均はインターミディエイト級第(5)波の上昇によって最高値を更新するでしょう。そのターゲットは[4万3000円-4万5000円]です。
この第(5)波上昇を以て、5年間にわたる強気相場(プライマリー第➂波)は完成し(『黄金の3年間』の完結)、以降はプライマリー第➃波による停滞局面に移るとみています。
もっとも、24年7月以来のインターミディエイト級第(4)波の調整はまだ続いているようです。これによると第(5)波上昇が始まる前に、日経平均は一度大きく下押す可能性があります。

[予想PER別の日経平均水準]

1月16日時点の日経平均予想EPSは2482円。昨年10月5日に付けた過去最高値2514円に近づいています。高値更新なるか、今後の動向が注目されます。

【時間足 エリオット波動分析】
40,398円(12/27高値)からは、第(4)波中C波の下落局面が進行中とみられます。C波は24年8月から約5カ月かけて形成された、上昇ウェッジから下放れ始めたところです。
第(4)波のパターンとして「シンメトリカル・トライアングル」をイメージしています。この見方通りなら、C波は三波構成(ⓐ-ⓑ-ⓒ)となります。
第(4)波がトライアングルではなく他のパターンなら、例えば「フラット」のケースにおいては、C波は五波構成になります。
いずれにしても日経平均は当面、昨年8月底に次ぐ二番底を模索する展開が続くでしょう。
今後数週間タームでは、24年10月からのレンジ相場下限(37,650~37,800円)を試す展開となりそうです。さらに今後の数カ月内をメドに、24年9月安値の35,247円を一時的にも下回る可能性があります。
[NYダウ]

【日足 エリオット波動分析】
NYダウは、22年10月安値(28,660ドル)以来の上昇(B)波を45,073ドル(12/4高値)で完成し、(C)波の下落局面に突入した可能性が高い、とみています。それは先々、22年10月以降で一度もなかった大きなスケールの調整に発展していくでしょう。
22年1月~10月の(A)波は22.4%下げました。(C)波はそれと同等か、あるいはより大きな下落スケールになると思われます。
今後数カ月内の下値ターゲットとして注目される水準は、24年4月安値(37,611ドル)です。これは[エンディング・ダイアゴナル]開始点の水準のことで、ここまで下げるとNYダウの高値からの下げ率は16.5%となります。

【時間足 エリオット波動分析】
24年12月4日高値・45,073ドルを起点とする、最初の下げ波動(マルi波)は、42,146ドル(24/12/20高値)で終わりました。マルi波の下げ幅は2927ドル、下げ率は6.49%でした。
42,146ドルからのマルii波は「フラット」(3-3-5)を形成しています。
ここでのフラットには、「エクスパンディッド・フラット」と「ランニング・フラット」のバージョンが考えられ、前者なら目先で43,373ドル(12/26高値)をいったん上抜けますが、後者なら43,373ドルを上抜くことはありません。
いずれにしても、ひとたびマルiii波がスタートすれば、その下落スケールはマルi波を凌駕するでしょう。42,544ドルのマド埋めを果たすと、マルiii波の下げに入ったことが示唆されます。
1月20日から始まる「トランプ政権2.0」は、株安の洗礼をいきなり受けるかもしれません。
[ナスダック]

【週足 エリオット波動分析】
22年12月安値(10,207)以来の上昇は、➃-(B)波による上昇とカウントされます。それは[不規則天井(イレギュラー・トップ)]であり、パターンは[トリプル・ジグザグ(W-X-Y-X-Z)]です。
プリファード(優先)カウント
20,204(24/12/16高値)を以て➃-(B)波は完成し、そこから(C)波による下落に入った可能性があります。
(C)波は(A)波(21年11月~22年10月、高値から37%調整)と同等か、それ以上のスケールの下げになるでしょう。
オルタナティブ(代替)カウント
22年12月安値からの「五波動」による上昇第➄波は終わったか、終わりつつあります。
第➄波未完成であるなら、大きな調整局面を迎える前に、ナスダックは最終的な天井を付けるでしょう。

【時間足 エリオット波動分析】
24年12月高値以来の下落は、1-2波が連続する構造([ワン・ツー、ワン・ツー](マルi波-マルii波、(i)波-(ii) 波)になっています。
足元は第(ii)によるリバウンド終了、及び、第(iii)波による下降波開始を待つ局面です。
1月14日-15日のギャップ埋め(19,273)によって、第(iii)波スタートが示唆されます。それは「サード・オブ・サード」という強い下落になりそうです。
当面の下値ターゲットは、11月6日のギャップを埋める水準[18,449]です。この近くには、フィボナッチ比率からの節目である[18,331](マルiii波の下げ幅がマルi波の1.618倍)が控えます。
【オルタナティブ・カウント】
24年8月安値(15,708)以来の上昇は第(5)波です。この上昇トレンドは、五波動構成(1-2-3-4-5)であり、足元の安値から第5波の上昇が始まったか、始まりつつあります。
この第5波によってナスダックは、[20,400-21,300]へ上昇する可能性があります。なおこの波動カウントは、現行の下降波動が、昨年8月22日高値(18,017)とオーバーラップした時点で消滅します。
[米ドル/円]

【月足・エリオット波動分析】
151.899円(22/10/21)からⓍ波「円高局面」が進行中です。このⓍ波により米ドル/円(ドル/円)は、2028年4月頃までレンジ相場を形成する、というのが基本シナリオ。なお24年7月の161.938円は、15年6月・125.860円から9年目に付けた「8年サイクル高値」とみられます。
22年10月以来のⓍ波が描くパターンとして大きくは、➀[ランニング・トライアングル]、➁[エクスパンディッド・フラット]、これら二通りの可能性があります。なお➀のもうひとつのパターンとして[ランニング・フラット]もあげられましょう。
➀の場合、現行C波はA波安値(127.158円)を下回りません。C波は三波で構成され、2011年からの上昇チャネルのセンターライン(↑➀)が強いサポートになるでしょう。
➀の水準は135.655円(1月)に位置します。
➁の場合は、現行C波(五波構成)はチャネル下限(↑➁)を目指すような、より大きなドル安・円高が見込まれます。➁の水準は116.030円(1月)です。
なお足元水準は、2011年からの上昇チャネル上限を上回っていますが、このようにドル/円が長期トレンドから上方を逸脱するのは今回3回目です。過去2回のケースでは(円買い介入によって)極端な円安はまもなく修正されており、今回も同様の動きとなるかに注目です。

【週足 エリオット波動分析】
161.938円(7/3)からはC波によるドル安・円高が進行中であり、足元は副次波ⓑ波が終わったかを見定める局面です。
日足分析で書いたように、ⓑ波は終わりⓒ波によるドル安・円高に入った可能性があります。
今年2025年中に、ドル/円は139.565円(9/16)を大きく下抜く展開を想定しています。
24年7月高値を上抜いたときの考え方
メインシナリオ上、24年7月高値(161.938円)を上抜くことはない、とみています。しかし見通しと異なり、161.938円を一時的にも上抜く場合には、「8年サイクルの延長」の可能性が考慮されます。
8年サイクルは、8年±16カ月(80カ月~112カ月が本来の期間であり、今回のように15年6月から始まった8年サイクルは、本来は24年10月までに完結するべきものです(この点からも24年7月は8年サイクルに相応しいものです)。しかし161.938円を上抜くと─イレギュラーではありますが─8年サイクルの期間は10年(120カ月)まで延長されることでしょう。つまり8年サイクル高値を付けるのは、25年半ばまでのどこか、と想定されます。

【日足 エリオット波動分析】
足元、日足は一目均衡表(示さず)の基準線(155.670円)を割り込み始めました。加えて足元は、「雲のねじれ」(トレンド変調のポイント)に差し掛かっています。
139.565円(9/16)からのⓑ波-(c)波によるリバウンドは158.825円(1/10)を以て終了し、ⓒ波によるドル安・円高が始まったかもしれません。
この場合、短期的にもドル/円は、200日MA[152.800円処]を試すことになりそうです。
金利差からのドル/円推計値

1月15日に日本国債10年物(JGB10年)は一時1.255%と、13年半ぶり水準へ上昇しました。それは遠からず1.300%を試し、さらには1.515%-1.615%へ一段と上昇するかもしれません。この見方通りなら、米長期金利がさらに上昇しても日米金利差は広がらず、おのずとドル/円の上値も限られましょう。
足元、日米実質金利差からのドル/円推計値は[149.970円]です。

投機筋の円売り持ちが2週連続で増加(2025年1月7日時点)
IMM通貨先物市場で、投機筋(非商業部門)による円売り持ちは、前週の6.71億ドルから16億ドルへ増えました。円売り持ち高の増加は2週連続となります。
[ドルインデックス(ドル指数)]

【週足 エリオット波動分析】
110.176(1/13高値)を以て、24年9月からのB波-ⓒ波が終わったか否かを見定める、重要な局面を迎えています。
107.750(1/6安値)を維持する限り、再び高値を更新する可能性があります。この場合、次の節目を試すでしょう。
[110.311]…24年9月起点のⓒ波において、第(iii)波までの高さと第(iv)波の高さが、1:0.618になる水準
[110.895]…B波-ⓐ波とB波-ⓒ波が、上昇幅において1:1.382になる水準
その一方107.750を下抜くと、C波によるドル安が始まったという最初のシグナルが点灯します。
22年9月~23年7月のA波において、ドルは10カ月で13.2%減価しました。このA波の期間と下落率は、C波を考える上で参考にすべきでしょう。
筆者はドル指数が今年中に、23年安値[99.578]を大きく下回る可能性をみています。
エリオット波動とは
株式・為替動向を予想する心強いテクニカル手法
米国人ラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した、今後の株式や為替など市場価格の動向を予想する手法です。相場は5つの上昇波と3つの下降波(合計8つの波)で一つの周期を作るパターンに従って展開するとされます。
このパターンは集団心理によるもので、数分から数十年といった様々な時間軸において観察されます。
フィボナッチ数列、黄金分割比率をチャート分析に初めて導入したのもエリオットです。
- 当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
- 当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
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